・・・それでルークは二人に話をした。言葉だけのやり取りならすぐに済んだであろうが、自身の考えも交えてのティアへの態度にガイから聞いた話の事を。






「・・・って訳だよ」
「・・・ティアの態度があぁだった理由は分かったが、ガイからそっちの事も聞いたってのか・・・」
「・・・しかし随分と思いきった事をしますね。自分で分かっていたとはいえ、ティアさんを怒らせるとは・・・」
「まぁそこに関してはティアも怒るだろうなとは思ってたけど、あそこで出てくとは俺は思ってなかったんだよ・・・前のティアだったらそこまで怒るとは思わなかったし・・・」
「・・・あそこまでティアさんが怒るとは思わなかったと？」
「まぁ、な・・・」
それで話をし終わったルークにユーリとヒューバートは会話を交わすが、ティアの様子の違いと予想が外れたことに苦そうに表情を歪める。
「・・・なぁ、本当にティアはこっちに来てないんだよな？」
「来てないぞ。ジュディから聞いてんだろ、そいつは？」
「そっか・・・やっぱりそうだよな・・・」
「・・・なぁ、前から聞きたいことがあったんだがいいか？」
「なんだ、ユーリ？」
それで改めて確かめるようティアの事を聞くが改めてないと否定され難しげに表情を歪め、そんな姿にユーリが慎重に声をかける。
「まぁお前がナタリアに対して別に友愛以外の感情を抱いてないのは話を聞いてて分かったし、だろうなとはアドリビトムで過ごしてる時に思っちゃいた・・・それで聞きたいんだが、そういった感情ってのはティアに向いてたのか？」
「え？なんでいきなりそんなこと・・・」
「いや、なんとなくティアに対する今の態度を見ててそうじゃないのかって思ったんだが・・・どうなんだ？」
「・・・あ～、あんまそう言ったことを考えたことってなかったけど・・・・・・それは無い、な」
「無い・・・？」
そこでユーリから出てきたのは暗にティアに情愛があったのかを問い掛ける物だが、頭をかきながら真剣に考えルークが出した答えはノーという事に意外そうに目を見開く。
「・・・ユーリが俺とティアの関係をどんな風に思ってるかは分からないけど、俺はティアにそんな感情は抱いてないよ」
「そうなのか？」
「いや、本当だって・・・別にティアの事が嫌いとかそんなんじゃなくて、何て言うか・・・そういう対象として見れないんだ。ナタリアみたいに友愛ってくらいしかならない形でさ」
「あぁ・・・そんな目で見てなかったって言うか、見れないって事か」
「・・・まぁ、な」
ルークはそんな姿に首を横に振りつつそんな感情がないことを強調すると、ユーリも納得の意を示す。
「もっと違った状況や立場で会ってたんならそういう事も有り得たかもしれないけど、元々最初に会った時の印象ってそんなに良くなかったんだよな・・・こんな言い方はティアに失礼だって分かってるけど、それからは色々あって前よりいい印象になった。だけどだからって恋心を抱けるほどかっていったらやっぱり違うんだよ・・・精々何て言うかその、俺に色々言う姉って感じかな？ティアに対する印象はさ・・・」
「・・・ふ～ん、成程ねぇ・・・」
それで尚自分の中でのティアに対する印象を精一杯に言葉でまとめあげていくルークに、言葉を上げるユーリも黙っていたヒューバートも深く頷く。その言葉が真剣でいて、真面目に自分の考えを語っていた為に。









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