軍師と女忍、解決に踏み切る

「それで、二手に分かれてって言ったけどもう片方は何をやるんだ?パッセージリングに行かない組はよ」
「そうでしたね、それをお伝えしていませんでした」
次にルークがどうするのかと聞いてきたことに、孔明が微笑を浮かべて頷く。
「と言ってもそう難しいことではありません。もう一組に関しては現在マルクトにて活動している我々の神託の盾と合流し、パッセージリングとは別にまた各地を回る作業に入ることです」
「・・・それがパッセージリングを回ること以外にどんな意味があるんだ?」
「ティアが来てから詳しくは説明しますが、外殻大地に魔界などの問題に関してを解決するためです。そしてそうするのにパッセージリングを回るのと平行の同時進行で行わなければ、時間が多大にかかるのは明白です」
「そんだけ時間がかかるのか・・・」
「えぇ。それに現在は一応戦争になる事は回避は出来ましたが、あまり時間をかけすぎるとまた新たな火種が何処かから出てこないとも限りません。そういった事態の抑止も兼ねて出来るだけ早くこれらの問題の解決に取り組みたいのですよ」
「そういうことなのか・・・」
そこから詳しくは後でと言いつつそうしなければならない重要性を語る孔明に、ルークも反論など出ずに頷く。
「おい・・・その時の組分けはどうなっていやがる?今は我慢してやってるが、そんな形になるのなら俺はこの屑と一緒に行くのは嫌だぞ・・・!」
「組分けに関しては適材適所であるかどうかを考慮して分けていきますが、私の中ではパッセージリングを回る組の中にはティアもそうですが、パッセージリングの封印の解除の為にイオンと人の足で行くには困難な場所もあるためアリエッタには付いていっていただき、もう一組の方にはマルクトの将官であるお二方に来ていただきたいと考えています」
「我々に、ですか?」
だがそこでルークを見ながらあからさまに嫌悪を表すアッシュの様子に、孔明は組分けの際に行ってもらいたい人物の選定についてを述べるとフリングスが意外そうに目を瞬かせる。何故そちらなのかと。
「こちらは単純な話で、今我々の兵が用いているタルタロスに関しての使用の許可をピオニー陛下にいただきたいのです。今後の為にタルタロスが必要ですからね」
「それは手紙などでお伝えすると言うわけにはいかないのですか?」
「えぇ。ピオニー陛下に直接お話をしなければならない物であり、その為にお二方にも口添えをしていただきたいのです」
「・・・そういうことなら分かりましたが、貴方もよろしいですか?カーティス大佐」
「えぇ。そういうことなら私にも異論はありません」
その理由をタルタロスとその口添えの為という孔明に、マルクト所属の二人は納得したように頷きあう。
「・・・そういうことですので、タルタロスの方には私が行くことは決めていますが後の人選に関しては特に決めてはいません。ですのでどちらに行きたいのかを言っていただければ、もう片方に彼を派遣する形を取りますよ」
「・・・・・・だったらタルタロスの方に行く。パッセージリングを回る組にはヴァンの妹が行くというなら、あれと一緒に時間を過ごしたくはない」
「・・・では事後承諾のような形になりますが、それでよろしいですか?」
「それで構わねぇよ。別に俺はそんなことで揉めたくないしな」
「では決まりですね」
そしてその流れからどちらを選ぶのかをアッシュに問い掛けると、多少空いた間からティアが嫌だからタルタロスと答えが出た事にルークにも確認を取り、すんなりとした返答が返ってきた事に孔明は微笑を浮かべて頷いた。これで決まりだと。









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