軍師と女忍、解決に踏み切る

「丞相がそう思われることは理解できますが・・・丞相はアッシュはどうしたいと考えていると見ますか?様々な体裁にプライドであったり色々とアッシュの中で渦巻いている中で、一番強い想いは何なのかは?」
「色々と状況が固まっていることからと言うのもありますが、強がりであったり体裁を気にしてと言った言い方はしつつもキムラスカに戻ることを優先するでしょう。ただそこに、ルークを殺す事を何かしらの要求につけてくる可能性は十分に有り得るでしょうね」
「・・・そうでしょうね。あれがルークをそのまま放っておくなんて思えないどころか、まずこいつを殺してから・・・って言いそうなのが簡単に目に浮かびますね、確かに」
リグレットはそんなアッシュの選択の予想はついているのかを孔明に問うと、その中身についてを聞いてシンクがアッシュに対して気に入らないといった様子を浮かべる。結局アッシュが帰結するのは他の何よりそこになる、ということに。
「確かにその考え自体はあまり良くない物だと言えるでしょう。ですが裏を返せばその問題さえどうにか出来れば、アッシュの考えをこちらの思う通りに出来るということの裏付けになります」
「裏を返せば、ですか・・・丞相ならそれをうまく進めるための策はあるのでしょうが、バチカルを出た際に言われた二人での対話の時だったりその後にアッシュがルークを直接襲い掛かるということは考えられませんか?ルークを殺すことを前提にするのなら、同時に自らの手で殺したいと言い出すこともアッシュの性格なら十分に有り得ると思いますが・・・」
「えぇ、彼の考え方なら十分に有り得るでしょう。ですがその事に関しては彼を制止する為の抑止力を用意しますので、あまり気になさらないで大丈夫です」
「抑止力、ですか。流石丞相、何手も先を見ておられる」
「お褒めいただき光栄です」
ただそこを乗り越えさえすれば安心だとその根拠に抑止力と連ねて話す孔明に、リグレットは感嘆の声を漏らして微笑を浮かべるその顔を見る。
「となれば、後はルークがどんな結論を出すかと言った所が重要になるといったくらいですね。ただアッシュと違ってルークならその辺りはマシな答えを出してはくれると思いますが」
「えぇ、彼ならそうしてくれるでしょうしそろそろどうしたいかに関してを決めてる頃でしょう。こうして二手に分かれて行動した後、そう遠くない内に二人の命運を決めることになる場が近い・・・そう彼も感じているでしょうからね」
シンクはそこからルークには心配はいらないだろうと気楽に口にすると、孔明も同意する。実際に二人の事について決める時は近いが、ルークならちゃんとした結論を導き出してくれるだろうという信頼を浮かべる形で。









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