女忍、感じ入る

「つーかそう聞くと今更だけど、何もトラブルとかなかったらお前らはどういう風に動く予定だったんだ?」
「展開としてはアクゼリュスに聖なる焔の光が行かなきゃ預言が達成されないってのがモースの元々の見通しだったから、マルクトから何か言われてこなかったならこういう譜石が見付かったからアクゼリュスまで行かせてくれみたいな手紙か使者をマルクトに出してたと思うよ。そして適当に許可をもぎ取ってアクゼリュスにあんたにヴァンを派遣しようとしていただろうから、そこで丞相に僕達が動く手筈になっていたのさ・・・まぁそれでマルクトがアクゼリュス救援の要請を出したのはともかく、ティアの行動は邪魔以外の何物でもなかったけどね」
「そりゃ今聞いたから分かってるけど・・・その場合だと俺はどういう風になってたんだろうな、アクゼリュスで師匠と二人になってたら・・・」
「その時はあっしらがどうにかしてやしたよ~。まぁティア達がいないから色々と違う点はあっただろうけれど、ルークを助けてたのは間違いはなかったとは思うよ。アッシュがあぁやって動くのは考えてはいなかったけど、少なくてもルークのことは助けなきゃならないとは考えてたからね~」
「そうか・・・なんかそうだって聞くと今更ながらかなホッとするな。今こうして俺が普通にしてられる事を考えるとな・・・」
それでティアの流れが無かった場合についても聞いていくルークはシンクと途中に入ってきたくのいちの言葉に、心底からホッとしたという表情を浮かべる。どちらにしても見捨てられるようなことにはならなかったにしても、くのいち達がいなければ自分の命が危ぶまれる事態になっていたとルークも理解している為に。
「そういう風に理解してくれてるんならこっちも嬉しいよ~♪いいこいいこ♪」
「なっ!?い、いきなり頭なんか撫でんなっつーの!」
「いいじゃないっすか♪こちとら気分がいいっすもん♪ティアがあんな風に諦め悪く去っていった後、こうもちゃんと理解してくれるルークの姿を見て♪」
「いやいやいや!それ単にお前がそうしたいってだけじゃねーか!つーか止めろ背中に乗るのぉぉぉっ!」
そんなルークの背中におぶさるように笑顔で飛び乗り頭を撫でるくのいちにルークは恥ずかしそうに体を揺らすのだが、全く外れることのない拘束に更に体を揺らす。そんな光景にアリエッタは少し羨ましそうな目を向けたり、他の面々は生暖かい目を向けていた・・・









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