軍師と女忍、見切りをつける
「一先ずは以上だが・・・他に何か要望はあるか?俺も出来る限り力になろう」
「そう言っていただけるのでしたら、後々の事になりますが今我々が関わっている一連の流れが終わる頃に前後してダアトから人が少なからず流出するのは避けられなくなると見ています。ですのでマルクトにはその人員の受け入れをお願いしたいと思っています」
「・・・ケセドニアの代表であるアスターに言っていたような事の為か」
それでガイの話題は終わりと次に自分に出来ることを聞いてきたピオニーに孔明が人員の受け入れを願うと、真剣な様子でジェイド達から聞いたであろう言葉からその事情を察する。
「その通りです。流石にダアトから全ての人が丸々と消えていなくなるようなことはないでしょうが、やはりローレライ教団が今までの形ではなくなる以上はどうしても人心が離れていくのは避けられません。ですがならそこでそれらの方々に自由気ままにとダアトを離れさせる事を是とする訳にもいきません。それらの方々に関して起こり得る具体的な問題として挙がるのは二つあり、まず一つは移住先はどこになるのかでもう一つはそれらの方々が難民化することに野盗化するなど、真っ当に生活されている方々への驚異になりかねない事です」
「確かにそれらは有り得るだろうな・・・特に野盗化などは神託の盾に所属している者達がそうなればただの野盗と扱うわけにはいかない規模にもなり得るだろう」
「はい。何も考えずに人々を野に放つようなことをするわけにはまいりません・・・勿論キムラスカとケセドニアにも同様の話はさせていただきますが、土地柄として湿地に砂漠が領土の多数を占めて譜業技術の方の発展が著しいキムラスカでは人を招くには難しい部分が出てくるでしょうし、ケセドニアもそこまで大多数の人を受け入れる余裕はないでしょう。となればエンゲーブというオールドラントの食糧を作り出すその土地を更に耕し、拡大してもらった上でその量を増やしていただく役目を担っていただくのがマルクトとしてもよろしいのではないかと思い、こうして陛下に発案しました」
「成程、確かに食糧事情を更に安定させる為にもだが職を用意出来るなら難民化や野盗化と言った事にも対処は出来ると言うわけか」
「無論希望者に素養があるかの選定を行う必要はあるでしょうが、そういうことになります」
「・・・分かった、協力はしよう。まぁどれだけ人が離れるかまではその時にならねば分からんが、その時になったら手紙を送るなりしてくれ。こちらもその為に行動しよう」
「ありがとうございます、ピオニー陛下」
その上でいかにダアトから人が減るかにどんな危険性があるか、そしてその上でマルクトに取ってもらいたいことにそのメリットを孔明は淀みなく話をしていく・・・そしてその中身の詳細さに納得したピオニーは協力することを約束すると答え、孔明は後ろのくのいち達共々頭を下げた。
「・・・サフィール、いや今はディストと呼ぼう。導師もそうだろうが、いい主に出会えたな」
「えぇ、掛け値抜きにそう言えます」
「・・・本当ならお前には昔のように俺やジェイドと共にグランコクマで暮らしたいからこっちに来いと誘いたかったが、そうしても靡いてはくれんだろう?」
「はい。恩義もありますし、鞍替えをするつもりはありません」
「そうか・・・ならいい」
その光景にピオニーはその中にいたディストへと問い掛けの声を向けるが、全く揺るぐことのない笑顔を浮かべる様に満足そうな笑顔を浮かべ返した。それこそ満たされているといったディストにピオニー自身も納得してしまった為に。
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「そう言っていただけるのでしたら、後々の事になりますが今我々が関わっている一連の流れが終わる頃に前後してダアトから人が少なからず流出するのは避けられなくなると見ています。ですのでマルクトにはその人員の受け入れをお願いしたいと思っています」
「・・・ケセドニアの代表であるアスターに言っていたような事の為か」
それでガイの話題は終わりと次に自分に出来ることを聞いてきたピオニーに孔明が人員の受け入れを願うと、真剣な様子でジェイド達から聞いたであろう言葉からその事情を察する。
「その通りです。流石にダアトから全ての人が丸々と消えていなくなるようなことはないでしょうが、やはりローレライ教団が今までの形ではなくなる以上はどうしても人心が離れていくのは避けられません。ですがならそこでそれらの方々に自由気ままにとダアトを離れさせる事を是とする訳にもいきません。それらの方々に関して起こり得る具体的な問題として挙がるのは二つあり、まず一つは移住先はどこになるのかでもう一つはそれらの方々が難民化することに野盗化するなど、真っ当に生活されている方々への驚異になりかねない事です」
「確かにそれらは有り得るだろうな・・・特に野盗化などは神託の盾に所属している者達がそうなればただの野盗と扱うわけにはいかない規模にもなり得るだろう」
「はい。何も考えずに人々を野に放つようなことをするわけにはまいりません・・・勿論キムラスカとケセドニアにも同様の話はさせていただきますが、土地柄として湿地に砂漠が領土の多数を占めて譜業技術の方の発展が著しいキムラスカでは人を招くには難しい部分が出てくるでしょうし、ケセドニアもそこまで大多数の人を受け入れる余裕はないでしょう。となればエンゲーブというオールドラントの食糧を作り出すその土地を更に耕し、拡大してもらった上でその量を増やしていただく役目を担っていただくのがマルクトとしてもよろしいのではないかと思い、こうして陛下に発案しました」
「成程、確かに食糧事情を更に安定させる為にもだが職を用意出来るなら難民化や野盗化と言った事にも対処は出来ると言うわけか」
「無論希望者に素養があるかの選定を行う必要はあるでしょうが、そういうことになります」
「・・・分かった、協力はしよう。まぁどれだけ人が離れるかまではその時にならねば分からんが、その時になったら手紙を送るなりしてくれ。こちらもその為に行動しよう」
「ありがとうございます、ピオニー陛下」
その上でいかにダアトから人が減るかにどんな危険性があるか、そしてその上でマルクトに取ってもらいたいことにそのメリットを孔明は淀みなく話をしていく・・・そしてその中身の詳細さに納得したピオニーは協力することを約束すると答え、孔明は後ろのくのいち達共々頭を下げた。
「・・・サフィール、いや今はディストと呼ぼう。導師もそうだろうが、いい主に出会えたな」
「えぇ、掛け値抜きにそう言えます」
「・・・本当ならお前には昔のように俺やジェイドと共にグランコクマで暮らしたいからこっちに来いと誘いたかったが、そうしても靡いてはくれんだろう?」
「はい。恩義もありますし、鞍替えをするつもりはありません」
「そうか・・・ならいい」
その光景にピオニーはその中にいたディストへと問い掛けの声を向けるが、全く揺るぐことのない笑顔を浮かべる様に満足そうな笑顔を浮かべ返した。それこそ満たされているといったディストにピオニー自身も納得してしまった為に。
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