軍師と女忍、見切りをつける
「・・・先程も言いましたが、もう貴方には復讐を遂げるための機会を与えるつもりはありません。そしてガルディオスに戻ることも最早もう許される立場にないと分かったでしょう?」
「・・・それは、もう・・・」
「でしたら今からくのいちに部屋を準備させるので、そこで自分自身と向き合ってください。私達はまだ謡将に話をしなければならないことがありますし、散々話をした後だからこそここから先は貴方自身で考えなければならないことですからね」
「・・・分かった・・・」
「ではくのいち、後は頼みます」
「は~い。ではこっちに付いてきてねガイ~」
それで後はくのいちの案内に付いて考えるようにと孔明が勧めれば、ガイは力が抜けきった表情と声でくのいちの後を付いていく。
「・・・ガイラルディア様・・・」
「そういったような言葉が出るということは、貴方は貴方なりにガイの事をどうにかしようとしていたのですか?謡将」
「・・・どうにかしたいと考えていたことは間違いではありません。ですが先程丞相が言われたようにガイラルディア様は自分の気持ちの本質と向き合わず、そこにいるレプリカとの気持ちと対比して迷われている様子でした。ですので今となってはもう意味の無いことになりますが、我々の計画の中ではそのレプリカがアクゼリュスと共に消えた後でファブレが滅びる段になったなら我々の手伝いを受けてその目的を達成してこちらに付いてくれるだろう・・・そういった目論見を私は立てていました」
「っ・・・!」
「成程・・・そういったような考えだったからガイを敢えて強く説得はしなかったということですか」
二人の姿が見えなくなったことにヴァンはそっと悲し気な様子で名を呟き、孔明がその様子に質問を投げ掛けるとその答えにルークは顔をひきつらせ孔明は納得する。あっさりと告げたヴァンの考えはルークやファブレに対して残酷な物であり、同時にガイを言葉で説得するよりは面倒は少ないだろうと。
「ですがよろしいのですか?」
「何がですか?」
「確かに貴方の言葉はガイラルディア様には強く刺さりはしたでしょう。ですが本質を突き付けられたならばこそ、可能性としてガイラルディア様は何がなんでもバチカルに向かい復讐を達成しようと考えるのではないですか?」
ただそこでヴァンはガイを止めないのかと聞いてくる・・・復讐がしたいという根底の気持ちを突き付けたからこそ、ガイが行動を起こすことを考えてないのかと。
「それなら問題ありません。彼はそろそろ死ぬ手筈になっています。妻の手によって」
「っ!?」
・・・だが見通してない筈がないとあっさり返した孔明の言葉に、ヴァンはその中身の衝撃もあって大きく目を見開いた。ガイに選択肢を与えることなく、有無を言わさず殺すつもりであるとの言葉に。
「貴方からすれば残酷なように思われるかもしれませんが、彼を殺すことに関してはピオニー陛下よりの依頼でもあるのですよ。彼がガルディオスかどうか確認すると共に、その狙いが危険な物であれば彼に見切りをつけて殺してほしいと」
「・・・では、初めからガイラルディア様は・・・」
「絶対に最初から彼を殺すと決めてここに連れてきたわけではありません。ですが限りなく彼がガルディオスであろうことにファブレへの反意が見えていたことから、下手に情けをかけるつもりもないためにあぁいったやり取りをしたまでです・・・我々が殺しにかかると彼が知ったなら、抵抗もそうですが必死にもうファブレには復讐などしないと命乞いをしてきて面倒な流れになったでしょうからね。今を凌いで後で抜け出し行動をする・・・といった事をする流れにしようと必死に動くことで」
「・・・それは否定出来ないでしょうね。ガルディオス様なら・・・」
そんな姿にこれは望まれた事であると同時に予定通りであると告げる孔明に、ヴァンは力なくも納得するしかなかった。ガイが諦め悪く行動しかねない可能性に。
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「・・・それは、もう・・・」
「でしたら今からくのいちに部屋を準備させるので、そこで自分自身と向き合ってください。私達はまだ謡将に話をしなければならないことがありますし、散々話をした後だからこそここから先は貴方自身で考えなければならないことですからね」
「・・・分かった・・・」
「ではくのいち、後は頼みます」
「は~い。ではこっちに付いてきてねガイ~」
それで後はくのいちの案内に付いて考えるようにと孔明が勧めれば、ガイは力が抜けきった表情と声でくのいちの後を付いていく。
「・・・ガイラルディア様・・・」
「そういったような言葉が出るということは、貴方は貴方なりにガイの事をどうにかしようとしていたのですか?謡将」
「・・・どうにかしたいと考えていたことは間違いではありません。ですが先程丞相が言われたようにガイラルディア様は自分の気持ちの本質と向き合わず、そこにいるレプリカとの気持ちと対比して迷われている様子でした。ですので今となってはもう意味の無いことになりますが、我々の計画の中ではそのレプリカがアクゼリュスと共に消えた後でファブレが滅びる段になったなら我々の手伝いを受けてその目的を達成してこちらに付いてくれるだろう・・・そういった目論見を私は立てていました」
「っ・・・!」
「成程・・・そういったような考えだったからガイを敢えて強く説得はしなかったということですか」
二人の姿が見えなくなったことにヴァンはそっと悲し気な様子で名を呟き、孔明がその様子に質問を投げ掛けるとその答えにルークは顔をひきつらせ孔明は納得する。あっさりと告げたヴァンの考えはルークやファブレに対して残酷な物であり、同時にガイを言葉で説得するよりは面倒は少ないだろうと。
「ですがよろしいのですか?」
「何がですか?」
「確かに貴方の言葉はガイラルディア様には強く刺さりはしたでしょう。ですが本質を突き付けられたならばこそ、可能性としてガイラルディア様は何がなんでもバチカルに向かい復讐を達成しようと考えるのではないですか?」
ただそこでヴァンはガイを止めないのかと聞いてくる・・・復讐がしたいという根底の気持ちを突き付けたからこそ、ガイが行動を起こすことを考えてないのかと。
「それなら問題ありません。彼はそろそろ死ぬ手筈になっています。妻の手によって」
「っ!?」
・・・だが見通してない筈がないとあっさり返した孔明の言葉に、ヴァンはその中身の衝撃もあって大きく目を見開いた。ガイに選択肢を与えることなく、有無を言わさず殺すつもりであるとの言葉に。
「貴方からすれば残酷なように思われるかもしれませんが、彼を殺すことに関してはピオニー陛下よりの依頼でもあるのですよ。彼がガルディオスかどうか確認すると共に、その狙いが危険な物であれば彼に見切りをつけて殺してほしいと」
「・・・では、初めからガイラルディア様は・・・」
「絶対に最初から彼を殺すと決めてここに連れてきたわけではありません。ですが限りなく彼がガルディオスであろうことにファブレへの反意が見えていたことから、下手に情けをかけるつもりもないためにあぁいったやり取りをしたまでです・・・我々が殺しにかかると彼が知ったなら、抵抗もそうですが必死にもうファブレには復讐などしないと命乞いをしてきて面倒な流れになったでしょうからね。今を凌いで後で抜け出し行動をする・・・といった事をする流れにしようと必死に動くことで」
「・・・それは否定出来ないでしょうね。ガルディオス様なら・・・」
そんな姿にこれは望まれた事であると同時に予定通りであると告げる孔明に、ヴァンは力なくも納得するしかなかった。ガイが諦め悪く行動しかねない可能性に。
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