「・・・ルークさん達と状況が違うと言われるだろうことも含めて話をしますが、僕もそこにいる兄であるアスベルと一時期険悪な空気になり仲直りなどするものかと考えていた時期がありました。ですがその状況は周りの助けもあり、僕の心も変わって兄と仲直りするに至りました・・・重要と言うよりはこれは僕が感じたことなんですが、こういった対立に関することは当事者の気持ちも大事ではあるとは思いますがそれ以上に周りがいかに両者にフォローを入れるかどうかにかかっていると思います」
「・・・フォロー・・・？」
「先に言っておきますが、ルークさんに諦めないように言うことがフォローだと言うのは一方的でしかないと言っておきます。僕はあくまで二人共にフォローが必要だからこそ言っているのであって、片方だけに言うことは違うと言っています」
「っ・・・！」
ヒューバートがそこでアスベルとの事を口にしつつフォローについてを言う中、ティアが声を漏らした事にすかさず反論を封じて言葉を失わせる。ルークにフォローならしたと言いそうになっていたのを見透かしていたとばかりの言葉を用い。
「まぁそのフォローも諦めるなと言うばかりで、ルークさんの助けになるような物ではありませんでしたがそれは置いておきます。肝心なのはアッシュさんにそういったフォローと言うか、接触が全く無かったことなんですよ。それも仲良くしたいというルークさんより、そのルークさんを拒否しているアッシュさんに心境の変化をしてもらう方が余程大事だと僕は思いましたが・・・貴女はそうは考えなかったのですか？本当に二人に仲良くなってほしいと思うのであれば、アッシュさんにも色々と考え直してもらうように動く必要があると」
「っ！？・・・そ・・・それは・・・」
そしてそのまま何故アッシュに対してルークを優先するように動かなかったのかと冷ややかな視線と声で問うヒューバートに、ティアは更に言葉を詰まらせ答えに窮する・・・アッシュに対してそんなことなど考えたことなど一瞬たりとも考えたことなどない上、感情では納得出来なくとも理屈は少なくとも一概に間違っていると否定出来るような物ではなかった為に。
「・・・少なくとも僕は貴女にルークさんに諦るなと言ってもいい資格があるとは思えませんし、仮にルークさんが頑張ったとしてアッシュさんが否定を返すのは結果の一つです。そこで諦める事を選択したとしても何千何万の人々の命運を左右する出来事に関しての物ならともかく、たった一人の人物と仲を良くすることについてと言うなら・・・二人の関係性を僕も見てきましたからこだわりたかったなどという個人的な感情についてはまだ理解出来るとしても、誰の手助けなどないルークさんが諦めることはむしろ当然の流れとして僕は受け止めますよ」
「なっ・・・そこまで言うのなら、最初からそう言うかその為に動けばよかったじゃない！貴方のその言い方だと私に初めからそう言うことも出来たし、何だったらアッシュにも心変わりをしてもらうように動くことも出来ると言ってるような物じゃないの！」
「・・・貴女が僕達の言うことを素直に額面通りに受け取ると、自分で僕達と会った頃を思い出して自信を持って言えますか？」
「・・・っ！」
ヒューバートはそんな手助けのないルークについてを諦めることが当然といったように言い、ティアは気付いていたなら言えばよかったと食って掛かるがまた冷ややかな言葉で返された中身にハッとする・・・初めからアドリビトムの面々を信じることなど一切なかった自分が、今のように言われたとて自分の思ったようにやればいいとハナから言葉を切り捨てただろうことは間違いないと思い至り。









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