軍師、納める
「一安心といった様子になっていますが、そのナタリア様の為にも貴殿方が色々と考えなくてはならないことを忘れてはなりませんよ。特にアッシュ・・・貴方は自分がいいように見られるような演出の為の選択であったり、意地だけで戻れないといった選択をすることは止めておいた方が良いですよ。後々の事を考えればそう言ったような選択をすればナタリア様もそうですが、陛下達がどのように思われるか・・・多少は想像は出来るでしょう」
「・・・それはつまり、俺にキムラスカに戻れと言ってるのか・・・?」
「いえ、私としては貴方に是が非でもキムラスカに戻るようにとは言いません。ですがそうするというのであれば単にそう言うだけでは陛下達は納得しないであろうことに加え、貴方の連れ戻しにかかる可能性は非常に高くなるでしょう・・・そういった事態にしないようにしたいなら、陛下達にナタリア様の事を真剣に考えた上で結論を出してください。特にナタリア様との事に関してはちゃんとどうするのか決めてください・・・場合によっては貴方の事を知ったナタリア様が心残りを残したまま、ルーク様と結ばれるなどという展開になりかねませんからね」
「っ!・・・分かった、どうするか考えよう・・・」
しかしそこで思考を放棄ではなく考えることに関して強く強調した上でナタリアについてを最後に孔明が念を押すと、アッシュも歯を噛み締め苛立ちを抑えながらも頷いて返す。
「では船に戻りましょう。ただこれから船に戻った後、ティアに今までの話の説明を妻にしていただきますがその後彼女と話をする際、バチカルで彼女について話をした中身に関しては口にしないようにお願いします。道中で色々と面倒になるのは目に見えていますからね」
「「「「・・・」」」」
それで二人についてを話して戻る前にティアについての注意を述べるのだが、その中身に誰も反対する者はいなかった・・・
・・・そして船に戻ってきた孔明達。
「・・・無事に戻って来られたのですね。お待ちしていました」
「ありがとうございます、フリングス少将。それにシンクも大詠師の護送お疲れ様でしたが、道中は何もありませんでしたか?」
「はい、人々の目が集まっていた以外は特には」
甲板の上で待っていたフリングスとシンクに孔明は返事を返していき、二人の隣にいる複雑そうに何か言いたげになっている顔のティアに視線を向ける。
「何か聞きたそうな様子ですが、それは妻から聞いてください。私はしばらく時間を取りますので、その間は緊急事態でもなければこちらに来ないようにお願いします」
「・・・はい、分かりました・・・」
そのまま話はくのいちにと言うと、ティアはそうする以外にないと若干不満そうながらも頷く。孔明に逆らう気はないが、それでも当人に話を聞けないということに。
・・・それから疲れただろうということに船を動かすからということで一同は部屋でゆっくりしていいと孔明から言われ、解散という流れになった・・・ただそれは、あくまで表向きはという話である。
「・・・どうしたんだよ、コーメイ?わざわざこんな風な形で俺を呼び出してよ・・・」
・・・船の中の一室にて、アニスを横につけた孔明と対峙するルークは疑問の声を漏らす。解散と言われた後にアニスから話があると言われ、内密に連れてこられたのが孔明の前だった為に。
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「・・・それはつまり、俺にキムラスカに戻れと言ってるのか・・・?」
「いえ、私としては貴方に是が非でもキムラスカに戻るようにとは言いません。ですがそうするというのであれば単にそう言うだけでは陛下達は納得しないであろうことに加え、貴方の連れ戻しにかかる可能性は非常に高くなるでしょう・・・そういった事態にしないようにしたいなら、陛下達にナタリア様の事を真剣に考えた上で結論を出してください。特にナタリア様との事に関してはちゃんとどうするのか決めてください・・・場合によっては貴方の事を知ったナタリア様が心残りを残したまま、ルーク様と結ばれるなどという展開になりかねませんからね」
「っ!・・・分かった、どうするか考えよう・・・」
しかしそこで思考を放棄ではなく考えることに関して強く強調した上でナタリアについてを最後に孔明が念を押すと、アッシュも歯を噛み締め苛立ちを抑えながらも頷いて返す。
「では船に戻りましょう。ただこれから船に戻った後、ティアに今までの話の説明を妻にしていただきますがその後彼女と話をする際、バチカルで彼女について話をした中身に関しては口にしないようにお願いします。道中で色々と面倒になるのは目に見えていますからね」
「「「「・・・」」」」
それで二人についてを話して戻る前にティアについての注意を述べるのだが、その中身に誰も反対する者はいなかった・・・
・・・そして船に戻ってきた孔明達。
「・・・無事に戻って来られたのですね。お待ちしていました」
「ありがとうございます、フリングス少将。それにシンクも大詠師の護送お疲れ様でしたが、道中は何もありませんでしたか?」
「はい、人々の目が集まっていた以外は特には」
甲板の上で待っていたフリングスとシンクに孔明は返事を返していき、二人の隣にいる複雑そうに何か言いたげになっている顔のティアに視線を向ける。
「何か聞きたそうな様子ですが、それは妻から聞いてください。私はしばらく時間を取りますので、その間は緊急事態でもなければこちらに来ないようにお願いします」
「・・・はい、分かりました・・・」
そのまま話はくのいちにと言うと、ティアはそうする以外にないと若干不満そうながらも頷く。孔明に逆らう気はないが、それでも当人に話を聞けないということに。
・・・それから疲れただろうということに船を動かすからということで一同は部屋でゆっくりしていいと孔明から言われ、解散という流れになった・・・ただそれは、あくまで表向きはという話である。
「・・・どうしたんだよ、コーメイ?わざわざこんな風な形で俺を呼び出してよ・・・」
・・・船の中の一室にて、アニスを横につけた孔明と対峙するルークは疑問の声を漏らす。解散と言われた後にアニスから話があると言われ、内密に連れてこられたのが孔明の前だった為に。
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