女忍、前進する

「では改めて話をするための場を用意するから、それまでの間部屋を用意するからそちらで休憩していてくれ。用意が出来ればすぐにそちらに使いを出す」
「はっ、分かりました」
それでピオニーが一端場を終わらせると言ったように部屋を用意すると言ったことに、くのいちを始めとして一同は頭を下げる。












・・・それで今すぐ報告しなければならない話もないなら用意した部屋に行ってほしいとなり、くのいち達はジェイドを置いてその部屋へと行った。



「・・・さってと。陛下は時間が来るまでゆっくりしていいみたいに言ったけど、ガイはどうする?その場に行く?」
「えっ・・・何でそんなことを俺に聞くんだ・・・?」
そして部屋に入室して真っ先にくのいちがガイに話し掛けるが、その中身に何故と戸惑う。自分も行くのは当然だろうとばかりに。
「ん~、ガイは付いていく気しかないような感じを出してるけど・・・ここから先の事を考えると、ガイが私達に付いてくる事って結構な危険性が高いんだよ?前にタルタロスでどうするか考えるようにって言ったけど、自分がどうしたいかにどうするかってのは考えた?」
「どうしたいかにどうするか・・・で、危険性が高い?」
「ありゃ?まだ考えは決まってなかったんで?・・・ん~、なら危険性について説明するとこれから陛下と重大な話をするのは分かるっしょ?それでその中身次第じゃそれを聞いたってだけでキムラスカと対峙する事の危険性だけじゃなく、マルクトからもガイに対して危惧をされる可能性があるんだよ?重大な秘密を知ったなら放っておけないって、そう見られる危惧がね」
「・・・っ!」
そんな姿にとぼけた様子を浮かべながらも話を聞くならマルクトにも危険視される可能性についてを挙げるくのいちに、ガイはイマイチ理解できてなかった様子からハッとする。キムラスカだけでなくマルクトにもそう見られる可能性があるということを知らされ。
「それを踏まえて言うけど、その様子じゃまだキムラスカに対してどう向き合うかとか決めきれてないんでしょ?その上で今の反応からして自分がどういった立場にあるかに危険性が高いか、未だにハッキリ理解してないとしか思えない・・・どう、違う?」
「・・・・・・あぁ、今の話を聞いてそう思った・・・」
そんな反応に先の話から考えはまとまってないことを予測するくのいちに、ガイは極めて言いにくそうながらも肯定を返す。
「だから言ったんだよ?その場に行くかどうかってね・・・まぁ陛下との話し合いで出た結果に関しては後で話をすることは出来るけれど、少なくとも今のガイを出席させるのもそうだしこれ以上考えなしに付いてこられるのはより避けたいとしか私からは言えないね~。もし衝撃を受けたからどうにかしてくれ~みたいに言われたって、ガイが行きたいって言ったからこうなったんだ・・・としか言いようがないし」
「・・・じゃあ、もし俺が付いていくから話を聞きたいって言ったら話をしてくれるのか?」
「それはいいけれど、あくまで話を聞きたいって言うならちゃんと考えをまとめた上でどうするか・・・そして私達と一緒に行くっていう答えに辿り着いた時にしか話はしないよ?話を聞くだけ聞いてそんなこと黙っていられる筈がないだとか、怖じ気付いたから止めるなんて風になるのはこっちの望む所じゃないからね。だから話は聞きにいかずにこれからどうしたいのかを考えなよ。マルクトに残るかどうかを含めてね」
「マルクトに・・・残る・・・?」
くのいちはだから選択肢を述べたと言いつついかに慎重に選択しなければならないかと共に、マルクトに残る事を口にするとガイは目を軽く見開きながらどういうことかとばかりに漏らす。何故そんな考えが出てくるのかと。








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