if〜もしもルークの転移したルミナシアのファブレ兄弟の立ち位置が逆だったら 後編
「・・・そうなると、今のあの姿を見た後だと七年前にアッシュと離れたのは正解だっと考えちまうな・・・」
「そんな・・・そんなの間違ってます・・・兄弟は仲良くするべきです・・・」
「俺だってそう思うよ・・・けどナタリアを相手にしてハッキリとルークと普通にすら出来ないってアッシュは言ったんだぞ?城のこととか王族のこととかはよく知らないけど、そんな状態で城に一緒に戻ったって大丈夫だって言えるのか?」
「っ・・・それは・・・」
ロイドはその中で実感のこもった声を漏らしてエステルが非難めかせた声を向けるが、一緒にして大丈夫かと問われ返され言葉に詰まる。
「・・・確かにエステルの言いたいことは分かるわ。けれどあそこまで一方的に嫌いだなんて気持ちを持ってるようなアッシュの事を考えると、とてもじゃないけどまず一緒にしようなんて考えない方がいいわ」
「ルーティまで・・・!」
「私も経験上、沢山の子どもが集まる環境の中でわがままだったり他の子どもと仲良くなれない子どもなんてのは結構見てきたわ。けれどアッシュのあれは全く別物・・・ここに来たばっかりだから他の人にはどういう態度なのかは分からないけれど、仲良くなりたくないだとかそういう意地だからなんてものじゃないってのは分かる。それこそユーリの言ったように嫌いだって気持ちが異常に膨れ上がった物だって考えると、すぐになんてどうにかなるような問題じゃないわ。それこそ思い直してほしいなんてアッシュに言ったところで簡単に頷く筈なんてないのはエステルだけじゃなく、他の皆も分かることでしょ?」
「それ、は・・・」
更にルーティまでもがそこに同調してきたことにエステルは泣きそうな声を上げるが、自身の経験談も含めて周りに話を振ると他の面々共々に反論が出来ずに表情を歪めた。あのアッシュの姿を見た後で言葉を送っただけでどうにかなるとは思えない・・・そう周囲共々感じたが為に。
「ま、さっきウッドロウが言ったけれどこの問題に関しちゃ私らが無理にどうこうするようなもんじゃないと思うわよ。これからライマの方にここでの話についてどうするかだとか手紙を出すことになるんだろうし、あんだけ言われたんなら流石にアッシュも下手にルークの姿を見た瞬間喧嘩を売りに来るだとかってことはしないでしょ・・・文句やら言いたいことはあるでしょうけど、向こうからどういう中身の手紙が返ってくるかの時間くらいは待つって形で我慢してね」
「・・・そうするしかない、んですか?」
「それでどうにかしようで失敗して迷惑を被るのは私達もそうだし、何より一番被害を受けんのはルークよ。それで失敗し続けて当たられるのはそうやろうとしてきた相手もそうだろうけど、あの様子もそうだしここを出るって言った事を考えるとルークに当たりに来るのは簡単に想像がつくわ。出ていくって言ったんだからお前が出ていけばうざったく言われることも無くなるだとか、そういった事を喧嘩を売ると共に言いに来る形でね」
「そんな・・・」
「あんたや他の皆がルークとアッシュの仲をどうにかしたいって思うのは別に構いやしないわ。けど少なくとも私はこうしてルークの気持ちや考えを聞いてあのアッシュの様子を見た以上、そうしたいって気持ちには賛成出来ないわ。エステルには悪いけれどね」
「ルーティ・・・」
そしてこれ以上自分は仲直りに関しては協力する気はないと理由もつけてあっさり語るルーティの姿に、エステルは悲し気ながらも反論出来なかった。決してルーティの考えが間違いではないと、エステル自身も感じただろう為に。
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「そんな・・・そんなの間違ってます・・・兄弟は仲良くするべきです・・・」
「俺だってそう思うよ・・・けどナタリアを相手にしてハッキリとルークと普通にすら出来ないってアッシュは言ったんだぞ?城のこととか王族のこととかはよく知らないけど、そんな状態で城に一緒に戻ったって大丈夫だって言えるのか?」
「っ・・・それは・・・」
ロイドはその中で実感のこもった声を漏らしてエステルが非難めかせた声を向けるが、一緒にして大丈夫かと問われ返され言葉に詰まる。
「・・・確かにエステルの言いたいことは分かるわ。けれどあそこまで一方的に嫌いだなんて気持ちを持ってるようなアッシュの事を考えると、とてもじゃないけどまず一緒にしようなんて考えない方がいいわ」
「ルーティまで・・・!」
「私も経験上、沢山の子どもが集まる環境の中でわがままだったり他の子どもと仲良くなれない子どもなんてのは結構見てきたわ。けれどアッシュのあれは全く別物・・・ここに来たばっかりだから他の人にはどういう態度なのかは分からないけれど、仲良くなりたくないだとかそういう意地だからなんてものじゃないってのは分かる。それこそユーリの言ったように嫌いだって気持ちが異常に膨れ上がった物だって考えると、すぐになんてどうにかなるような問題じゃないわ。それこそ思い直してほしいなんてアッシュに言ったところで簡単に頷く筈なんてないのはエステルだけじゃなく、他の皆も分かることでしょ?」
「それ、は・・・」
更にルーティまでもがそこに同調してきたことにエステルは泣きそうな声を上げるが、自身の経験談も含めて周りに話を振ると他の面々共々に反論が出来ずに表情を歪めた。あのアッシュの姿を見た後で言葉を送っただけでどうにかなるとは思えない・・・そう周囲共々感じたが為に。
「ま、さっきウッドロウが言ったけれどこの問題に関しちゃ私らが無理にどうこうするようなもんじゃないと思うわよ。これからライマの方にここでの話についてどうするかだとか手紙を出すことになるんだろうし、あんだけ言われたんなら流石にアッシュも下手にルークの姿を見た瞬間喧嘩を売りに来るだとかってことはしないでしょ・・・文句やら言いたいことはあるでしょうけど、向こうからどういう中身の手紙が返ってくるかの時間くらいは待つって形で我慢してね」
「・・・そうするしかない、んですか?」
「それでどうにかしようで失敗して迷惑を被るのは私達もそうだし、何より一番被害を受けんのはルークよ。それで失敗し続けて当たられるのはそうやろうとしてきた相手もそうだろうけど、あの様子もそうだしここを出るって言った事を考えるとルークに当たりに来るのは簡単に想像がつくわ。出ていくって言ったんだからお前が出ていけばうざったく言われることも無くなるだとか、そういった事を喧嘩を売ると共に言いに来る形でね」
「そんな・・・」
「あんたや他の皆がルークとアッシュの仲をどうにかしたいって思うのは別に構いやしないわ。けど少なくとも私はこうしてルークの気持ちや考えを聞いてあのアッシュの様子を見た以上、そうしたいって気持ちには賛成出来ないわ。エステルには悪いけれどね」
「ルーティ・・・」
そしてこれ以上自分は仲直りに関しては協力する気はないと理由もつけてあっさり語るルーティの姿に、エステルは悲し気ながらも反論出来なかった。決してルーティの考えが間違いではないと、エステル自身も感じただろう為に。
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