女忍、前進する

・・・ガイ、アッシュ、ジェイド・・・曲者揃いであると同時に、今後の孔明達の策に大いに関わってくる面々との話し合い・・・その中で多大に得る物を得る形で、くのいち達は話を終わらせた。そしてくのいち達を乗せたタルタロスはアクゼリュスとパダン平原を繋いでいた壊れていた橋の元へ向かう・・・








「・・・さってと・・・とりあえずアクゼリュスの人達がいる場所まで来たから一先ず降りるよ~。大佐殿以外は用が無いから降りたくないとでも思ってるかもしれないけど、兵をまとめてる責任者に事情を話さないと旦那様にちゃんとした報告をしてもらうためにもね~」
「それはいいのですが・・・よろしいのですか、ルーク?今もまだ貴方は大丈夫と言えるような様子では無さそうですが・・・」
「・・・問題ねぇ、とは言えねぇ・・・けど何もしないでただ待つより、何かしときたいんだ・・・その方がまだ気が紛れるっつーか、どうするか決める為になるんじゃねーかって思ってな・・・」
「成程・・・」
・・・それでタルタロスを目的地に来たと停めたくのいち達のいるブリッジの中。
くのいちが降りることを口にした事にジェイドは了承を返しつつ隣にアニスがいるルークへと声をかけると、迷いつつも状況の打開をしたいとする返答に納得の声を上げる。
「ハッ・・・屑が・・・」
「っ・・・!」
「ハイハイ、文句とか言いたいことはあるのかもしれないけど今は抑えてね~。今からここを降りて兵達と話し合いをしないといけないんだから、時間をかけられないからね~」
「「・・・」」
「ルーク・・・アッシュ・・・」
そんな姿を鼻で笑うアッシュにルークもピクリと反応するが、くのいちの制止に二人ともそれ以上何も言わずに留まりガイは複雑そうに二人を交互に見やる。



・・・それでそこから何も起こることはなかった為、くのいち達はタルタロスを降りた。



「・・・お待ちしていました、奥方」
「ご苦労様~、マルセル。状況はどう?」
「ハッ。住民の方々の護衛は滞りなく行われており、後はこのタルタロスを用いて河を越えることが出来たならセントビナーまで無事に護衛出来ます。問題はありません」
「そっかそっか。予定通りに状況は進んでるね」
・・・それでタルタロスを降りた先で兵士をまとめていた神託の盾の鎧の兜を脱いだ形のマルセルと対面し、状況について聞いてくのいちは満足そうにうんうんと頷く。
「ただそれでなのですが、我々の兵の数と住民の方々の数・・・どうしてもこの割合が悪いという状況が否定出来ず、徒歩で移動しようにも時間がかかる上にどうしても我々の数の関係上警戒の網が薄くなり魔物に襲われる可能性も否定出来ません。ですので出来ることなら我々にタルタロスをお貸しいただき、住民の方々を乗せる足とさせてはいただけないでしょうか?その代わりの当面の足として何かあった時の為にと辻馬車を橋の向こう側に何台か待機させていますので、そちらを皆様にお使いするようにしますので・・・」
「ん~、確かにタルタロスを使った方が安全だろうし辻馬車を使った方が私達だけで早く動けるだろうね~。ちなみにタルタロスを使用してた大佐殿はどう思う?」
「そういうことならそちらでタルタロスを使っていただいた方がよろしいと私も思います。その上でセントビナーに我々が先に向かい、元帥に話を通せば住民の方々の受け入れもスムーズに行ってくれるでしょうからね」
「んじゃあ決まりかな。タルタロスはそっちに任せるから後はよろしくね~」
「はっ」
そこからマルセルがタルタロスを使いたいと願ってきた事にくのいちはジェイドにも伺いを立てて同じ意見と返ってきた為、そうするとすんなりと返す。タルタロスが必要なのはマルセルの方と。











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