女忍、深めて広める

「そこはユリアシティの住民特有の気質が加わってるのも大きいと思うよ。それも謡将自身は否定したいだろうけど、謡将もそれに当てはまる形でね」
「師匠も・・・?」
「ほら、ユリアシティって散々裏で活動してきたでしょ?預言の達成の為にその中身を自分達の中でも信用出来る人の間でしかその中身の事は言わず、ユリアシティの存在を隠す形で。そしてそれがずっと正しいことだって思ってきたからティアも自分のやることは正しいだとか秘密にするべきだって感じてきたんだろうし、謡将もそういった徹底した秘密主義に対する姿勢を学んできたからあぁいった行動に出たと言えるしね~」
「・・・そう言われっと、確かにとは思えるな・・・」
そんな疑問にくのいちが一因としてユリアシティの住民の特徴があると理由を上げていき、ルークも納得した様子を浮かべる。
「その気質があるからルークに何にも言わなかったりだとか、悪びれた気持ちを持たないことも別に普通だって思ってるっぽいんだよね~。結果が良ければ全てよし、自分一人の内で面倒なことは何も言わなくてそれでよしってね・・・まぁその割に人には色々と要望してきたり、自分からして偉いって思った相手でも場合によっちゃ言わないだとかそうしたくないって拒否を示すっていうのはね~・・・」
「やりすぎじゃあるよな、端から見てると・・・」
「そうなんだよね~。言わない権利については確かにあると言えばあるけど、物事には限度はあるし報告しなきゃならないことまで秘匿にするっていうのは分別がついてないって言わざるを得ないし・・・やっぱり兵士としてティアを信頼するのは無しって方向に行かざるを得ないんだよね~。こうなると」
「そこまでになりゃあな~・・・」
「まぁそれもケテルブルクに着いたら発覚する手筈にディストがしてくれるだろうし、そろそろティアも戻ってきてもおかしくはない時間帯になってくるからこの話はこれまでにしよっか。あんまり話してても気分良くないのはこの場にいる皆揃ってのことだろうし」
「そうだな、そうすっか・・・」
そこから話は発展していくのだが次第に流れがティアが面倒だと言う話になっていったことからくのいちが話を終わらせようと言い出し、ルークもそうだが周りの面々も若干疲れたようになりながら頷いた。話をすればするほどに泥沼になっていくと感じていたことにより。









・・・それで少ししてティアが戻ってきた為、本格的に話を止める事にした一同はゆっくりとした時間を過ごす事にした。だがやはりといったように何も起きていませんといったようにすました表情を浮かべていながら過ごしていた姿を見て、ルーク達は顔を見合せ改めてどういうことかと疑問に思うといった様相を分かち合った。

それで翌日、夜営を終えたくのいち達はアリエッタの魔物に連れられる形で移動していきケセドニアへ急いでいった。









「・・・ん~、船はまだ少ししてからしか出港しないかぁ・・・じゃあそれまでの間は各自休憩にしよっか。船が来る頃になったら集まるって形でね」
「分かりました」
・・・それでケセドニアにまで着いて早速ケテルブルクに向かう船に乗ろうとした一同だが、まだ準備に時間がかかると船員から言われた。
その為に時間を取って休憩するとくのいちが言うと、ティアが真っ先に分かったと答える。









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