軍師と女忍、動き回る

「ま、取り敢えずもう他には何もあいつについちゃ何も無いんだろ?だったら別に気にしないでいようぜ。別にもういいだろうしよ」
「そうだね~、そうしようか~」
それでルークが空気をまとめるようにもういいだろうと切り出したことに、くのいちが頷いて周りもそれに従うような空気になる。









・・・それでしばらくゆっくりとした時間をアルビオールで過ごした孔明達は、ケセドニアに着いた。



「・・・イヒヒ、どうも丞相。お待ちしておりました」
「どうもお久しぶりです、アスター殿。まずケセドニアでの会談の日付ですが・・・この日は駄目だとかそういった事はありますか?」
「いえいえ、両国の和平を行う大事な会談とあればいつでも日程は空けさせていただきましょう」
「そう言っていただきありがとうございます」
・・・そうしてアスターの屋敷に来た孔明達は挨拶もそこそこにさっさと話の本題に入っていき、用意の良さに孔明は頭を軽く下げる。
「・・・それでリグレット、用意は出来ていますか?」
「はっ、今から会談になっても問題ないようにしてあります」
「ふむ、それなら問題はなさそうですね」
その上で頭を上げた孔明がアスターの横にいたリグレットに確認を取ると、軍人としての自信に満ちた敬礼と共に大丈夫だとの答えが返ってきたことに満足そうに頷く。
「それで丞相はこれからどうなされますか?休憩なさると言われるのであればこちらの屋敷で皆様をおもてなし致しますが・・・」
「そう言っていただけるのでしたらお言葉に甘えさせていただきましょう。ここ最近はアルビオールでの移動が多かったとは言え、少し時間を詰め込みすぎてあまり休憩を取れていませんでしたからね。この辺りで鋭気を養うためにもしばらくゆっくりさせていただきますが・・・大佐に少将はどうされますか?ギンジ殿に頼めば今なら会談に向かう前のピオニー陛下に付き添う形でグランコクマまで戻ることも出来るかと思いますが・・・」
「・・・いえ、止めておきます。一応は我々は丞相に付いていくように言われている身ですので、このまま貴殿方と行動を共にしますよ。休息を取ると言うのでしたらそれに従うまでです」
「私もそうさせていただきます」
「では決まりですね」
そこからアスターが休むように勧めてきたことに孔明は頷いた上でマルクト所属の二人に確認を取ると、二人ともにそれでいいと返ってきたことにそれでいいならと頷く。
「では会談の日までこちらでごゆるりとお過ごしください。ご用があればなんなりと・・・イヒヒ・・・」
それで話が決まったのを見てアスターが歓迎すると言う。端から見れば怪しく思える笑みと笑い声を浮かべながら・・・









・・・そうしてアスターの屋敷に滞在することになったその日、孔明達は豪華な食事によるもてなしを受けた。そしてその夜・・・



「イヒヒ・・・どうでしたか、うちの食事は?」
「えぇ、とても美味しくいただけましたよ」
「そうですか、それは良かった」
夜深く、アスターの私室を訪れた孔明はアスターと穏やかに会話を進める。互いに笑顔を浮かべる形で。









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