「と言っても今の状況でこちらの話を進めないわけにもいかないと思いますが・・・」
「まぁそりゃ確かだ。それに後でまた同じ話をしようなんて言って、やることをやり終わってダイクロフトでやるとかってんならまだしも海の向こうの大地に行ったならここでの話は無しとか、もう自分の気持ちは伝えたから話は終わりだってどっちかかどっちもがどっかに行きかねない可能性もあるだろうしな」
「「「「っ・・・！」」」」
ただ納得出来ないと言ったようにヒューバートはここで終わらせるべきかというよう言うと、ユーリが同意しつつもその後の対応次第で暗に二人が取りかねない行動についてを口にするとルークとアッシュだけでなく、ティアとナタリアもビクリと反応する。下手をすれば後になって一人だけでなく、二人ともにいなくなるという事態も有り得ると聞いて。



(まずいまずいまずいまずい・・・流石にそんなことになったら、最悪なんて事態じゃない・・・アッシュもそうだけど、ルークもいなくなるなんてこんな展開望んでなんかいないわ・・・！)
その中でも取り分けて焦りを感じていたのはやはりというべきかティアで、二人がいなくなるという展開について絶対に避けたいと考えていた。
「・・・ならこうしたらどうだ？今から外殻大地の降下を始めてその降下が終わるまでアッシュには自身がどうするかを考えてもらい、そして降下しきったならそこで最後の結論を出す形にすると言うのは」
「・・・それまでに、俺がどう答えるか決めろってのか・・・」
「あぁ・・・ヒューバートの言葉通りお前の結論がどうであろうと構わないといったスタンスで俺達はいるつもりだったが、もうここまで来た上にルークもそうだがナタリアに対してもどうするべきか・・・答えを出してからにしてくれ。そうでなければ後々で何故引き留めて結論を出させてやらなかったんだとティアもだが、ナタリアにしこりを残すことになりかねんのでな」
「っ・・・」
「と言うわけだからそれまでにどうするべきかを考えてくれ。後、外殻大地の降下を終えるまでは装置の方に何人かいてもらう・・・ダイクロフトの方で考えたいといったような気持ちも出てくるかもしれんが、率直に言ってそこで隠れるだとか逃げるだとかの行動を取られてもこちらが困るのでな。考え事をするならこのラジエイトゲートの中でだけにしてくれ」
「・・・くっ・・・」
そこで次に発案といった様子で言葉をかけてきたのはユージーンなのだが、ここで結論を出さずに逃げることは許さないといった体勢を取ると言ったように言うとアッシュは苦々しげに顔を背ける。
(これは外殻大地降下の時までは時間が出来たって思うべきなの・・・でもむしろ今の状況だと、もうそれだけしかないとしか思えないじゃない・・・！？)
タイムリミットが具体的に決まった・・・その事実にティアの焦りは一層に強くなる。どうにかならないならもう後はアッシュがどういった決断を下すのを待つしかないと。
「なら後必要な事と言ったら、集中してどうするか決める時間に場をアッシュにあつらえるくらいだろうが・・・すまんがルーク、お前はアッシュに考えに専念してもらう為にも下の方で待機していてくれないか？外殻大地降下が済むまでな」
「・・・そいつは構わねぇけど、ついでにこいつを預かっといてくれ。色々考えたいから出来るなら俺一人でしばらく過ごしてぇんだ・・・いいか、どっちも？」
「俺は構わん」
「・・・ミュウも分かった、ですの・・・」
(ミュウ・・・辛いわねって声をかけたいけれど、ルークが一人になるのなら何か考えが浮かべばチャンスになるかも・・・)
ユージーンは続いてアッシュの為にルークに下に行くように話を持ちかけ、条件として切り出したミュウの預かりにティアは同情するより先にチャンスなのではと内心で考える。考えさえ浮かべばルークに接触出来るのではと。









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