軍師と女忍、合流する
「それでどうしますか、旦那様?フリングス少将の今の状況に関して」
「そうですね・・・私としては少将にこちらに寄った行動を取っていただきたいとは思いますが、だからと言ってはいそうしますというような方ではないのは先程の話で分かりました。大佐とは違い少将は愚直とまではいかずとも、真っ直ぐな方・・・真摯に話をすれば分かっていただけるでしょうが、単なる利や個人的な考えというもので動くような人ではないでしょう」
「ふむふむ・・・まぁ大佐殿よりは好人物ってのは私と同意見ですね~。そして頭が固くないにしても、舌先三寸でホイホイ従ってくれるような人では無いってとこも」
くのいちはそこからフリングスについてどうするかを聞くと孔明が率直に答えずその人柄と性格を評すると、同じような物だと同意を返す。
「そんな方だからこそ策を持って騙そうとすることもそうですが、軽い言葉で終わらせようとすれば関係はそこまでになるでしょう。ですからフリングス少将に関しては後で個別に話を出来る状況にして、こちらに必要以上に気を揉む事がないように言うようにします」
「あれ?それでいいんですか?」
「少将が悩んでいるのはピオニー陛下に大佐の二方の関係を踏まえた上で自分が我々に対し、どうするべきかということなのでしょう。ならば我々が少将に出来ることと言えば、こちらはそこまで気にしていないと言えばいいだけの事です。そうすれば穿った視点からこちらを出し抜くことを眈々と狙っている大佐と違い、少将は立場はともかく心情としては素直にこちらの言うことに耳を傾けてくれるでしょうからね」
「成程~。変に警戒を持たせないようにさせる為にって事ですか」
「えぇ。少将が悩んでいるとは聞きましたが、ならばこそ大佐の気持ちが分かるとあちらに心情として肩入れされてしまえば、素質に差はあれ単に大佐が二人増えるだけといったような状況になりかねません。その上でピオニー陛下への遠慮に影響を考えて迷わないようにしてもらうためには、こちらがマルクトに対して無害であることを示せば少将の人柄なら自ずと考えられるでしょう・・・大佐の発言が良くない物であれば自分が止めるべきであり、我々とのつつがない関係を築くために動くべきであると」
「そうして少将はこっちに寄って自主的に動いてくれる、って訳ですか。何も言わずとも、と・・・」
「策を用いているというのは広義では間違いではありませんが、策はただ練って行うことが策と言うものではありません。無策の策もまた策になる、ということですよ」
「ふえぇ~・・・やっぱり旦那様は違いますね~、無策の策と来ますか~・・・私じゃそんな風には表現は出来ませんし、そこまでは見通せませんよ~」
「買い被らないでいただいて結構ですし、貴女にはいつも助けていただいていますからね。それに性質の違いもありますから気にしなくても構いませんよ」
その上でフリングスに対して少し話をする程度で納めるとした上でその理由を話す孔明に、くのいちは感嘆を改めて言葉にするが気にすることではないといったように微笑みを浮かべる。
「まぁそう言ってくれるのはありがたいですけど、少将だけを掴まえて話すにしてもどうやって捕まえます?」
「船に乗っている間でしたらいくらでも機会はありますから、私が一人で折を見て少将に話をしますよ。現状で少将が我々に被害を与えるとはまず思えませんし、一人の方があちらも色々と話しやすいでしょうからね」
「成程~、じゃあお任せします」
それでくのいちはフリングスに対してどうするのかを問い掛けると、後で一人でやるとの孔明の返しにすんなりと頷く。フリングスの人柄を信じてるのもあるが、孔明なら失敗しないという考えを持っているが為に。
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「そうですね・・・私としては少将にこちらに寄った行動を取っていただきたいとは思いますが、だからと言ってはいそうしますというような方ではないのは先程の話で分かりました。大佐とは違い少将は愚直とまではいかずとも、真っ直ぐな方・・・真摯に話をすれば分かっていただけるでしょうが、単なる利や個人的な考えというもので動くような人ではないでしょう」
「ふむふむ・・・まぁ大佐殿よりは好人物ってのは私と同意見ですね~。そして頭が固くないにしても、舌先三寸でホイホイ従ってくれるような人では無いってとこも」
くのいちはそこからフリングスについてどうするかを聞くと孔明が率直に答えずその人柄と性格を評すると、同じような物だと同意を返す。
「そんな方だからこそ策を持って騙そうとすることもそうですが、軽い言葉で終わらせようとすれば関係はそこまでになるでしょう。ですからフリングス少将に関しては後で個別に話を出来る状況にして、こちらに必要以上に気を揉む事がないように言うようにします」
「あれ?それでいいんですか?」
「少将が悩んでいるのはピオニー陛下に大佐の二方の関係を踏まえた上で自分が我々に対し、どうするべきかということなのでしょう。ならば我々が少将に出来ることと言えば、こちらはそこまで気にしていないと言えばいいだけの事です。そうすれば穿った視点からこちらを出し抜くことを眈々と狙っている大佐と違い、少将は立場はともかく心情としては素直にこちらの言うことに耳を傾けてくれるでしょうからね」
「成程~。変に警戒を持たせないようにさせる為にって事ですか」
「えぇ。少将が悩んでいるとは聞きましたが、ならばこそ大佐の気持ちが分かるとあちらに心情として肩入れされてしまえば、素質に差はあれ単に大佐が二人増えるだけといったような状況になりかねません。その上でピオニー陛下への遠慮に影響を考えて迷わないようにしてもらうためには、こちらがマルクトに対して無害であることを示せば少将の人柄なら自ずと考えられるでしょう・・・大佐の発言が良くない物であれば自分が止めるべきであり、我々とのつつがない関係を築くために動くべきであると」
「そうして少将はこっちに寄って自主的に動いてくれる、って訳ですか。何も言わずとも、と・・・」
「策を用いているというのは広義では間違いではありませんが、策はただ練って行うことが策と言うものではありません。無策の策もまた策になる、ということですよ」
「ふえぇ~・・・やっぱり旦那様は違いますね~、無策の策と来ますか~・・・私じゃそんな風には表現は出来ませんし、そこまでは見通せませんよ~」
「買い被らないでいただいて結構ですし、貴女にはいつも助けていただいていますからね。それに性質の違いもありますから気にしなくても構いませんよ」
その上でフリングスに対して少し話をする程度で納めるとした上でその理由を話す孔明に、くのいちは感嘆を改めて言葉にするが気にすることではないといったように微笑みを浮かべる。
「まぁそう言ってくれるのはありがたいですけど、少将だけを掴まえて話すにしてもどうやって捕まえます?」
「船に乗っている間でしたらいくらでも機会はありますから、私が一人で折を見て少将に話をしますよ。現状で少将が我々に被害を与えるとはまず思えませんし、一人の方があちらも色々と話しやすいでしょうからね」
「成程~、じゃあお任せします」
それでくのいちはフリングスに対してどうするのかを問い掛けると、後で一人でやるとの孔明の返しにすんなりと頷く。フリングスの人柄を信じてるのもあるが、孔明なら失敗しないという考えを持っているが為に。
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