軍師と女忍、想定外の事態に合う

「ただそうなると、ルークにはちょっと話はしておいた方が良さそうですね。後シンクかリグレットか、どっちかを補佐する役目につけた方がいいかと思うんですけど・・・」
「えぇ、ですから話をしに行きましょう・・・」
それでくのいちがならとルークの元に行くのを提案し、孔明は同意しつつ歩き出す。ルークに話をしに行く為に。









・・・それで翌日。孔明達はディストからの呼び出しにより集会所に集まった。
「・・・皆様、お集まりいただきありがとうございます。集まっていただいた理由はこの鍵の事についてですが、単刀直入に言わせていただくなら鍵は本物である可能性は極めて高くなりました」
「極めて、ですか・・・」
「はい。鍵を構成していた物質を調べてみましたが、かなり高濃度の第七音素のみで構成されていました。ここまでの第七音素が物質として固定されている物質など、ローレライの鍵以外に想像がつきません」
「となれば、我々に接触してきた存在がローレライだという可能性は俄然と高くなったということですか・・・」
「そうなりますね」
それで開口一番開かれた言葉と続いた孔明との会話に、周りの面々も真剣にその中身を受け止めていた。ローレライが偽物ではないという可能性が窮めて高いということに。
「もうローレライについてはそうだという風に規定路線として行うとして、明日からはどのようにするのですか?そのように認識出来たからには・・・」
「規定路線は変わらず、まずはケセドニアに向かいます。キムラスカとマルクトで両国の会談を行うべく許可を取るためにです。ただその際には両国の会談で決定した際の事柄を話すための機会に場を設けるようにとは進言します」
「機会に場、ですか・・・?」
ジェイドはそれが分かったならどうするかと聞くのだが、機会と場と孔明から返されて首を傾げる。
「両国が長年いがみ合って小競り合いを行い、ホドでの戦争をしたりと関係が悪いことは貴殿方も承知されているでしょう。その関係を変えるための宣言もそうですが、アクゼリュスの事から外殻大地の事に預言の事と説明する為です。今の時点で外殻大地については公表はしていませんからそのような理由があるならと人々は和平を結ぶことに懐疑的な意見は一気に出なくなるでしょうし、人々に事実を認識していただくことは重要です。そしてそうするには両国代表がいる中、事実を発表することが人々にとっても分かりやすい状況になります」
「成程・・・確かに話を信じていただくにはその時決まったことを話す場があった方がよろしいでしょうね」
「はい。勿論そうするとの同意を両者にしていただく必要はありますが、その事に関しては私が説得致しますが・・・それが出来るか出来ないかが確定する前に話をするのはどうかと思われるかもしれませんが、ケセドニアのアスター氏にはその為の会場の設営をお願いしたいのです」
「その場が無ければどうにもならないから、ですか・・・」
「そうなります。そしてアスター氏に了承していただいたなら、ケセドニアでリグレットとルークには待機していただきます」
「・・・む・・・?」
「・・・それは何故、ですか?」
その言葉の意味についてを今後の為にと懇切丁寧に説明されてジェイドは納得するのだが、ケセドニアで待機する面々と孔明が名を上げた二人に関してアッシュが微妙に苛立たしそうに眉を上げ、ジェイドはどうしてなのかと直接静かに問う。









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