軍師、頭を抱える
・・・それでルーク達は無事だった建物の中に入り休憩するのだが、孔明とくのいちはその中には入らなかった。その事にイオンとアニスはルーク達に断りを入れてから外に出る。
「・・・うむ、この金額でいいでしょう」
「・・・重ね重ね申し訳ありませんでした。このような事になってしまい」
「・・・いえ。ではお二方も休憩されてください、では・・・」
それで二人は孔明達を見付けるのだが、港の角でアルマンダインと真剣な様子で話をしてアルマンダインが頭を下げて場を後にしていく。それで二人はすぐに孔明達の元に向かう。
「・・・コーメイ、アルマンダイン伯爵と何を話していたのですか?」
「導師・・・聞きたいというのでしたらお答えしても構いませんが、聞かない方がよかったと思える中身です。それでもお聞きしますか?」
「っ・・・聞きます。貴方の話し方は僕も知るべき話のように思えましたから・・・」
すぐに会話の中身について聞くイオンに孔明は聞くなら覚悟が必要と真剣に言うが、それでも聞くと決意を新たに表情を固くしながらも頷く。
「・・・ではお答えしますが、答えだけ言うなら単純にこの港の被害報告とその損害賠償についてお話ししていたのです」
「被害報告と損害賠償、ですか?」
「はい・・・アッシュにより刻まれた戦禍の爪痕は周囲を見ていただければ分かる通り、中々の物です。それに加えて今はキムラスカの兵士の方々も治療であったり、亡くなられた方は死体が片付けられていますが、被害を受けた方々の人数も相当数います・・・それだけの被害をアッシュが与えた状況で、我々が知らぬ存ぜぬと無関係を貫けると思いますか?」
「っ!・・・それは、出来ません・・・」
「はい。神託の盾はダアト、もっと言うならローレライ教団に所属する兵士です。アッシュの行動が教団の命令でないと証明した上で処罰することにしたとしても、そのようなことを許してしまった我々の責任が無くなる訳ではありません・・・ですからアルマンダイン伯爵にダアトからいくらほど支払うべきか、その事について話をしていたのです。具体的にどれだけの金額を支払えばこの港を元通りに出来て、謝罪分も含められるのかという話を」
「そうだったんですか・・・」
その姿に孔明は話の中身についてを話していくのだが、生々しいが同時に否定のしようのない重さに包まれた物だっただけにイオンの顔が痛みをこらえるかのような物になる。
「・・・一応念の為に言っておきますが、この場で話したことに関してはルーク殿達には話されないでください。バチカルまではケセドニアを経由しての船の旅になりますので道中そこまでの苦労はないかと思われますが、今の話を切り出せば空気が悪くなると予測出来ますのでそういった意味で苦労することになるでしょうから」
「分かりました、コーメイ・・・ただ一つ聞きたいのですが、賠償金額はどれほどになったのですか?その、こういうことに全く関わってなかったのでどれくらいになるのか知らないのですが・・・」
「・・・言ってもよろしいですが、聞いて大きく反応するのはおやめください。他の皆様の迷惑になりますので」
「・・・はい、分かりました」
それで話を終わらせようとする孔明だがイオンが済まなそうに金額について聞いてきたことに、リアクションを抑えるようにと言い含める。
「では少しお耳を拝借・・・」
「・・・・・・っ!?・・・それだけの金額が、必要なのですか・・・!?」
「えぇ、そうです」
そしてイオンに近付き耳打ちをする孔明の声に驚愕しながら顔を離して真実かと確かめてくるが、揺れることなく頷く。
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「・・・うむ、この金額でいいでしょう」
「・・・重ね重ね申し訳ありませんでした。このような事になってしまい」
「・・・いえ。ではお二方も休憩されてください、では・・・」
それで二人は孔明達を見付けるのだが、港の角でアルマンダインと真剣な様子で話をしてアルマンダインが頭を下げて場を後にしていく。それで二人はすぐに孔明達の元に向かう。
「・・・コーメイ、アルマンダイン伯爵と何を話していたのですか?」
「導師・・・聞きたいというのでしたらお答えしても構いませんが、聞かない方がよかったと思える中身です。それでもお聞きしますか?」
「っ・・・聞きます。貴方の話し方は僕も知るべき話のように思えましたから・・・」
すぐに会話の中身について聞くイオンに孔明は聞くなら覚悟が必要と真剣に言うが、それでも聞くと決意を新たに表情を固くしながらも頷く。
「・・・ではお答えしますが、答えだけ言うなら単純にこの港の被害報告とその損害賠償についてお話ししていたのです」
「被害報告と損害賠償、ですか?」
「はい・・・アッシュにより刻まれた戦禍の爪痕は周囲を見ていただければ分かる通り、中々の物です。それに加えて今はキムラスカの兵士の方々も治療であったり、亡くなられた方は死体が片付けられていますが、被害を受けた方々の人数も相当数います・・・それだけの被害をアッシュが与えた状況で、我々が知らぬ存ぜぬと無関係を貫けると思いますか?」
「っ!・・・それは、出来ません・・・」
「はい。神託の盾はダアト、もっと言うならローレライ教団に所属する兵士です。アッシュの行動が教団の命令でないと証明した上で処罰することにしたとしても、そのようなことを許してしまった我々の責任が無くなる訳ではありません・・・ですからアルマンダイン伯爵にダアトからいくらほど支払うべきか、その事について話をしていたのです。具体的にどれだけの金額を支払えばこの港を元通りに出来て、謝罪分も含められるのかという話を」
「そうだったんですか・・・」
その姿に孔明は話の中身についてを話していくのだが、生々しいが同時に否定のしようのない重さに包まれた物だっただけにイオンの顔が痛みをこらえるかのような物になる。
「・・・一応念の為に言っておきますが、この場で話したことに関してはルーク殿達には話されないでください。バチカルまではケセドニアを経由しての船の旅になりますので道中そこまでの苦労はないかと思われますが、今の話を切り出せば空気が悪くなると予測出来ますのでそういった意味で苦労することになるでしょうから」
「分かりました、コーメイ・・・ただ一つ聞きたいのですが、賠償金額はどれほどになったのですか?その、こういうことに全く関わってなかったのでどれくらいになるのか知らないのですが・・・」
「・・・言ってもよろしいですが、聞いて大きく反応するのはおやめください。他の皆様の迷惑になりますので」
「・・・はい、分かりました」
それで話を終わらせようとする孔明だがイオンが済まなそうに金額について聞いてきたことに、リアクションを抑えるようにと言い含める。
「では少しお耳を拝借・・・」
「・・・・・・っ!?・・・それだけの金額が、必要なのですか・・・!?」
「えぇ、そうです」
そしてイオンに近付き耳打ちをする孔明の声に驚愕しながら顔を離して真実かと確かめてくるが、揺れることなく頷く。
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