焔と預言の世界の行く末

「・・・それじゃあ、今から私に本当にそう思ってくれていると感じさせてくれないかしら?」
「言葉だけじゃ納得しないっつーか・・・あー、こんなこと言うと無粋になるか。んじゃ・・・」
「ん・・・」
そして改めて空気を妖艶な物へと変えながらルークの首の後ろに両手を回すジュディスに、ルークは言おうとしたことを途中で止めた後に決意したように声を漏らすと・・・躊躇うことなく唇を重ね、ジュディスの体をベッドの方に優しく押し倒した。そして服を脱がせる為に手を動かしていく・・・









・・・この三年、ジュディス達と肉体関係を重ねてきた事に大分の時間を罪悪感と言うか、申し訳無い気持ちにルークは浸っていた。自分の事を想ってくれる事はそれこそ身体でよく理解したが、だからと言って自分と性的な関係を続けることもそうだが複数の女性と関係を結ぶという端から見ても好ましくない状況に大いにルークは悩んだ。ナナリーとアニーの二人はまとめてそういったことを二人納得の上で行ってきたとは言えだ。

それでルミナシアに戻ってからも度々そういった行為を行ってきたと言うか、相手側に流される形で止めることが出来ずにいたのだが・・・流石にこれはいけないという考えから、自分がどう言われようがこの関係を終わらせようとルークは三人を呼び出した上で事実についてを話した。こういったことになっていたから不満やら言いたいことがあるなら言ってくれていいし、何なら自分を殴るなり色々してくれて構わないといった旨を添える形で。

・・・だがそうして自分が批難される事を覚悟していたルークが少し間を空けて三人で話し合った上で出した答えは、責めるのではなくむしろ真逆の優しい笑顔を浮かべるジュディス達だった。そんな姿に何故と混乱していたルークだったが、同じ人に惹かれたこともそうだけれどそれで自分達の気持ちが変わるわけでもないと言われたのだ。
ただ流石にこんな展開というか互いの事について知らなかったことには驚いたとは言われたが、尚更にルークは混乱した。本当にそれでいいのかと・・・だがその答えに対する変動はジュディスが二人に目配せをした後、恥ずかしげに顔を赤くしながらもルークに三人で迫る・・・という物だった。



・・・結局、その際にもろくな抵抗が出来ずに流されるままだったルークだがその後三人と改めて話をした上で自分達は後悔しないと言った覚悟のこもった言葉で告げられた。様々な考えにその立場から今なら仲間として接してはくれても、女性を娶るなんて事を考えはしないだろうしすることも出来ないだろう・・・それなら結婚と言った未来はなくとも、例え不毛と言われるような関係であったり複数の女性と関係を結んだとしても貴方が幸せになるなら私達も嬉しいと。

その答えを聞いて今まで引け目であったり申し訳無さを感じていたルークだったが、そこでようやく覚悟を決めることが出来た。そこまでの想いがあることを示してくれたのなら、せめて自分もその想いに向き合っていくべきだと。

そしてそれからはルークも吹っ切れたようになりながら表面上は何もないといったように演技力を最大限に発揮しながら振る舞う中、時折人目をはばかる形で部屋で会うジュディス達には男として最大限に報いるようにと流されることなく向き合ってきた。その結果が今のジュディスの誘いにも動揺することはなく、むしろリードするように動けるようになったルークの誕生という訳である。









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