女忍、感じ入る
「やっぱりあそこまで開き直ると、酷いとしか言いようがないんだよな~。前は自分の内心を見せないように拙いなりに徹底していたのに、それが事情があって仕方無しに知られたからって全面に自分は可哀想だけどそれに負けませんって見せるような姿は」
そんな所にくのいちもまたやれやれというように肩を竦め、周りの面々もまた同じだというように頷く。
・・・露骨と言うのは今まで秘していた物が明らかになった反動だからか、本心を普通にさらけ出すその姿だった。
自分のことをさらけ出される・・・これは別に秘したい事でもない物でも、普通に考えれば嫌な事である。心の中と言うのは自分の内にだけある自分だけのテリトリーであり、そこに踏み入られることは普通なら不愉快と思うのは当然だ。
一応くのいちもそうだし、孔明もそういったことが人に心地よく思われる物ではないと知って敢えてティアに対して行動を起こした。いかに秘密にしたいことがあれど、それはあくまで自分の中でだけ秘していい物とそうでない物くらいの分別をつけて然るべきと考えたために。
ただそうして今までに散々話すべきは話すようにと言われてきた事にケテルブルクで障気の事を明かさざるを得なくなった後、ティアはそうやって頑なだった自分の考えについて隠すのを止めた。むしろ全面的に表に出し始めたのだ・・・その決意の程を。
・・・この事に関しては散々隠していることを話すように仕向けたり、知っているからこそ無理矢理に秘密を暴き出させた孔明やくのいち達の責任は無いことはないと当人達も承知はしている。だがそれはあくまで必要な分を必要なだけ明かしてもらえればいいと思ってであって、何も考えや決意を隠すことなく洗いざらい表に出せという意図など無かった。言ってしまえば今のティアは露骨に自分の気持ちを見せすぎているのである。
「ティアからしてあれは悪意があってとかっていうんじゃないのは分かるんだけど、だからってあんな風な姿見せられたんじゃこっちも困るんだよな~・・・頑張らなくていいって言うのが変だってのもそうだし、そんな風に言った場合に本当に頑張らなくなるのもこっちとしては困るし」
「つーかその自分頑張ってますみたいなアピールが強くなってんのか、私は体をちゃんと休めますみたいな事を一々言ってくるのもまた困んだよな・・・お、おう・・・としか言いようがないっていうか、反応に困るしよ・・・」
「そうだよね~・・・何かあの態度を見てると私に気を使わないでって言いつつ実際は気を使いなさいって言われてるような気になるし・・・」
「アリエッタもどう言っていいかわからない、です・・・」
更に続いたくのいちからの言葉に続くようルーク達はどんどんとティアの態度に関し、困っているといった声を諸々に上げていく。その露骨さに却ってどうにもやりにくさを感じて仕方無いといったように。
「・・・取り敢えずは我慢しましょう。今のティアに関して色々面倒だと思いますが、本人に突っ込むなんて今は望ましくありませんしシェリダンに着いて丞相達と合流すればまた流れは変わるでしょうからね」
「まぁそれしかないしね~、今の状況だと」
そんな空気に自分も似たような気持ちはあるといったようなニュアンスを含みつつ話を止めようと会話に入るディストに、くのいちも頷き周りも同じように納得する。これ以上は不毛な事だと。
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そんな所にくのいちもまたやれやれというように肩を竦め、周りの面々もまた同じだというように頷く。
・・・露骨と言うのは今まで秘していた物が明らかになった反動だからか、本心を普通にさらけ出すその姿だった。
自分のことをさらけ出される・・・これは別に秘したい事でもない物でも、普通に考えれば嫌な事である。心の中と言うのは自分の内にだけある自分だけのテリトリーであり、そこに踏み入られることは普通なら不愉快と思うのは当然だ。
一応くのいちもそうだし、孔明もそういったことが人に心地よく思われる物ではないと知って敢えてティアに対して行動を起こした。いかに秘密にしたいことがあれど、それはあくまで自分の中でだけ秘していい物とそうでない物くらいの分別をつけて然るべきと考えたために。
ただそうして今までに散々話すべきは話すようにと言われてきた事にケテルブルクで障気の事を明かさざるを得なくなった後、ティアはそうやって頑なだった自分の考えについて隠すのを止めた。むしろ全面的に表に出し始めたのだ・・・その決意の程を。
・・・この事に関しては散々隠していることを話すように仕向けたり、知っているからこそ無理矢理に秘密を暴き出させた孔明やくのいち達の責任は無いことはないと当人達も承知はしている。だがそれはあくまで必要な分を必要なだけ明かしてもらえればいいと思ってであって、何も考えや決意を隠すことなく洗いざらい表に出せという意図など無かった。言ってしまえば今のティアは露骨に自分の気持ちを見せすぎているのである。
「ティアからしてあれは悪意があってとかっていうんじゃないのは分かるんだけど、だからってあんな風な姿見せられたんじゃこっちも困るんだよな~・・・頑張らなくていいって言うのが変だってのもそうだし、そんな風に言った場合に本当に頑張らなくなるのもこっちとしては困るし」
「つーかその自分頑張ってますみたいなアピールが強くなってんのか、私は体をちゃんと休めますみたいな事を一々言ってくるのもまた困んだよな・・・お、おう・・・としか言いようがないっていうか、反応に困るしよ・・・」
「そうだよね~・・・何かあの態度を見てると私に気を使わないでって言いつつ実際は気を使いなさいって言われてるような気になるし・・・」
「アリエッタもどう言っていいかわからない、です・・・」
更に続いたくのいちからの言葉に続くようルーク達はどんどんとティアの態度に関し、困っているといった声を諸々に上げていく。その露骨さに却ってどうにもやりにくさを感じて仕方無いといったように。
「・・・取り敢えずは我慢しましょう。今のティアに関して色々面倒だと思いますが、本人に突っ込むなんて今は望ましくありませんしシェリダンに着いて丞相達と合流すればまた流れは変わるでしょうからね」
「まぁそれしかないしね~、今の状況だと」
そんな空気に自分も似たような気持ちはあるといったようなニュアンスを含みつつ話を止めようと会話に入るディストに、くのいちも頷き周りも同じように納得する。これ以上は不毛な事だと。
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