女忍、躍動する
「まぁまず旦那様にどういう狙いがあるのかって言うと、ダアトの現状を改革することが最終的な目的だよ」
「ダアトの現状の改革、ですか?」
「そ。表向きは二つの勢力、裏には謡将の一派や他の面々が動いてる・・・旦那様からしたらこの状況ってあまり歓迎出来ない物なんだけど・・・」
「待ってください!・・・た、確かに兄さんの事はそうかもしれませんが貴女の言い方ではモース様やイオン様達まで悪いというように聞こえます!」
「ん~、そんな風な言い方は認められないって感じに言ってるけど・・・分かっててか予測して言ってる?謡将がやろうとしてたことは表向きって形じゃあるけど、大詠師が望んでた物だっていうことを」
「えっ・・・!?」
くのいちはそのままジェイドと話を進めようとするがティアがモース達まで批難するのは違うとばかりに声を上げた為、その主張は考えた上での物かと返すとすぐに驚愕の表情で静止する。
「・・・今の話をまとめる限りでは、大詠師と謡将は裏では繋がっていて、その更に裏では謡将が大詠師を騙す形を取って動いてる・・・という認識でいいのですか?」
「大方そんな感じで大丈夫だよ~。そして二人が協力してキムラスカも巻き込んだ上でやろうとしてたことは、このアクゼリュスを聖なる焔の光が救うこと・・・じゃなくむしろ逆で、聖なる焔の光とアクゼリュスを共に消滅させる事だよ」
「っ!?な、何故ですか!?あの譜石はそんなことを詠まれてなんていないはずです!」
「あれはあらかじめ細工がされていた譜石だ。肝心の部分の炭鉱の街と共に消滅する・・・といった部分まで詠ませぬように謡将自らが施した細工のな」
「に、兄さんがそんなことを・・・!?」
ジェイドは構わず確認をするよう淡々と声を向けくのいちも答えるのだが、リアクションを大きくして反応するのはティアばかりでリグレットからまさかの事実が明かされ信じたくないと愕然とするばかりの様子である。
「・・・お前が信じる信じないはこの際どうでもいいが死霊使い、この話についてどう思った?」
「・・・その話が本当だというなら初めからこの和平はモースや謡将に利用されていたということになりますが、そこから先の預言については貴女方は把握しているのですか?」
「戦争だよ。それもマルクトが負け、皇帝が死ぬ・・・そういった中身のね」
「なっ!?」
「・・・大方良くない結果だろうとは予想はしてはいましたが、そこまで鮮明な結果が詠まれているというのですか・・・」
リグレットも一々ティアに構わず話を続けジェイドが核心の預言について聞くと、くのいちは躊躇うことなくマルクト側の敗北と告げガイが絶句するなかでジェイドは流石にフリなどではなく、本心から悩ましいとばかりに声を上げる。
「まぁあくまでも今言ったことは物的証拠のないことだけど、どう?大佐としては私達の事を信じる気になれた?」
「そうですね・・・では最後にディスト、貴方にお聞きしますが・・・用いたのですか、あの技術を?」
「・・・言い訳に聞こえると思うでしょうが、謡将から丞相に味方をすると決めた時は既に私はもう技術を使用した後でした。それより後に丞相と話をしてこちら側に来たのですが、最低限謡将の目を欺く程度にしか技術は用いてません。そして事が済めば全部そちらの技術に関する書籍などは全て処分し、もう二度とその技術を用いない事にします」
「っ・・・貴方の口からそのような言葉が出るとは・・・どうやら丞相達の事も含めて嘘ではないようですね・・・」
くのいちはそこで今までの経緯から信じるかと聞きジェイドはディストに意味深な様子で話を振るが、真剣以外になく真っ直ぐ見据えながら返すその様子にたまらず圧されたとばかりに頷いてしまう。
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「ダアトの現状の改革、ですか?」
「そ。表向きは二つの勢力、裏には謡将の一派や他の面々が動いてる・・・旦那様からしたらこの状況ってあまり歓迎出来ない物なんだけど・・・」
「待ってください!・・・た、確かに兄さんの事はそうかもしれませんが貴女の言い方ではモース様やイオン様達まで悪いというように聞こえます!」
「ん~、そんな風な言い方は認められないって感じに言ってるけど・・・分かっててか予測して言ってる?謡将がやろうとしてたことは表向きって形じゃあるけど、大詠師が望んでた物だっていうことを」
「えっ・・・!?」
くのいちはそのままジェイドと話を進めようとするがティアがモース達まで批難するのは違うとばかりに声を上げた為、その主張は考えた上での物かと返すとすぐに驚愕の表情で静止する。
「・・・今の話をまとめる限りでは、大詠師と謡将は裏では繋がっていて、その更に裏では謡将が大詠師を騙す形を取って動いてる・・・という認識でいいのですか?」
「大方そんな感じで大丈夫だよ~。そして二人が協力してキムラスカも巻き込んだ上でやろうとしてたことは、このアクゼリュスを聖なる焔の光が救うこと・・・じゃなくむしろ逆で、聖なる焔の光とアクゼリュスを共に消滅させる事だよ」
「っ!?な、何故ですか!?あの譜石はそんなことを詠まれてなんていないはずです!」
「あれはあらかじめ細工がされていた譜石だ。肝心の部分の炭鉱の街と共に消滅する・・・といった部分まで詠ませぬように謡将自らが施した細工のな」
「に、兄さんがそんなことを・・・!?」
ジェイドは構わず確認をするよう淡々と声を向けくのいちも答えるのだが、リアクションを大きくして反応するのはティアばかりでリグレットからまさかの事実が明かされ信じたくないと愕然とするばかりの様子である。
「・・・お前が信じる信じないはこの際どうでもいいが死霊使い、この話についてどう思った?」
「・・・その話が本当だというなら初めからこの和平はモースや謡将に利用されていたということになりますが、そこから先の預言については貴女方は把握しているのですか?」
「戦争だよ。それもマルクトが負け、皇帝が死ぬ・・・そういった中身のね」
「なっ!?」
「・・・大方良くない結果だろうとは予想はしてはいましたが、そこまで鮮明な結果が詠まれているというのですか・・・」
リグレットも一々ティアに構わず話を続けジェイドが核心の預言について聞くと、くのいちは躊躇うことなくマルクト側の敗北と告げガイが絶句するなかでジェイドは流石にフリなどではなく、本心から悩ましいとばかりに声を上げる。
「まぁあくまでも今言ったことは物的証拠のないことだけど、どう?大佐としては私達の事を信じる気になれた?」
「そうですね・・・では最後にディスト、貴方にお聞きしますが・・・用いたのですか、あの技術を?」
「・・・言い訳に聞こえると思うでしょうが、謡将から丞相に味方をすると決めた時は既に私はもう技術を使用した後でした。それより後に丞相と話をしてこちら側に来たのですが、最低限謡将の目を欺く程度にしか技術は用いてません。そして事が済めば全部そちらの技術に関する書籍などは全て処分し、もう二度とその技術を用いない事にします」
「っ・・・貴方の口からそのような言葉が出るとは・・・どうやら丞相達の事も含めて嘘ではないようですね・・・」
くのいちはそこで今までの経緯から信じるかと聞きジェイドはディストに意味深な様子で話を振るが、真剣以外になく真っ直ぐ見据えながら返すその様子にたまらず圧されたとばかりに頷いてしまう。
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