軍師と女忍、見切りをつける

「・・・いつからだ、俺がガルディオスなんじゃないかと思ったのは?」
「始めは些細な事から始まり、色々と情報を集めていく内にそうではないのかという話になったのです。そして貴方をマルクトに預ければガルディオスとして戻るために何らかの行動を起こすのかと思っていましたが、こちらの予想以上に何も起きる事なく時間だけが進むばかり・・・その為、事態が進めばフリングス少将が言われたようにファブレへの復讐を目的としてバチカルに戻るのではないか・・・そう言った懸念を抱き、こういった場を用意した訳です。先程も言いましたが、こちらは貴方がガルディオスだという物的な証拠など一切持っていなかったことから自白を引き出したいと思って」
「そうか・・・だったらそうして自白をしたからと言って、あんたらは何をするんだ?」
「何を?」
それでガイがいつから気付いていたのかと聞いてきた為経緯を話すと同時に自白を求めたと返すと、孔明に何がしたいのかと怪訝そうに問う。
「・・・そうして俺がガルディオスだって知って何がしたいんだ?それに、何でここにわざわざルークを連れてくる必要があったんだ・・・?」
「生憎貴方の為にと言ったような答えではありません。それはあらかじめ先に言わせていただきます」
「っ・・・!」
ガイはそこからわざわざこうする理由についてを聞き、孔明がハッキリとガイをおもんばかる物ではないと告げると苦い表情を浮かべる。
「貴方の為にも色々と軽くですが説明をさせていただきますが、謡将を始めとした一派は我々が捕まえさせていただきました。その上で大詠師も捕らえ、キムラスカとマルクトでは首脳の会談を近々予定されています・・・貴方が我々と共に旅をしていた頃と比べると格段に状況は良くなったと言えますが、だからと言って戦争が起こらないと決まった訳ではありません。いえ、むしろ会談を行って以降に何か起これば最早戦争になる流れは誰にも止める事は出来ないでしょう・・・ガルディオスの生き残りによるファブレへの復讐、などという事態が起きれば」
「っ!?」
「もうここまで来たのですから正直に答えてほしいのですが、貴方が自分がガルディオスだとグランコクマにいる際に名乗りでなかったのは・・・ファブレへの復讐を諦めるような事が無く、いつかまたバチカルに向かおうと思っていたからですか?あぁ、ルークには既に貴方の本当の身分の事については話していますから遠慮なく答えてください。と言うよりは本音で答えていただかなくてはこちらも困ります・・・貴方が何をしたいかを正確に知らねば、以降にどうするかの判断も出来ませんからね」
「・・・それって、答え次第で俺の事をどうにかするって意味か・・・?」
「そう捉えていただいて構いません」
「・・・っ!」
その上で現状の説明及び目的について・・・つまりはガルディオスとしての復讐を考えているのかを聞く孔明に、ガイも正直に答えねばどうなるかを予感してたまらず息を呑んだ。決して本音を言いたくはないが、言わなければどうなるか・・・嘘をついた場合、決して安穏と出来る事態になるわけはないと感じてしまい。









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