女忍、前進する
「どうしたんで?何か不満でもあったんで?この分け方に」
「いや、別に構わないんだけど・・・さっきリグレットがアッシュに言ったことをちょっと思い出したんだよ・・・あいつが今他の辻馬車の中でどうしてんのか、何を考えてんのかってな・・・」
「あぁ、そういうことっすか・・・」
・・・くのいちはその問い掛けについて理由を静かに探るよう問うと、思い悩んでいるといった様子でアッシュの事を口にするルークに辻馬車の中が一気に空気が重くなる。軽々しい事は口に出来ないという感覚を皆が抱いた為に。
「・・・この中で一番アッシュとの付き合いがある私から言わせてもらいますが、今頃彼の頭の中はリグレットの言葉についてを真剣に考えているが良くて二割、残りが自分の思い通りにならずにいらない事を言われたとでも思って苛立っている・・・といった割合でしょう」
「は・・・?・・・それだと少なく見ても八割近くは確実に苛立ってんのか、あいつ・・・?」
「少なくとも誰か人目のあるところというか、私の見た限りで神託の盾にいる内に彼が上機嫌だった時なんて一度もありません。ですからジェイドだからでも馭者だからでもなく、少なくとも人目のあるところで彼が機嫌を良くしてるとは思いません。精々苛立ってると思いますよ。今頃向こうの辻馬車の中ではね」
「・・・そこまで、なのかよ・・・と言うかあいつそんな奴なのか・・・?」
「・・・まぁアッシュの方は貴方の事を謡将から聞いてましたが、貴方はアッシュとは数時間前に会ったばかりですから仕方ありませんね」
そんな空気で自分からと発言したのはディストでアッシュについての行動の予測を告げると、若干引いたようになりつつ知らないと言った様子のルークの声に納得する。確かに時間が時間なだけにアッシュの人となりに考え方を把握出来るわけはないと。
「・・・とりあえずアッシュについてでなくとも、聞きたいことがあるなら我々で答えれることはお答えしますよ。こう言った移動だけの時間に加えて、アッシュ達の横槍が入らない状況はこれからそうはないでしょうしね」
「・・・なら改めて聞くけど、アッシュって何を考えてるか分かるか?・・・なんかさっきのリグレットとの話を見てたら、あいつがちゃんと後のことを考えてなかったみたいな感じに思ったんだけど・・・」
「事実、その事について考えてなかったと思いますよ。と言うか私達は彼が謡将の元を離れるとは思っていませんでしたが、彼が考えていたのはおそらくそこまでだったのは明らかです・・・彼の想像していた展開としてはアクゼリュスで謡将を倒した上で貴方を殺すことも視野に入れ、どうにかすることくらいだったのは簡単に予測出来ます。それが例え私達が丞相の側だと知らないとしても、謡将一派の神託の盾の存在についてどう対抗するのか・・・そこについては明確に話をしていませんが、行き当たりばったりだっただろうことは予想がつきます」
「っ・・・なんとなく、お前の言いたいことは分かる・・・あの様子を見てると、アッシュは師匠を倒した後の事を考えてなかったんじゃないかって事は・・・でもそれで、俺を殺すことも視野にって・・・あいつ、そんなに俺の事を殺したいってのか・・・?」
「・・・えぇ、殺そうとしていたかは別にしても殺したいと思っているのは確かですよ」
「っ・・・!」
そんなルークにディストは気を遣って話をするといったことで話は続くが、その中身の中でアッシュの殺意が確かな事を聞いてルークはブルリと身を震わせる。自分にそんなものが向けられていると、改めて知ったが為に。
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「いや、別に構わないんだけど・・・さっきリグレットがアッシュに言ったことをちょっと思い出したんだよ・・・あいつが今他の辻馬車の中でどうしてんのか、何を考えてんのかってな・・・」
「あぁ、そういうことっすか・・・」
・・・くのいちはその問い掛けについて理由を静かに探るよう問うと、思い悩んでいるといった様子でアッシュの事を口にするルークに辻馬車の中が一気に空気が重くなる。軽々しい事は口に出来ないという感覚を皆が抱いた為に。
「・・・この中で一番アッシュとの付き合いがある私から言わせてもらいますが、今頃彼の頭の中はリグレットの言葉についてを真剣に考えているが良くて二割、残りが自分の思い通りにならずにいらない事を言われたとでも思って苛立っている・・・といった割合でしょう」
「は・・・?・・・それだと少なく見ても八割近くは確実に苛立ってんのか、あいつ・・・?」
「少なくとも誰か人目のあるところというか、私の見た限りで神託の盾にいる内に彼が上機嫌だった時なんて一度もありません。ですからジェイドだからでも馭者だからでもなく、少なくとも人目のあるところで彼が機嫌を良くしてるとは思いません。精々苛立ってると思いますよ。今頃向こうの辻馬車の中ではね」
「・・・そこまで、なのかよ・・・と言うかあいつそんな奴なのか・・・?」
「・・・まぁアッシュの方は貴方の事を謡将から聞いてましたが、貴方はアッシュとは数時間前に会ったばかりですから仕方ありませんね」
そんな空気で自分からと発言したのはディストでアッシュについての行動の予測を告げると、若干引いたようになりつつ知らないと言った様子のルークの声に納得する。確かに時間が時間なだけにアッシュの人となりに考え方を把握出来るわけはないと。
「・・・とりあえずアッシュについてでなくとも、聞きたいことがあるなら我々で答えれることはお答えしますよ。こう言った移動だけの時間に加えて、アッシュ達の横槍が入らない状況はこれからそうはないでしょうしね」
「・・・なら改めて聞くけど、アッシュって何を考えてるか分かるか?・・・なんかさっきのリグレットとの話を見てたら、あいつがちゃんと後のことを考えてなかったみたいな感じに思ったんだけど・・・」
「事実、その事について考えてなかったと思いますよ。と言うか私達は彼が謡将の元を離れるとは思っていませんでしたが、彼が考えていたのはおそらくそこまでだったのは明らかです・・・彼の想像していた展開としてはアクゼリュスで謡将を倒した上で貴方を殺すことも視野に入れ、どうにかすることくらいだったのは簡単に予測出来ます。それが例え私達が丞相の側だと知らないとしても、謡将一派の神託の盾の存在についてどう対抗するのか・・・そこについては明確に話をしていませんが、行き当たりばったりだっただろうことは予想がつきます」
「っ・・・なんとなく、お前の言いたいことは分かる・・・あの様子を見てると、アッシュは師匠を倒した後の事を考えてなかったんじゃないかって事は・・・でもそれで、俺を殺すことも視野にって・・・あいつ、そんなに俺の事を殺したいってのか・・・?」
「・・・えぇ、殺そうとしていたかは別にしても殺したいと思っているのは確かですよ」
「っ・・・!」
そんなルークにディストは気を遣って話をするといったことで話は続くが、その中身の中でアッシュの殺意が確かな事を聞いてルークはブルリと身を震わせる。自分にそんなものが向けられていると、改めて知ったが為に。
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