if〜もしもルークの転移したルミナシアのファブレ兄弟の立ち位置が逆だったら 後編
ピオニーより送られてきた手紙により、様々な事を考えざるを得なくなったルーク達。そしてそんな考えが現実となるよう、ある出来事が起こった・・・それは、ナタリアがジェイドにティアという二人と共にアドリビトムに来たことである。
「何てこった・・・俺がルークの事を公表しなかったことが仇となったってのか・・・いや、この手紙の中身から察するに知らせていたなら尚更にルークの元にナタリア達を送ればいいと貴族達は言っていただろうな・・・」
・・・自身の私室にて、ルークより送られてきた手紙に目を通しながら悩ましげな表情をピオニーは浮かべる。何の因果か偶然か、アドリビトムへとナタリア達が来てルークと顔を合わせたばかりか所属までしたという事実を前にして。
「くそっ、出来ることなら今すぐナタリア達を呼び戻すなり何か対策を取りたいところだが、今のライマではあいつらを呼び戻すことは望まれないし貴族達もこぞって反対するのは目に見えている・・・ここはルークに頑張ってもらうしかないか・・・」
ただそれらについてをどうにかしたいと思いはしても、今のライマはあまりいい状況と言えるような物ではなく、ナタリア達が戻ったら更なる苦境に陥ると容易に予測出来る・・・その為に下手にナタリア達をアドリビトムから考えもなしに動かすわけにはいかないと、現地のルークに対応してもらうよう願うしかピオニーには出来なかった。
「・・・あ~・・・マジでキツい・・・」
・・・一方そのルークはアドリビトムの本拠地であるバンエルティア号の甲板で一人、疲れたように声を漏らし天を仰ぎ見ていた。
「まっさかナタリア達がこっちに来るなんて思ってなかったからな・・・それで俺の立場についても皆に明らかになったし・・・どうしよっかな、マジで・・・」
そのまま黄昏るように力なくどうするべきかと、迷うように漏らす。
・・・ナタリア達が来るまで、自分で言うのもどうかと感じながらもルークはアドリビトムのメンバーとうまくやっていけていると感じていた。だがナタリア達とここで出会い、大騒ぎになったことからその流れでライマの王族だということが明らかになってしまった。
そうして明らかになった事実からルークは現在アドリビトムの中で居心地の悪さを感じ、基本的に一人でいられる時間を探していた。何か言いたげなナタリアにティアの二人を避けるよう、自分の立場を知ってどこか複雑そうなメンバーからの視線が増えた為に。
「・・・ルーク・・・」
「・・・あ~、クレスか。どうしたんだ?」
「いや、ルークが大丈夫かって思って探してたんだ・・・ナタリア達が来てから、どこかルークが居づらそうにしてたから」
「うん・・・まぁ正直居づらいのは事実じゃあるけど、どっちかっつったら俺の責任が大きいんだけどさ・・・自分の立場についてを言わなかったのは俺自身の判断だし・・・」
「それは・・・」
そんなルークの元にクレスが姿を見せて話しかけるのだが、今の状況を産み出したのは自分自身のせいと自虐気味に語るその姿に言葉を失う。どう答えていいものか、迷うといったように。
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「何てこった・・・俺がルークの事を公表しなかったことが仇となったってのか・・・いや、この手紙の中身から察するに知らせていたなら尚更にルークの元にナタリア達を送ればいいと貴族達は言っていただろうな・・・」
・・・自身の私室にて、ルークより送られてきた手紙に目を通しながら悩ましげな表情をピオニーは浮かべる。何の因果か偶然か、アドリビトムへとナタリア達が来てルークと顔を合わせたばかりか所属までしたという事実を前にして。
「くそっ、出来ることなら今すぐナタリア達を呼び戻すなり何か対策を取りたいところだが、今のライマではあいつらを呼び戻すことは望まれないし貴族達もこぞって反対するのは目に見えている・・・ここはルークに頑張ってもらうしかないか・・・」
ただそれらについてをどうにかしたいと思いはしても、今のライマはあまりいい状況と言えるような物ではなく、ナタリア達が戻ったら更なる苦境に陥ると容易に予測出来る・・・その為に下手にナタリア達をアドリビトムから考えもなしに動かすわけにはいかないと、現地のルークに対応してもらうよう願うしかピオニーには出来なかった。
「・・・あ~・・・マジでキツい・・・」
・・・一方そのルークはアドリビトムの本拠地であるバンエルティア号の甲板で一人、疲れたように声を漏らし天を仰ぎ見ていた。
「まっさかナタリア達がこっちに来るなんて思ってなかったからな・・・それで俺の立場についても皆に明らかになったし・・・どうしよっかな、マジで・・・」
そのまま黄昏るように力なくどうするべきかと、迷うように漏らす。
・・・ナタリア達が来るまで、自分で言うのもどうかと感じながらもルークはアドリビトムのメンバーとうまくやっていけていると感じていた。だがナタリア達とここで出会い、大騒ぎになったことからその流れでライマの王族だということが明らかになってしまった。
そうして明らかになった事実からルークは現在アドリビトムの中で居心地の悪さを感じ、基本的に一人でいられる時間を探していた。何か言いたげなナタリアにティアの二人を避けるよう、自分の立場を知ってどこか複雑そうなメンバーからの視線が増えた為に。
「・・・ルーク・・・」
「・・・あ~、クレスか。どうしたんだ?」
「いや、ルークが大丈夫かって思って探してたんだ・・・ナタリア達が来てから、どこかルークが居づらそうにしてたから」
「うん・・・まぁ正直居づらいのは事実じゃあるけど、どっちかっつったら俺の責任が大きいんだけどさ・・・自分の立場についてを言わなかったのは俺自身の判断だし・・・」
「それは・・・」
そんなルークの元にクレスが姿を見せて話しかけるのだが、今の状況を産み出したのは自分自身のせいと自虐気味に語るその姿に言葉を失う。どう答えていいものか、迷うといったように。
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