認知し、認知出来ないが故の距離
「しっかしあのお坊ちゃんがジュディを一瞬で倒すとはねぇ・・・隠してたのは本性だけじゃなく、腕前もって事か」
「俺様もその事を聞いて驚いたんだよね~。ジュディス様に一撃で勝つなんてってさ。正直手加減されたって俺様も戦ったとして無傷で済ませられるとは思えないしね。ジュディス様相手だと」
「・・・今度は是非手加減無しで俺もやってみたいもんだな、あの坊っちゃんと・・・!」
「でひゃひゃ!ルーク君も災難だね~!」
そこにユーリが面白そうだと会話に加わりつつも楽し気な笑みを獰猛さを増させた物へと変えていき、ゼロスはお馴染みの笑い声を上げ腹を抱える。
「はいはい、そこら辺にしときなさいよあんたら。んでルーク達は港で待ってるって事でいいのよね?私達を待つために」
「そうそう、皆と話したいってね・・・んでルーク君からの伝言でミュウやティアちゃん達のいる前では今まで通りでいるから、そこは勘弁してくれだってさ」
「・・・じゃあ条件が揃ったなら本音で話してくれるっていうこと、だよね・・・?」
「まぁそういうことになるけど、今更逃げたりしないだろうしそう気張る必要はないってクレス君」
ルーティがそんなばか騒ぎを制しつつ改めてルークからの伝言を確認すると、クレスが不安げに声を上げる姿にゼロスが明るく慰めの声を向ける。
「・・・随分と信頼を見せるものだな、ゼロス。そんなにルークの本当の姿と言うのは信頼出来るものだったのか?」
「・・・ちょっと違う、かな・・・」
「「「「?」」」」
ただそこでユージーンかららしくないと言わんばかりの声がかかるが、ゼロスはそれこそらしくなく遠い目に力の抜けた笑みを浮かべ一同は何をと視線が集中させる。
「・・・まぁ信用出来るって思ったのは確かだけど、それ以上に俺が感じたのはロイド君と同類じゃあるけど同類じゃないって事・・・かな?」
「えっ?同類じゃあるけど、同類じゃない・・・どういうこと、ゼロス?」
「ん~、俺様も言葉にするのはちょっと難しいって思ったけど・・・まぁ人のいいところや素直な所なんかはロイド君やクレス君みたいにアドリビトムの他の皆にも通じる所はあるんだけど、ルーク君が抱えてる物に抱えてきた物はロイド君とかだけじゃなくアドリビトム内の誰とも分かち合えない物なんだって思ったのよ・・・前のアクゼリュスの事からの経験でね」
「「「「・・・っ!」」」」
そのままの状態でルークに感じた印象について語るゼロスだが、アクゼリュスの事を口にされた時に一同の空気が固くなり息を呑んだ・・・流石に今この場にいるメンツに限らずアドリビトムの面々でも1万以上の人間を一度に殺したことの重みを味わった事のある人間など、それこそルーク以外にいるはずもなかったために。
「それでもっと言うならルーク君は誰かを信用するって事に慣れてないし、それ以上に信頼をされているという気持ちを感じれなくなってる・・・何故かって言ったらまず一つ言うなら謡将にアクゼリュスで騙された事で、もう一つ言うならティアちゃん達にその事で白眼視された状態でいた時間が長かった事からだ。特に後者に関して言ったらルーク君にとっちゃ相当だったと思うぜ?・・・多分あのチーグルがいなかったらもう再起出来なかったんじゃないかってくらいにな」
「っ!?まさか、そんな・・・!」
「ちょっ、落ち着けってクレス君!・・・話を続けるけどさ、ルーク君は白眼視されてても自分のいれる場所ってのがもうティアちゃん達の所にしかなかった。だからルーク君は自分自身を変えるしかなくなったからあぁいう風になったんだと思うけど、ティアちゃん達からしたらそれは当然の事とばかりかこうなるべきと言葉にしないでも押し付けられてきたような物の結果でもあると思うのよ。少なくとも俺の目から見ればね」
「・・・だがそれは、ハッキリ言ってしまえばいびつ以外の何物でもない・・・」
「そう、ね・・・そんな環境ではまともになったなんて言わない、まともになるようにさせられたって言った方が正しいわ・・・」
更に続けるゼロスに一度クレスが驚き近付こうとするが制止をかけられ足を止めるが、尚も続いたルークの人格形成の在り方の想像についてユージーンとルーティの苦々しい声を筆頭に周りの面々も目をさ迷わせてしまう。だがまだゼロスの話は終わらない。
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「俺様もその事を聞いて驚いたんだよね~。ジュディス様に一撃で勝つなんてってさ。正直手加減されたって俺様も戦ったとして無傷で済ませられるとは思えないしね。ジュディス様相手だと」
「・・・今度は是非手加減無しで俺もやってみたいもんだな、あの坊っちゃんと・・・!」
「でひゃひゃ!ルーク君も災難だね~!」
そこにユーリが面白そうだと会話に加わりつつも楽し気な笑みを獰猛さを増させた物へと変えていき、ゼロスはお馴染みの笑い声を上げ腹を抱える。
「はいはい、そこら辺にしときなさいよあんたら。んでルーク達は港で待ってるって事でいいのよね?私達を待つために」
「そうそう、皆と話したいってね・・・んでルーク君からの伝言でミュウやティアちゃん達のいる前では今まで通りでいるから、そこは勘弁してくれだってさ」
「・・・じゃあ条件が揃ったなら本音で話してくれるっていうこと、だよね・・・?」
「まぁそういうことになるけど、今更逃げたりしないだろうしそう気張る必要はないってクレス君」
ルーティがそんなばか騒ぎを制しつつ改めてルークからの伝言を確認すると、クレスが不安げに声を上げる姿にゼロスが明るく慰めの声を向ける。
「・・・随分と信頼を見せるものだな、ゼロス。そんなにルークの本当の姿と言うのは信頼出来るものだったのか?」
「・・・ちょっと違う、かな・・・」
「「「「?」」」」
ただそこでユージーンかららしくないと言わんばかりの声がかかるが、ゼロスはそれこそらしくなく遠い目に力の抜けた笑みを浮かべ一同は何をと視線が集中させる。
「・・・まぁ信用出来るって思ったのは確かだけど、それ以上に俺が感じたのはロイド君と同類じゃあるけど同類じゃないって事・・・かな?」
「えっ?同類じゃあるけど、同類じゃない・・・どういうこと、ゼロス?」
「ん~、俺様も言葉にするのはちょっと難しいって思ったけど・・・まぁ人のいいところや素直な所なんかはロイド君やクレス君みたいにアドリビトムの他の皆にも通じる所はあるんだけど、ルーク君が抱えてる物に抱えてきた物はロイド君とかだけじゃなくアドリビトム内の誰とも分かち合えない物なんだって思ったのよ・・・前のアクゼリュスの事からの経験でね」
「「「「・・・っ!」」」」
そのままの状態でルークに感じた印象について語るゼロスだが、アクゼリュスの事を口にされた時に一同の空気が固くなり息を呑んだ・・・流石に今この場にいるメンツに限らずアドリビトムの面々でも1万以上の人間を一度に殺したことの重みを味わった事のある人間など、それこそルーク以外にいるはずもなかったために。
「それでもっと言うならルーク君は誰かを信用するって事に慣れてないし、それ以上に信頼をされているという気持ちを感じれなくなってる・・・何故かって言ったらまず一つ言うなら謡将にアクゼリュスで騙された事で、もう一つ言うならティアちゃん達にその事で白眼視された状態でいた時間が長かった事からだ。特に後者に関して言ったらルーク君にとっちゃ相当だったと思うぜ?・・・多分あのチーグルがいなかったらもう再起出来なかったんじゃないかってくらいにな」
「っ!?まさか、そんな・・・!」
「ちょっ、落ち着けってクレス君!・・・話を続けるけどさ、ルーク君は白眼視されてても自分のいれる場所ってのがもうティアちゃん達の所にしかなかった。だからルーク君は自分自身を変えるしかなくなったからあぁいう風になったんだと思うけど、ティアちゃん達からしたらそれは当然の事とばかりかこうなるべきと言葉にしないでも押し付けられてきたような物の結果でもあると思うのよ。少なくとも俺の目から見ればね」
「・・・だがそれは、ハッキリ言ってしまえばいびつ以外の何物でもない・・・」
「そう、ね・・・そんな環境ではまともになったなんて言わない、まともになるようにさせられたって言った方が正しいわ・・・」
更に続けるゼロスに一度クレスが驚き近付こうとするが制止をかけられ足を止めるが、尚も続いたルークの人格形成の在り方の想像についてユージーンとルーティの苦々しい声を筆頭に周りの面々も目をさ迷わせてしまう。だがまだゼロスの話は終わらない。
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