軍師、納める
「・・・実際、私もお義父さんから話を聞いた時にはそれを否定することは出来なかったし、両親も含めてじゃないと私を助けないなんて風にお義父さんが考えてたら私は今頃こうしていられなかったと思う・・・多分お義父さんが今言ったような可能性になることもそうだけど、説得出来たとしてもあの二人がモース達を騙せるような演技なんて出来るとはとても思えないし・・・」
「あ~・・・確かに話を聞く感じだと嘘とか全くつけそうにない感じはするよな、そりゃ・・・そしてそれでバレりゃ、全部パァって訳だ・・・」
「うん・・・最初は少しは両親の事も助けてほしいって気持ちもあった・・・でも時間が経つほどに感じるようになったの。お義父さんが言うことが間違ってなかったってことを・・・」
「・・・助かりたい気持ちがないやつを助けるのは不可能だってやつか・・・」
「うん・・・今も二人は少しも考えることなく借金をしてて、それが人の為になるならって全くその意味を考えてない・・・モースは捕らえたから後は借金をさせてる元締めをどうにかすれば借金を一時的に帳消しには出来るだろうけれど、それで改善なんてするとは思えないんだ・・・例え事実を言ったってそことは関係無い人物からお金をって言われたら躊躇いなく借金をするだろうし、何より事実を言う方が危険なんだよ・・・今さっき言ったようにね」
「・・・嘘がつけねぇでいい人って言葉だけ聞くといいことのように思えるけど、度が過ぎるとマジでダメなんだな・・・」
それで孔明から話を引き継いでルークといかに自分の本当の両親が厄介なのかを話すアニスに、ルークは力が抜けそうになりながらもその中身を受け止める。美徳の筈の物がろくなものではない結果を招いている実例が相当に酷いものだと言うことを。
「・・・そんな二人から安全に引き剥がす為っていう為でも、お義父さんは言ってくれたんだ。自分を恨んでくれても構わない、例えアニスを守るための判断でも両親から離してしまったからって・・・でもそうやって偽のスパイにお義父さんの子どもとして二年程生活してきたけど、お義父さんは本当の娘のように私に接してくれた・・・そんなお義父さんのことを信じてほしいんだ、ルークに・・・」
「・・・お前と同じように、俺も助けてくれるからってことでか?」
「うん・・・お義父さんは確かに策の為に色々考えて動いてはいるけれど、だからって打算だけで全部動いてるわけじゃない。むしろそういった考えとは逆の人の為だとかって気持ちを持って動いてるんだよ。多分人の気持ちとか考えずに自分の為にってお義父さんが考えて行動してたんなら、私も含めてもっと違ってて酷い結果になってたと思うから・・・」
「・・・確かにそう聞くとコーメイの能力ならそれくらいは出来そうだな・・・つーか今頃ダアトがコーメイの統治下に置かれててもおかしくねぇ気がするし・・・信じてみてもいいかもしれねぇな、少なくとも・・・師匠を信じるよりは安全だろうし・・・」
「っ、ルーク・・・」
そこからアニスが自分が受けた行動にいかに孔明が信じられるかを口にしていき、ルークもその中身に心を動かされるがヴァンに対しての気持ちがまだ完全に消えておらず表情を辛そうに歪ませ、アニスは複雑そうにその姿に声を漏らす。分かってもらえた喜びとまだ吹っ切れてない姿を見て、素直に喜びきれないと言った様子で。
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「あ~・・・確かに話を聞く感じだと嘘とか全くつけそうにない感じはするよな、そりゃ・・・そしてそれでバレりゃ、全部パァって訳だ・・・」
「うん・・・最初は少しは両親の事も助けてほしいって気持ちもあった・・・でも時間が経つほどに感じるようになったの。お義父さんが言うことが間違ってなかったってことを・・・」
「・・・助かりたい気持ちがないやつを助けるのは不可能だってやつか・・・」
「うん・・・今も二人は少しも考えることなく借金をしてて、それが人の為になるならって全くその意味を考えてない・・・モースは捕らえたから後は借金をさせてる元締めをどうにかすれば借金を一時的に帳消しには出来るだろうけれど、それで改善なんてするとは思えないんだ・・・例え事実を言ったってそことは関係無い人物からお金をって言われたら躊躇いなく借金をするだろうし、何より事実を言う方が危険なんだよ・・・今さっき言ったようにね」
「・・・嘘がつけねぇでいい人って言葉だけ聞くといいことのように思えるけど、度が過ぎるとマジでダメなんだな・・・」
それで孔明から話を引き継いでルークといかに自分の本当の両親が厄介なのかを話すアニスに、ルークは力が抜けそうになりながらもその中身を受け止める。美徳の筈の物がろくなものではない結果を招いている実例が相当に酷いものだと言うことを。
「・・・そんな二人から安全に引き剥がす為っていう為でも、お義父さんは言ってくれたんだ。自分を恨んでくれても構わない、例えアニスを守るための判断でも両親から離してしまったからって・・・でもそうやって偽のスパイにお義父さんの子どもとして二年程生活してきたけど、お義父さんは本当の娘のように私に接してくれた・・・そんなお義父さんのことを信じてほしいんだ、ルークに・・・」
「・・・お前と同じように、俺も助けてくれるからってことでか?」
「うん・・・お義父さんは確かに策の為に色々考えて動いてはいるけれど、だからって打算だけで全部動いてるわけじゃない。むしろそういった考えとは逆の人の為だとかって気持ちを持って動いてるんだよ。多分人の気持ちとか考えずに自分の為にってお義父さんが考えて行動してたんなら、私も含めてもっと違ってて酷い結果になってたと思うから・・・」
「・・・確かにそう聞くとコーメイの能力ならそれくらいは出来そうだな・・・つーか今頃ダアトがコーメイの統治下に置かれててもおかしくねぇ気がするし・・・信じてみてもいいかもしれねぇな、少なくとも・・・師匠を信じるよりは安全だろうし・・・」
「っ、ルーク・・・」
そこからアニスが自分が受けた行動にいかに孔明が信じられるかを口にしていき、ルークもその中身に心を動かされるがヴァンに対しての気持ちがまだ完全に消えておらず表情を辛そうに歪ませ、アニスは複雑そうにその姿に声を漏らす。分かってもらえた喜びとまだ吹っ切れてない姿を見て、素直に喜びきれないと言った様子で。
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