焔と預言の世界の行く末

「まぁ嫌な部分を見てるのはどっちかと言ったらナタリアちゃんの方が割合的には圧倒的に大きいかな?アッシュからしたらナタリアちゃんに対して嫌な部分なんてないって思ってるだろうし」
「でも・・・その言い方だとアッシュにもナタリアに嫌な部分があるみたいに聞こえるんだけど・・・」
「アッシュの場合は自分の影響を受けてネガティブになってるナタリアちゃんを見て、それが自分のせいだとかナタリアちゃんのせいだと思うことなくルーク君のせいみたいに思ってるのよ。でもそれでルーク君の事を吹っ切れようともしないし吹っ切るようにナタリアちゃんに言うこともしないアッシュは、尚更にルーク君に対する恨み辛みを口にして行きまたナタリアちゃんが悲しんでそれで自分がまた怒る・・・負の連鎖を自分のせいで作ってしまってることに目を向けようとしないまま動いていて、その流れの中にナタリアちゃんがいて自分のせいで悲しんでることがジレンマになる。そしてそんなナタリアちゃんを見たくない・・・そういった風な考えがあるからこそアッシュはナタリアちゃんの嫌なところだと思いはしないものの、心のどこかで嫌だって無意識に感じてはいたんだろうとは思うよ」
「っ・・・自分のせいでナタリアがそうなってることにアッシュは気付かないっていうか、考えてないってことなのか・・・」
ただそれはナタリアの方が影響は大きいと言うが反面としてアッシュはどうかと気になるルークだが、ゼロスがアッシュがいかな形でナタリアを見ているのか・・・あまり聞いていて心地よくない考えについて表情を辛そうに歪める。ナタリアが少なからずアッシュにそういったように思われる様子に。
「まぁナタリアちゃんに関してはそんなアッシュを見続けてるもんだからね・・・多分ナタリアちゃん自身は否定はするだろうししたいだろうけれど、話を聞く限りじゃもうアッシュの事を素直に愛せないんじゃないの?今まではルーク君がいたからアッシュと結ばれないってなっててルーク君とぶつかり合う姿も言い方は悪いけれど恋の障害で叶わない恋にスパイスを加えるような物になってたけど、それもルーク君がいなくなったからそのフィルターにスパイスが無くなった」
「だから・・・ナタリアはアッシュの事を愛せないって言うのか・・・?」
「少なくともアッシュがルーク君の事を吹っ切ってくれなきゃ、ナタリアちゃんが幸せどころか心穏やかになる時なんか来ないって思うよ?それかアッシュに対する気持ちを捨てるか考え方を変えるかだけど、二十を越えて今までの考えを変えるなんてまず相当なきっかけがないと無理だろうしそれでもアッシュの事を好きだって気持ちがまだ残ってる・・・その気持ちをナタリアちゃんがどうにかなんて出来ると思う?」
「・・・正直、そんなことが出来るなんて思えない・・・ナタリアがアッシュへの気持ちを捨てるなんて想像出来ないけど、今の状態だとそうしないとナタリアがキツいだけなんだよな・・・?」
「まぁそうだけど、そんな状況が続けば辛くなるのはナタリアちゃんだけじゃなくなる。アッシュもいずれはその立場を危うくしてくるだろうね」
「アッシュの立場、も・・・!?」
それで次はナタリア自身の気持ちがどうなっているかについてを聞いていきテンションが下がっていくルークだが、その影響がアッシュの立場に関わると聞いて驚きに目を見開く。どうしてそうなるのかと。









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