if〜もしもルークの転移したルミナシアのファブレ兄弟の立ち位置が逆だったら 後編
「・・・じゃあウッドロウ、まずは貴方から話して。どうしてこうなったかを」
「あぁ、分かった」
それでアンジュも一先ずは話をウッドロウにしてもらおうと言い、当人もすぐに頷く。
・・・それからウッドロウは自身の立場から説明をした。いかにして自分はピオニーからの要請を受けたか、その話でどう感じたか、そしてその結果としてルークの事を知った上で協力すると決めたのかを。
「・・・と言うのが私がルーク君に協力すると決めた経緯だ」
「「「「・・・」」」」
・・・それでウッドロウからの説明が終わった時は、周囲の面々は沈黙せざるを得なかった。その当時からアッシュのルークに対する敵意が相当だったことと、今先程見せたその敵意から決してその判断は間違いではなかったのではないか・・・そういったような空気が大半のメンバーの中で蔓延する形でだ。
「・・・済まないが、一つ聞かせていただいていいだろうか?」
「何だろうか?」
ただその中でヴァンが何とも言いがたそうながらも発言をしたいとウッドロウに問い掛けを向ける。
「貴方がルークの味方であると言うことは分かった・・・だがこうしてルークの居場所が陛下の嘘という形で分かった以上、ライマの貴族達も黙ってはいないと思うのだが・・・」
「はっ!そ、そうですわ!私もライマに手紙を出しましたから陛下もそうですが、貴族の皆さんもこの事は知られている筈ですわ!」
そんなヴァンが口にしたライマの貴族との言葉に、ナタリアもハッとしたように同調する・・・数年前はあくまで配置換えはしてもライマ内にいさせるというものであったルークの居場所についての問題だが、それが嘘であったなら貴族達がルークの事について動いている筈ではとの指摘に。
「・・・その問題についてはもう解決されたとピオニー陛下より手紙を送られた。ルーク君、あの手紙を」
「・・・あぁ、これだ」
「え・・・その手紙は・・・?」
しかしそれは想定済みとウッドロウの言葉に懐からルークが取り出した手紙に、ナタリア以外の面々もどういうことかと注目を集める。
「この手紙の中身は要約すれば・・・俺がライマの王位継承権に関しての一切を放棄して今後二度と王族として扱わない代わり、ライマ側は今後の政治に一切俺を巻き込まないようにするとの正式な決定がされたとするものだ」
「「「「!?」」」」
・・・そしてルークが口にした言葉に、場にいたウッドロウ以外の面々が驚愕に目を見開く以外に出来なかった。まさかそんな言葉が出てくると思わなかったどころか、ピオニーがそんな結論を出すとも思っていなかったといったよう。
「・・・先の会話の中でも話してはいたが、ルーク君の王位継承権に関してはもし何かがあった時の為に一応は完全という形では切ってはいなかった。だがこれに関しては最近のルミナシアの情勢もあって、もしも何らかの事があってはルーク君にとっても不本意な事態になるだろうから何かあれば迷わず使うようにと急遽用意した物だとピオニー陛下は書いておられていた」
「な、何でそんなことを陛下は・・・!?」
「・・・この手紙が来た時にはナタリア君達はここには所属はしていなかったが、少なからず陛下も予感されていたのかもしれない・・・何かライマの事でルーク君が直面するのではないか、とね。ただ流石に陛下もここまでになるとは思ってはいなかっただろうが・・・」
「「「「・・・っ」」」」
ウッドロウがその手紙がいかような形で出された物かについてを説明する中でナタリアは何故そんなものを出したのかと口にするが、その予感がこんな形で当たるとは思っていなかったとウッドロウが苦い顔を浮かべる様子に周りも似たような表情になる。確かに今までの話から聞けば、決していい方向に当たった予感ではないと感じた為に。
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「あぁ、分かった」
それでアンジュも一先ずは話をウッドロウにしてもらおうと言い、当人もすぐに頷く。
・・・それからウッドロウは自身の立場から説明をした。いかにして自分はピオニーからの要請を受けたか、その話でどう感じたか、そしてその結果としてルークの事を知った上で協力すると決めたのかを。
「・・・と言うのが私がルーク君に協力すると決めた経緯だ」
「「「「・・・」」」」
・・・それでウッドロウからの説明が終わった時は、周囲の面々は沈黙せざるを得なかった。その当時からアッシュのルークに対する敵意が相当だったことと、今先程見せたその敵意から決してその判断は間違いではなかったのではないか・・・そういったような空気が大半のメンバーの中で蔓延する形でだ。
「・・・済まないが、一つ聞かせていただいていいだろうか?」
「何だろうか?」
ただその中でヴァンが何とも言いがたそうながらも発言をしたいとウッドロウに問い掛けを向ける。
「貴方がルークの味方であると言うことは分かった・・・だがこうしてルークの居場所が陛下の嘘という形で分かった以上、ライマの貴族達も黙ってはいないと思うのだが・・・」
「はっ!そ、そうですわ!私もライマに手紙を出しましたから陛下もそうですが、貴族の皆さんもこの事は知られている筈ですわ!」
そんなヴァンが口にしたライマの貴族との言葉に、ナタリアもハッとしたように同調する・・・数年前はあくまで配置換えはしてもライマ内にいさせるというものであったルークの居場所についての問題だが、それが嘘であったなら貴族達がルークの事について動いている筈ではとの指摘に。
「・・・その問題についてはもう解決されたとピオニー陛下より手紙を送られた。ルーク君、あの手紙を」
「・・・あぁ、これだ」
「え・・・その手紙は・・・?」
しかしそれは想定済みとウッドロウの言葉に懐からルークが取り出した手紙に、ナタリア以外の面々もどういうことかと注目を集める。
「この手紙の中身は要約すれば・・・俺がライマの王位継承権に関しての一切を放棄して今後二度と王族として扱わない代わり、ライマ側は今後の政治に一切俺を巻き込まないようにするとの正式な決定がされたとするものだ」
「「「「!?」」」」
・・・そしてルークが口にした言葉に、場にいたウッドロウ以外の面々が驚愕に目を見開く以外に出来なかった。まさかそんな言葉が出てくると思わなかったどころか、ピオニーがそんな結論を出すとも思っていなかったといったよう。
「・・・先の会話の中でも話してはいたが、ルーク君の王位継承権に関してはもし何かがあった時の為に一応は完全という形では切ってはいなかった。だがこれに関しては最近のルミナシアの情勢もあって、もしも何らかの事があってはルーク君にとっても不本意な事態になるだろうから何かあれば迷わず使うようにと急遽用意した物だとピオニー陛下は書いておられていた」
「な、何でそんなことを陛下は・・・!?」
「・・・この手紙が来た時にはナタリア君達はここには所属はしていなかったが、少なからず陛下も予感されていたのかもしれない・・・何かライマの事でルーク君が直面するのではないか、とね。ただ流石に陛下もここまでになるとは思ってはいなかっただろうが・・・」
「「「「・・・っ」」」」
ウッドロウがその手紙がいかような形で出された物かについてを説明する中でナタリアは何故そんなものを出したのかと口にするが、その予感がこんな形で当たるとは思っていなかったとウッドロウが苦い顔を浮かべる様子に周りも似たような表情になる。確かに今までの話から聞けば、決していい方向に当たった予感ではないと感じた為に。
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