決意と決別の意識の差

『よし・・・時間はまだ多少はあるが、まずはそなたをあの肉体の方へと移し変える。準備はよいかルーク?』
「あぁ、大丈夫だ」
『なら、行くぞ・・・!』
ローレライもその様子に気付いて肉体に戻すと言い、ルークが頷いた事でそうすると宣言しルークの体を光らせる・・・


















・・・時間が経ち、外殻大地の降下が済んだ。そしてその少し後にアッシュとルークにダイクロフトの入口を見張っていたアドリビトムのメンバーが戻ってきた。
(くっ・・・結局ルークの元には行けなかったし、いい案も思い付かなかった・・・ならせめてアッシュがまともな答えを出してくれることを期待したいのだけれど・・・)
その中で改まって二人で向き合うルークとアッシュの姿を見ながら、内心諦めに近い気持ちをティアは抱いていた。まずルークと仲良くなんて結論にどうなっても至らないだろうと。
「・・・さぁ、こうやって改めて集まったんだ。早速君の答えを聞かせてほしい、アッシュ」
そのまま間を置かずにクレスが答えの程を伺うと、周囲の面々も注目してその答えを聞かんとする。
「・・・・・・結論から言うなら・・・俺はキムラスカに戻る。そしてその屑と馴れ合うつもりは一切ねぇ」
「っ・・・!」
「じゃあ結論としてハッキリと言葉にすると、ルークと共にキムラスカには戻らず自分だけで戻る・・・でいいんだね?」
「・・・あぁ、そういうことだ」
アッシュは極めて言葉を口にしたくなさそうにしながらも結論として出た自分だけがキムラスカに戻ることを口にし、ナタリアが泣きそうでいて悔しげに顔を歪める中でクレスは再度確認を取ると頷き返す。それで間違いではないというのを強調するように。
(やっぱり、こうなってしまった・・・でもこうなってしまったからには、せめてルークをどうにか自分か最悪大佐辺りの元にいてもらわないと・・・)
「・・・やっぱそうなったか。ホラ、受け取れ」
「っ・・・なんだ、これは・・・?」
(あっ、あれは・・・なんで、ルークが・・・!?)
その中でティアはどうにかしたいと考えようとしたが、ルークが仕方無いといった様子でアッシュに投げて渡したものにそんな考えなど吹っ飛んで驚愕に目を丸くした。



「それはローレライの鍵だとよ。ローレライからお前に渡してくれって言われたんだ」



「「「っ!?」」」
・・・次の瞬間、ルークが何事もないといったように口にした答えにアッシュとナタリアとティアの三人がたまらず驚愕に言葉を失った。今渡したものがローレライの鍵で、それをローレライから渡されたといういきなりの衝撃的な発言に。
「・・・ま、いきなりローレライだ鍵だなんて言われたって驚くよな。つっても俺もようやく落ち着いた所なんだよ・・・いきなりそいつを渡されて話を聞かされてよ」
「・・・おい、どういうことだ・・・ローレライが何故テメェに接触なんかしてきやがぐぅっ・・・!?」
「アッシュ!?」
「慌てんなナタリア、その頭痛はローレライが話し掛けてる証だ」
「ローレライが・・・?」
ルークが平然とした様子で話を進める姿にアッシュは詰め寄ろうとしたが、いきなり頭を抱えて膝を地面についたことにナタリアが駆け寄るがルークの言葉に不安げに眉を寄せる。ローレライが話しかけてこうなるのかといったよう。



(何なの本当に・・・一体何が起こっているの・・・!?)
一方でティアは目の前で繰り広げる二転三転の展開を前にし、混乱せずにはいられなかった。予想だにしていないことが立て続けに起こっていっている事に。









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