いよいよの終幕への加速

「あぁそれと一つこちらとしてティアとナタリアの二人に頼みたいこととして、外殻大地降下を終えるまではここで待機してもらいたい」
「なっ・・・何でそんなことを・・・!?」
だがすぐにユージーンが二人に待つようにと願った事に、ティアが何故と絶句気味に反応する。
「理由は単純にルークとアッシュの二人には一人で集中してもらいたいからだ。ただここでアッシュならともかくルークは決意が固まっているからいいだろうといった気持ちになるかもしれんが、こちらが一人になってほしいと言ったこともあるがそれ以上に考え事がしたいと言っているのを邪魔する訳にもいかん。それに今の答えが納得出来ないからという気持ち、もしくはいい考えが思い付いたからなどという気持ちで押し掛けられてもルークも迷惑だろうからな」
「ちょっと・・・ルーク、そんなことはないわよね・・・」
「・・・一人で考え事がしてぇって言ったのに、途中で口出しされてそんなことねぇなんて言えるわけねぇだろ」
「・・・っ!」
そう言った理由についてを語るユージーンにすぐにルークに確認を取るティアだが、今言ったことを忘れたのかとばかりの返しに思わず表情がひきつる。
「・・・と言うわけだ。今の話から分かるだろうがルークは一人を望んでいるし、アッシュも考えるための時間は欲しいだろう。だからティアもそうだが、ナタリアもここで待機しておいてくれ。色々不安だったりするだろうが、残りの時間くらいは一人で考えてもらうようにする形でな」
「っ・・・はい、分かりました・・・」
「・・・ティアも、いいな?」
「っ・・・くっ・・・!」
ユージーンはそこから二人に確認を取るように声を向けるが、ナタリアに向けるのとは違い鋭く確認をするとティアは極めて遺憾そうに視線を背けた。自分が信用されてないという事実もだが、下手にルークに接触出来ないという状態になった為に。
「・・・じゃあ外殻大地降下を早速始めることにしよう。後は僕達で進めるから、ルークは下に行き、アッシュは途中まで何人かと共に上に行き道中の横の通路にでも入って一人で考えていてくれ。そして外殻大地の降下が済んだら二人とも戻ってきて、そこから結論を聞く・・・それでいいね?」
「あぁ・・・んじゃ俺は早速下に行くから後はよろしくな」
「っ・・・!」
そしてクレスが最後にどういった流れにするかと最終確認を取り、ルークがさっさと下に向かう姿にティアは苛立たしげに見つめ続ける。









「・・・かなりティアが食い下がってきたけど、何とかなったな・・・本当に皆が協力してくんなきゃどうなったことか・・・」
・・・そして一人になって下の譜陣にまで来たルークは心からホッとしたと言ったように素の声を漏らす。
『・・・待っていたぞ、ルークよ。先程の上での会話は聞いていた・・・さぁ、答えを聞かせてくれ。そなたがどういう選択をするのかを』
「ローレライ・・・あぁ、分かった。答えるよ」
そんな時に早速とローレライから脳内に響く声に対し、ルークは動揺することなく落ち着いて答える。
「今アッシュはどうするかについてを考えてはいるとは思う・・・でもその中に俺と一緒に暮らすって選択肢はあの様子からまずないと思う」



「だから・・・俺はルミナシアに戻るよ」



『・・・そうか』
・・・そして寂しそうな気持ちと表情を浮かべながらも確かな結論を口にしたルークに、ローレライは納得と言った声だけを上げた。反論などないというように。









出された結論に出した結論



焔の心は決まった



後はそれを為すために動く



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