軍師と女忍、対応する

(・・・そこについちゃ考えないようにした方がいいか。実際にこんな案はオールドラントのこれからを考えればそうそう起こさない方がいいし、戦争自体避けなきゃいけないってなってる時に火種をわざわざ放り込むような事をしたくはないしね)
ただくのいちはそこまできて考えを中断する。この考えを口にするだけでも後の戦争のきっかけに手法として扱われてはたまらないと、誰かにその事を聞かれないように頭の中だけに留めておこうと。









・・・それでアルビオールが一通り空を飛んで何も問題はないとシェリダンまでその身を戻らせてきた。



「一先ずはこれでアルビオールの試運転は終わりました。後は操縦者であるギンジから細かいところの変更点などを聞いた上で微調整すれば、障気をどうにかする時の役に立ってくれるでしょう」
「それならわざわざディストが人数分どうにか譜業を用意しなくて済むってことになったね」
「えぇ。ただアルビオールの定員に関しては操縦者を除いても精々20もいかない程の数しか乗せれませんが、もしもの事を考えればあまり人が多すぎてもよくはありません。精々その時はタルタロスを不自由無く動かすためにも10人までに抑えて事に挑んだ方がいいでしょう」
「まぁその辺りはどうしようもないか。無理をして動きませんでしたじゃ、笑い話にもならないしね」
シェリダンの外でディストとくのいちは穏やかに話し合う。アルビオールが使えることを確信したと同時に、そこまで大多数の人を乗せることが出来ない事実は仕方無いことと。
「なぁ、一つ思ったけどこのアルビオールでコーメイ達を迎えに行ってもいいんじゃねぇか?あいつらにも早く戻ってきてもらった方がいいんだろ?技術者が早く来た方がいいんだろうしよ」
「う~ん、それは頷けると言えば頷けるけれど旦那様の予定もあるしね」
「それにシェリダンの技術者達とベルケンドの技術者達は元々から仲が悪かったのもそうですが、浮遊機関をシェリダンの技術者側に持っていかれた事であまりベルケンド側の技術者達の気持ちが良くないだろうことも想像がつきます。これからの事を考えればベルケンド側の技術者達にあまりヘソを曲げていただくのはよろしくないのですよ」
「機嫌を損ねるとそれだけ面倒ってことか・・・」
「ディストの言葉も合わせると時間をかけて遠回りすることも大事なんだよね。それに船に乗った他の面々の事もあるし・・・だから旦那様達の事は素直に待った方がいいって分かった?」
「まぁそこまで言われりゃな・・・」
そんな会話に入るようルークがアルビオールで孔明達を迎えに行くことを提案するが、二人が二人の立場に考えからそうしない方がいいと返してきたことに仕方無いと頭をかく。急ぎすぎることも良くないと。


















・・・一方その頃、孔明達はまだベルケンドに向かう船の上にいた。



「・・・特に変わった事はありませんね。この道中・・・」
「目立った敵や妨害もありませんし、アッシュもルークから距離を取ってますから比較的に落ち着いていますからね」
「比較とは言いますが、結局我々とは別の部屋にこもっているだけですがね」
船の一室に集まるアッシュを除いた一同の中、アニスと孔明の会話にジェイドは皮肉たっぷりな言葉を漏らす。結局変わらないままのアッシュの行動に。









.
5/18ページ
スキ