女忍、感じ入る

・・・それでディストを残した一同はシェリダンを出て、アリエッタの魔物に連れられる形でメジオラ高原の中にあるパッセージリングの元へと向かった。



「・・・改めて思うけど、パッセージリングの場所って本当に辺鄙な所にあるんだな」
「その辺りはディストの話だとセフィロトを設置するための最適な位置が今の地点だって事らしいよ~。勿論秘匿に出来るならしておいた方がいいから今の場所が選ばれたって部分もあるだろうけど」
「その割にはザレッホ火山のヤツはダアトから行けるようになってたのは何でだ?」
「あれは推測の部分が大きいけど、火山の中なんて流石に他の所と比べても行くのに困難な部分が多々あるのに加えて、もしもの時の処置をするのにすぐ行けないと困るしね~」
「あ~、確かにすぐに行けねぇのはどうしようもねぇなそりゃ」
・・・それでグリフィンに掴まり空を飛ぶ中、ルークはくのいちにパッセージリングの場所についての疑問を話し掛けて納得していた。
「まぁ火山の後だって事を考えると微妙に難しくねぇんじゃって思っちまうけど、このメジオラ高原の中のパッセージリングも大分来るの難しいよな。こうやってアリエッタの友達がいるから普通に空も移動出来てるけど、そうじゃなかったら断崖絶壁を登ってパッセージリングに向かわなきゃなんないんだろ?」
「あ、そこのとこはあまり大きな船で無ければある地点に船で着けて歩いて行けるよ?流石に断崖絶壁を登ってなんていうのは面倒だったろうから、回り込んで行ける所を探したんだろうね~。多分それが出来なかったらあまり人目のつかない所に道を作るなりなんなりして通れるようにしただろうけど、その船を着ける場所辺りは人の手が入ってなかったから当時の人にとっては運が良かったと言えば良かったのかな」
「ふ~ん、そんなもんなのか・・・」
更にルークはこのメジオラ高原のパッセージリングについての話へと進めると、くのいちがそれもおおよその見当はついていると言った中身で返していったことにまた納得の様子を浮かべる。
「・・・あっ、見えてきたよ~。あそこがパッセージリングの入口だから」
「おっ、あそこか」
そんなことを話している内にくのいちが指を指した先の方を見て、ルークもその先を見る。目的地が近いということで。









・・・それでイオンのダアト式譜術によりパッセージリング内部に入る扉を開いて中に入ったくのいち達だが・・・
「・・・あちゃ~・・・ちょっとここの先に進むのに仕掛けが動かないや・・・」
「仕掛けが動かないって、今まで普通に行けてたから他に何か仕掛けを起動すりゃ行けるんじゃねぇのか?」
「それなら分かりやすい何かがあるとは思うんすけど、ここの譜業の感じからして譜業を動かす何かが足りないって思うんす。でも譜業に関してはあっしはそこまで詳しくないんで、どうしようって思ってるんすよ」
「あ~、そういうことか・・・」
その中で先に進めない理由を探りどういう原因かは分かったが解決には至らないというくのいちの言葉に、ルークを始めとして確かに難しいと表情を歪める。
「・・・仕方無いな~。アリエッタ、ごめんけど私とティアが先に行けるようにお友達に話してもらっていい?ディストを連れてくれば解決はすると思うけれど、時間はかかるしここで皆に休憩してもらう形で待機してもらった方が手っ取り早いしさ~」
「分かった、です」
しかしくのいちはすぐにどうするかの対応策を上げ、アリエッタもすぐに頷く。下手な手間をかけるより二人だけで先に行く方がいいと感じて。









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