軍師、侵略する
「まぁあくまで今の話が全て過去の譜石全てに関連した事かどうかは分かりませんが、少なくともこの二つの譜石は物証として実際に存在しています」
「で、ではその中身とは一体・・・片方がホドで片方が今回のキムラスカへの介入の理由というのは聞きましたが・・・」
「ホドに関してはとある人物をきっかけとしてホドが消滅し、キムラスカへの介入に関しては手紙に書いたマルクトへの印象操作からある程度想像はつくでしょうが、キムラスカとマルクト間での戦争が詠まれています。それもきっかけは聖なる焔の光という名を冠するルーク殿が炭坑の街に行き、共に消滅する事により発端するといったような中身です」
「なっ!?ホ、ホドにそんな真実があったこともそうですが・・・これから戦争がルーク殿とアクゼリュスの消滅で、起こると言うのですか・・・!?」
「起こる、と言うよりは起こすと言った方がいいでしょう。それも他ならぬローレライ教団における重鎮の存在である、大詠師主導の元でです」
「・・・っ!」
孔明は自身の推測を一応証拠はないものと念を押しつつ預言の中身についてを話し、モースがアクゼリュスの事を起こそうとしていると聞きトリトハイムは愕然とする。あまりの衝撃的な内容に。
「・・・心中お察しします。ですが私の調べの結果としてこれらに嘘偽りはないことは確かです」
「っ!・・・すみません、丞相・・・ですがその中身もそうですが、その譜石が本物だというなら・・・何故大詠師もそうですが、貴方も我々にその事を伝えなかったのですか・・・!?」
その姿に孔明が気を遣ったようでいながら現実に引き戻す声を向けると、トリトハイムも正気に戻りながらもモースだけでなく孔明が何故事実を言わなかったのかと真剣な面持ちで問い質してくる。
「私が今までそれらについてを言わなかった理由は先に言ったようなローレライ教団に預言の不自然さを調べる為です・・・私は元々から教団の在り方に疑問を感じていて教団に入ったのですが、色々と調べていく内に先のような中身を少しずつ知っていくに至りましたが・・・同時にこの事実を単に白日の元に晒そうとするだけではすぐに事実もろとも、私が始末される可能性が極めて高いという考えにも至りました」
「なっ、何故そんなことになるのでしょうか・・・!?」
「私が教団の歴史を調べていく中で、ある日いきなり不自然な亡くなり方をしている大詠師に詠師が何人かいました。単にそれだけなら偶然と思えるかもしれませんが、大詠師の場合は決まってその死因に時期は病死に加え大詠師の地位になるよう任命されて半年もしない内に全員亡くなっていました。詠師の場合は決まって次期の大詠師となる任じられる直前といった時期に突然・・・と言った形でです」
「っ・・・ま、まさか・・・その過去に突然亡くなったという大詠師に詠師達は、先の預言の中身を明かそうとしたから殺されたと言うのですか・・・丞相は・・・!?」
「えぇ、その可能性は極めて高いと思われます。当時の文献だけでの推測の為に証拠が不十分だという考えもあるかとは思いますが、先に言ったように預言を達成する為に手段を選ばない人物達から見て預言とは言え多大な犠牲を出すことを躊躇われるから、事実を公表する・・・と言った流れを取ろうとしてやむなく殺されることとなったといった最悪の可能性の事を考えると、迂闊に事実を公表するわけにはいかないと思ったのです」
「・・・それは・・・私からはなんと言えばいいか、正直分かりません・・・そんなこと有り得ないと言いたい気持ちはありますが、丞相の話はその・・・現実味を帯びているというか、無視する事が出来ない力があるというか・・・」
そこから自分が何故訳を言わなかったのかと起きうる危険の可能性を上げる孔明に、トリトハイムは極めて言葉を紡ぎにくそうに漏らす。素直に認めればダアトやローレライ教団に不信を持っていると認めるような物の為に。
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「で、ではその中身とは一体・・・片方がホドで片方が今回のキムラスカへの介入の理由というのは聞きましたが・・・」
「ホドに関してはとある人物をきっかけとしてホドが消滅し、キムラスカへの介入に関しては手紙に書いたマルクトへの印象操作からある程度想像はつくでしょうが、キムラスカとマルクト間での戦争が詠まれています。それもきっかけは聖なる焔の光という名を冠するルーク殿が炭坑の街に行き、共に消滅する事により発端するといったような中身です」
「なっ!?ホ、ホドにそんな真実があったこともそうですが・・・これから戦争がルーク殿とアクゼリュスの消滅で、起こると言うのですか・・・!?」
「起こる、と言うよりは起こすと言った方がいいでしょう。それも他ならぬローレライ教団における重鎮の存在である、大詠師主導の元でです」
「・・・っ!」
孔明は自身の推測を一応証拠はないものと念を押しつつ預言の中身についてを話し、モースがアクゼリュスの事を起こそうとしていると聞きトリトハイムは愕然とする。あまりの衝撃的な内容に。
「・・・心中お察しします。ですが私の調べの結果としてこれらに嘘偽りはないことは確かです」
「っ!・・・すみません、丞相・・・ですがその中身もそうですが、その譜石が本物だというなら・・・何故大詠師もそうですが、貴方も我々にその事を伝えなかったのですか・・・!?」
その姿に孔明が気を遣ったようでいながら現実に引き戻す声を向けると、トリトハイムも正気に戻りながらもモースだけでなく孔明が何故事実を言わなかったのかと真剣な面持ちで問い質してくる。
「私が今までそれらについてを言わなかった理由は先に言ったようなローレライ教団に預言の不自然さを調べる為です・・・私は元々から教団の在り方に疑問を感じていて教団に入ったのですが、色々と調べていく内に先のような中身を少しずつ知っていくに至りましたが・・・同時にこの事実を単に白日の元に晒そうとするだけではすぐに事実もろとも、私が始末される可能性が極めて高いという考えにも至りました」
「なっ、何故そんなことになるのでしょうか・・・!?」
「私が教団の歴史を調べていく中で、ある日いきなり不自然な亡くなり方をしている大詠師に詠師が何人かいました。単にそれだけなら偶然と思えるかもしれませんが、大詠師の場合は決まってその死因に時期は病死に加え大詠師の地位になるよう任命されて半年もしない内に全員亡くなっていました。詠師の場合は決まって次期の大詠師となる任じられる直前といった時期に突然・・・と言った形でです」
「っ・・・ま、まさか・・・その過去に突然亡くなったという大詠師に詠師達は、先の預言の中身を明かそうとしたから殺されたと言うのですか・・・丞相は・・・!?」
「えぇ、その可能性は極めて高いと思われます。当時の文献だけでの推測の為に証拠が不十分だという考えもあるかとは思いますが、先に言ったように預言を達成する為に手段を選ばない人物達から見て預言とは言え多大な犠牲を出すことを躊躇われるから、事実を公表する・・・と言った流れを取ろうとしてやむなく殺されることとなったといった最悪の可能性の事を考えると、迂闊に事実を公表するわけにはいかないと思ったのです」
「・・・それは・・・私からはなんと言えばいいか、正直分かりません・・・そんなこと有り得ないと言いたい気持ちはありますが、丞相の話はその・・・現実味を帯びているというか、無視する事が出来ない力があるというか・・・」
そこから自分が何故訳を言わなかったのかと起きうる危険の可能性を上げる孔明に、トリトハイムは極めて言葉を紡ぎにくそうに漏らす。素直に認めればダアトやローレライ教団に不信を持っていると認めるような物の為に。
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