表向きの終幕、裏で起こる奔走
「ではそれでいいとして、皆さんはどこで待たれますか?」
「それなんだけど、発表の場はどこにするんだい?僕達はその裏でもしもの時に備えて近くで待機していようと思っているけど・・・」
「それなら教会の入口から街中にいる人々へ発表する予定です。ローレライを後に見送る予定になっていますから、中から外に出るのは時間がかかりますしもし何らかの妨害が入った場合目も当てられない事態になることも有り得ますからね」
「分かった。じゃあもしもの場合に備えて僕達は扉の内側で待っているよ」
「分かりました」
そんなティアの内心に気付かず話を二人は進め、クレス達の待機場所が決まるのだがそこでイオンの顔が複雑そうに歪む。
「・・・そうしてローレライを見送れば、もう皆さんとはお別れなんですね・・・分かっていたこととは言え、少し寂しく思います・・・」
「そう思ってくれるのはありがたく思うよ。でもこれはもう避けられない事だからね。だから僕達はアッシュ達をキムラスカに戻したならもう会うことは無くなるだろう」
「そうですか・・・」
そこから寂しいと言ったように声を漏らすイオンにクレスは仕方のないことと言い、また表情が曇る。
「・・・くっ・・・!」
(・・・アッシュとしては戻りたくないという気持ちがまだあるんでしょうけど、ここで無理にでも戻さないと後でどうなるか分からない・・・そう思っての事だからでしょうけれど、その際にはルークは絶対に私の元に来るようにするわ・・・!)
そんな光景に一人声量を抑えながら我慢する声を漏らすアッシュに気付きながらティアは考える。今ダイクロフトにいるだろうルークは確実に自分の元にどうあっても引き込むと。
・・・そこからはそろそろ話の準備をしなければならないということで一同は教会の入口の扉の方へ場所を移し、段取りを話し合った。そしてその中でアッシュも一応は神託の盾の服を着替えては来たのだが、簡素に黒いシャツに黒いズボンに無地の白いコート程度の姿であった。これはダアト内部で教団に関係無い服を選ぶ中で然程大した服がなかった為で、アッシュとしても是が非でもこういった服を着たいと言ったわけではないのである。
そんなアッシュの不満そうな様子はあったものの予定していた時間は訪れ、アドリビトムの面々をその場に残してイオン達は教会の外へと出た。
(っ!・・・すごい人ね・・・流石に事情が事情だから気になる人が集まるのも無理はないのだろうけれど、こんな光景だとは思えなかったわ・・・!)
・・・外に出て、備え付けられた机とその上にある拡声器の下の階段に集まった人々がひしめく様子にティアは内心で気圧されていた。実はこんな風なシチュエーションで人々の前に立ったことはない為に。
(・・・まぁいいわ。私はもしもの時に備えてイオン様達を守ればいいだけだし、気を抜かなければそれでいいのだし・・・)
しかしティアはすぐに気持ちを入れ換えるのだが、自分が発言するのではないのだからと半ば楽観視したような考えであった。
・・・それでイオンが集まった人々の前で話を始めた。アドリビトムと言うかダイクロフトの面々の介入に関しては何も言わず、あくまで情報が今になってから色々と入っていき外殻大地の降下を行わなければならなかった事や預言の中身についてにだったり、ヴァン達の行動だったりを明かしていった。
その話を人々は悲喜こもごもと言ったようにコロコロと反応が変わる形で聞いていた。話にこそ度々は挙がっては来たものの導師の口から預言の中身が最終的に滅びを詠んだ物だという答えが出てきたことに悲しみ、そんな滅びの預言の中身をヴァン達の事を止めることに外殻大地を魔界へと下ろしたことにプラネットストームを止めたことに喜ぶ形で・・・ただそれも全体的に戸惑い気味と言った様子であった事はまだ仕方無いことと言えた。完全にまだ預言から脱却すべきと言ったような考えには全員が全員至れていなかった為に。
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「それなんだけど、発表の場はどこにするんだい?僕達はその裏でもしもの時に備えて近くで待機していようと思っているけど・・・」
「それなら教会の入口から街中にいる人々へ発表する予定です。ローレライを後に見送る予定になっていますから、中から外に出るのは時間がかかりますしもし何らかの妨害が入った場合目も当てられない事態になることも有り得ますからね」
「分かった。じゃあもしもの場合に備えて僕達は扉の内側で待っているよ」
「分かりました」
そんなティアの内心に気付かず話を二人は進め、クレス達の待機場所が決まるのだがそこでイオンの顔が複雑そうに歪む。
「・・・そうしてローレライを見送れば、もう皆さんとはお別れなんですね・・・分かっていたこととは言え、少し寂しく思います・・・」
「そう思ってくれるのはありがたく思うよ。でもこれはもう避けられない事だからね。だから僕達はアッシュ達をキムラスカに戻したならもう会うことは無くなるだろう」
「そうですか・・・」
そこから寂しいと言ったように声を漏らすイオンにクレスは仕方のないことと言い、また表情が曇る。
「・・・くっ・・・!」
(・・・アッシュとしては戻りたくないという気持ちがまだあるんでしょうけど、ここで無理にでも戻さないと後でどうなるか分からない・・・そう思っての事だからでしょうけれど、その際にはルークは絶対に私の元に来るようにするわ・・・!)
そんな光景に一人声量を抑えながら我慢する声を漏らすアッシュに気付きながらティアは考える。今ダイクロフトにいるだろうルークは確実に自分の元にどうあっても引き込むと。
・・・そこからはそろそろ話の準備をしなければならないということで一同は教会の入口の扉の方へ場所を移し、段取りを話し合った。そしてその中でアッシュも一応は神託の盾の服を着替えては来たのだが、簡素に黒いシャツに黒いズボンに無地の白いコート程度の姿であった。これはダアト内部で教団に関係無い服を選ぶ中で然程大した服がなかった為で、アッシュとしても是が非でもこういった服を着たいと言ったわけではないのである。
そんなアッシュの不満そうな様子はあったものの予定していた時間は訪れ、アドリビトムの面々をその場に残してイオン達は教会の外へと出た。
(っ!・・・すごい人ね・・・流石に事情が事情だから気になる人が集まるのも無理はないのだろうけれど、こんな光景だとは思えなかったわ・・・!)
・・・外に出て、備え付けられた机とその上にある拡声器の下の階段に集まった人々がひしめく様子にティアは内心で気圧されていた。実はこんな風なシチュエーションで人々の前に立ったことはない為に。
(・・・まぁいいわ。私はもしもの時に備えてイオン様達を守ればいいだけだし、気を抜かなければそれでいいのだし・・・)
しかしティアはすぐに気持ちを入れ換えるのだが、自分が発言するのではないのだからと半ば楽観視したような考えであった。
・・・それでイオンが集まった人々の前で話を始めた。アドリビトムと言うかダイクロフトの面々の介入に関しては何も言わず、あくまで情報が今になってから色々と入っていき外殻大地の降下を行わなければならなかった事や預言の中身についてにだったり、ヴァン達の行動だったりを明かしていった。
その話を人々は悲喜こもごもと言ったようにコロコロと反応が変わる形で聞いていた。話にこそ度々は挙がっては来たものの導師の口から預言の中身が最終的に滅びを詠んだ物だという答えが出てきたことに悲しみ、そんな滅びの預言の中身をヴァン達の事を止めることに外殻大地を魔界へと下ろしたことにプラネットストームを止めたことに喜ぶ形で・・・ただそれも全体的に戸惑い気味と言った様子であった事はまだ仕方無いことと言えた。完全にまだ預言から脱却すべきと言ったような考えには全員が全員至れていなかった為に。
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