焔と預言の世界の行く末

「・・・貴方にとって気持ち良くない事ではあるとは承知はしているわ、ルーク。けれど私は事実を話しているし、今の話を聞いて改めて感じたでしょう?もうライマには戻らない方がいいというか、戻れない・・・と」
「あぁ・・・元々から好かれてるなんて思っちゃいなかったけど、今の話を聞いた後だと尚更にな・・・」
「まぁ俺様もそれ聞いた後じゃ今更ルーク君をライマに戻さない方がいいって強く思ったけれど・・・まだ話には続きがあるんでしょ、ジュディス様?」
「えぇ」
そんなルークに敢えて戻るつもりはないことを確認するジュディスに力なくも確かに頷き、ゼロスも同意しつつ先について聞くと間違いないと頷く。
「そんな風にライマの中では暗黙の了解であったルークへの罵倒だけれど、今回の件で流石にこれからは自重するように後で徹底的に言い聞かせるというお言葉はもらったわ。今まではアッシュの気持ちを少しでも爆発させないようにといくらか遠慮は入っていたらしいけれど、見知って気心の知れているとは言え他国の王族を多大に不快にさせたとあっては流石に見過ごすわけにはいかないということでね」
「あぁ・・・そこはピオニー陛下でも厳しく言いはするか・・・」
「えぇ。後、個人的にという抜け道を使うことも含めて、火急の用件以外ではアドリビトムへの来訪をティア達にもさせないようにしてほしいとも願い出はさせてもらったわ」
「えっ・・・どうしてそんなことを・・・?」
そこからアッシュへの処遇についてを述べた後にアドリビトムへ来ないように願ったと告げるジュディスに、ルークはそこに関してどうしてかと疑問を向ける。
「以降にいきなりティア達が謝罪であったり何らかの形でアドリビトムを訪問してくることを避けるため、というのが主な理由よ。アッシュ以外のティア達は流石に私達の前での事についてをどうかと思って来ることも有り得るでしょうし、そんな形でここに来られるだけならまだしもせめて何らかの形で借りを返したいからとか、そういった理由でアドリビトムに長期滞在するような事態になることもピオニー陛下が許可を出したりすれば有り得ないことではないもの。そんなことになれば貴方はしばらく外にいるくらいしなければ彼らに貴方の事がバレるような事になりかねないわ」
「あぁ・・・確かに長い時間いるってなるとそういった風にしないと色々危ないか・・・」
「えぇ。でも勿論そんなことをピオニー陛下に直に言うわけにもいかないから、私がアドリビトムにいることを上げて今の彼らとあまり顔を合わせる気にはなれないしまたルークの悪口で盛り上がるというなら尚更だとの旨を伝えると、そうするとおっしゃられたわ。それらを破れば厳罰を与えるようにするとも」
「ん~・・・ピオニー陛下にしてはあっさりと頷いたような・・・」
「その辺りは例えエステルちゃんやウッドロウ本人じゃないにしても、またガルバンゾやウッドロウ達に悪印象を与えかねない行動を取るのを避けるためでしょ。だからついでって言い方をするのはあんまり良くないって分かってて言うけど、その辺りはガルバンゾ本国であったりウッドロウ達の所とも安易な接触はするなくらいはピオニー陛下もティア達に言い渡しはしてると思うよ?同じ轍を踏むようなことをしたなら、流石にティア達がいかにアドリビトムで功績があったりピオニー陛下のお気に入りであっても罰を与えない訳にはいかないだろうしさ」
「ティア達をちゃんと止めないとまずいって思ったからそうしたってことか・・・」
そこからいかにルークに不都合をさせないかもそうだが、ティア達の行動を抑制させたか・・・それらを語るジュディスにルークはうまく行きすぎではと口にするが、ゼロスが補足といったように口にした中身に納得する。気安さが裏目に出てほしくはないと思ったからこそ、ピオニーも決断を下したのだと。









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