女忍、感じ入る

「それにピオニー陛下からの言葉により、ガイはダアトで謡将と会わせるといったような手続きを取ることになっています。その時はもう少し後になるでしょうが、ルークはダアトにいるのはまず間違いないでしょう」
「あぁ、もうちょい落ち着いてきてからって所になるのを考えるとルークは確実にダアトにいますね。ただそうなるとガイを謡将に会わせるのってアッシュに向けての策を使う前にしないと色々齟齬が出ますよね?」
「えぇ。その上でアッシュがいない時でなければなりません・・・彼がその場にいるような事になれば、キムラスカに戻る立場となる事もあってガイを許すような事になるとも思えませんし、それこそ最悪の場合はファブレへの復讐を僅かでも果たさんとアッシュの首を狙いガイの方が動きかねない事にあります・・・勿論貴女やリグレット達がいればどちらに被害もなく止めることは可能かとは思いますが、そんな事態になれば今度はアッシュがガイの事を問題視した挙げ句に事を大事にしかねませんからね」
「あぁ・・・アッシュの性格ならガイの事をガルディオスってことも含めて日の目に晒そうって動きかねませんね。それが望まれることかどうかなんて考えることなく」
「えぇ。ですがそうなれば色々と厄介な事になるのに加え、彼は自分の事を棚に上げたようにガイの事を責めるだけの物言いばかりをするでしょう。そんな事態にはしたくはありませんから、アッシュにガイの事を知られるような事態には避けることは前提になります」
そこからいかにルークに会わせるかと共にアッシュを避けねばならないかを孔明は話す。ガイの事実を知れば事態を確実に厄介にしかねないと考えているというよう。
「ですのでガイについての事はアッシュがいなくなるまでは一応は黙っておくことにしますが、貴女の目から見てルークはその時は大丈夫だと言えると思いますか?」
「そうですね~・・・大丈夫だとは思いますよ。当然動揺だったり心を痛めるっていうのはあるとは思いますけど、少なくとも現実から目を背けたような判断だったり考えはしないと見てます。その点じゃティアよりは信頼してますよ」
「ティアよりと言うのは分かりますが、貴女がそう断言するとは本当にルークの成長は著しい物だったようですね。この旅での彼の成長は」
「えぇ、そりゃもう。ただ惜しむらくはルークの立場から表向きの仕事をルークに任せられないってことなんですよね。成長すれば素質的にはアッシュよりよっぽど人をまとめれるって言うか、ちゃんと行動してくれると思うんですけどね」
「その辺りは仕方ありませんよ。それを承知の上で彼を助けると決めたのですからね」
そんなガイの話題からルークについて話を切り替える孔明は、くのいちから返ってくる好感度の高くも惜しむような中身の声に満足そうにしながら返す。そこまでくのいちの評価が高いのなら問題はないのだろうというよう。
「・・・っと・・・どうしたの、ディスト?」
「あぁ、すみませんお二人で話しているところを邪魔してしまって」
「大丈夫って言うか、今優先すべきはディスト達の研究を進ませる事なんだから気にすることはないって」
「えぇ・・・それで何かあったのですか、研究の方で?」
そんな二人の会話の中でくのいちが視線を唐突に別の方に向けるとそこにはディストが来ていて、申し訳なさそうにする様子に孔明共々大丈夫と言った上で用向きを問う。









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