いよいよの終幕への加速
「・・・もう、そう思えなくなったからこう言ってるんだよ」
「・・・え・・・?」
そこからの一言に思わずティアは怒りが瞬時に霧散し、戸惑いに変わった・・・タメ息の様子から怒り返すかたるそうな声で返すかと思いきやの、諦めの伴った暗さがあるその返しかたに。
「・・・お前は諦めんなって言ったよな、アッシュと一緒にいることを・・・実際俺だって諦めるとかってより、同じ立場に立って話をしたり普通に話したいなんて考えてた・・・けどそういう風に思っても、アッシュはそうしちゃくれなかった・・・」
「だ、だから私はそれで諦めちゃいけないって・・・」
「・・・だったらいつ、誰が終わりを保証してくれんだ?」
「・・・え?」
そのままの空気で口を開いていくルークにティアはそれでもと説得しようとしたが、次に口にされた保証との言葉にキョトンとする。
「・・・お前の言う諦めるなってヤツは成功するまでやれってことなんだろ。でもそれが成功しなかったら、アッシュの心がいつまでも動かなかったら・・・俺はずっとどっちかが死ぬまで頑張れっていうのか?」
「っ・・・そ、それは・・・」
「それに今この場でアッシュに選択をしてもらうこと・・・これ自体がすげぇ貴重なことだってのは俺もよく分かってるし、ここを逃したらこれでもうアッシュに話を出来るような状態に持っていくことすら有り得ない話じゃなくなるとすら思う・・・アッシュが逃げたり隠れるか、もしくは俺の事を有無を言わさずに追い払う形でな」
「そ、それでもチャンスがあるなら・・・」
「だから言ったはずだし、言われもしただろ・・・それを決めるのはアッシュだって。チャンスがあるなら確かに手を伸ばし続けるのもいいかもしれない・・・けれど俺にはもう、そんな風には思えないんだよ・・・それでも諦めずにずっと頑張り続けるなんか、俺はゴメンなんだよ・・・そんないつ終わるかも分からない事をずっとやり続けるなんてな・・・」
「っ・・・!」
続いたルークの会話と言うよりは胸の内の告白といった想いが詰まった切実でいて諦めの伴われた言葉達に、ティアは絶句した。ルークがアッシュとのことを真剣に思い悩んだ上で諦めざるを得ない程に追い詰められ、やむ無く今さっき告げたような判断を下したのだという言葉に。
(流石にここまで言えば聞いてはくれたか・・・でもあんまり言いたくなかったんだよな・・・どっちかと言ったら今の言葉ってこっちに戻ってからのアッシュの仲を考えた物じゃなく、ルミナシアでのアッシュとの関係について本気で考えたことを口にしたんだしな・・・)
・・・中身は無くともティアは気持ちだけは譲れないと願ってくる。ならそれに対するには中身が伴われた想いを持って応える。
ルークは内心で自分自身気持ちよくないと自覚しつつも、効果があったことを目の前のティアから確信する・・・ルミナシアのアッシュとの関係性についてをどうするかと考えた際、自身が苦悩してどうにかしようとして結果諦めた気持ちを思い出しながらそれを乗せた言葉は響いているのだと。
(ルークが・・・ここまで考えていた、なんて・・・彼はそこまでアッシュとの関係の改善について本気で考えていたと言うの・・・!?)
そしてティアは信じられないという気持ちに考えを抑えられなかったが、ルークの言葉に気持ちがどれだけこもっていたのかを感じたことから嫌でも信じざるを得ないとも感じていた。
「・・・横から失礼しますが、貴女はルークさんだけに諦めるなと強く言っています・・・ですがならば何故、貴女はアッシュさんには考えを変えろと言わないのですか?」
「・・・え?」
そんな時にヒューバートが眼鏡に手を当てつつも質問をしてきたことに、ティアは呆けた声を上げた。何故そんな質問が自分に向けられるのかと。
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「・・・え・・・?」
そこからの一言に思わずティアは怒りが瞬時に霧散し、戸惑いに変わった・・・タメ息の様子から怒り返すかたるそうな声で返すかと思いきやの、諦めの伴った暗さがあるその返しかたに。
「・・・お前は諦めんなって言ったよな、アッシュと一緒にいることを・・・実際俺だって諦めるとかってより、同じ立場に立って話をしたり普通に話したいなんて考えてた・・・けどそういう風に思っても、アッシュはそうしちゃくれなかった・・・」
「だ、だから私はそれで諦めちゃいけないって・・・」
「・・・だったらいつ、誰が終わりを保証してくれんだ?」
「・・・え?」
そのままの空気で口を開いていくルークにティアはそれでもと説得しようとしたが、次に口にされた保証との言葉にキョトンとする。
「・・・お前の言う諦めるなってヤツは成功するまでやれってことなんだろ。でもそれが成功しなかったら、アッシュの心がいつまでも動かなかったら・・・俺はずっとどっちかが死ぬまで頑張れっていうのか?」
「っ・・・そ、それは・・・」
「それに今この場でアッシュに選択をしてもらうこと・・・これ自体がすげぇ貴重なことだってのは俺もよく分かってるし、ここを逃したらこれでもうアッシュに話を出来るような状態に持っていくことすら有り得ない話じゃなくなるとすら思う・・・アッシュが逃げたり隠れるか、もしくは俺の事を有無を言わさずに追い払う形でな」
「そ、それでもチャンスがあるなら・・・」
「だから言ったはずだし、言われもしただろ・・・それを決めるのはアッシュだって。チャンスがあるなら確かに手を伸ばし続けるのもいいかもしれない・・・けれど俺にはもう、そんな風には思えないんだよ・・・それでも諦めずにずっと頑張り続けるなんか、俺はゴメンなんだよ・・・そんないつ終わるかも分からない事をずっとやり続けるなんてな・・・」
「っ・・・!」
続いたルークの会話と言うよりは胸の内の告白といった想いが詰まった切実でいて諦めの伴われた言葉達に、ティアは絶句した。ルークがアッシュとのことを真剣に思い悩んだ上で諦めざるを得ない程に追い詰められ、やむ無く今さっき告げたような判断を下したのだという言葉に。
(流石にここまで言えば聞いてはくれたか・・・でもあんまり言いたくなかったんだよな・・・どっちかと言ったら今の言葉ってこっちに戻ってからのアッシュの仲を考えた物じゃなく、ルミナシアでのアッシュとの関係について本気で考えたことを口にしたんだしな・・・)
・・・中身は無くともティアは気持ちだけは譲れないと願ってくる。ならそれに対するには中身が伴われた想いを持って応える。
ルークは内心で自分自身気持ちよくないと自覚しつつも、効果があったことを目の前のティアから確信する・・・ルミナシアのアッシュとの関係性についてをどうするかと考えた際、自身が苦悩してどうにかしようとして結果諦めた気持ちを思い出しながらそれを乗せた言葉は響いているのだと。
(ルークが・・・ここまで考えていた、なんて・・・彼はそこまでアッシュとの関係の改善について本気で考えていたと言うの・・・!?)
そしてティアは信じられないという気持ちに考えを抑えられなかったが、ルークの言葉に気持ちがどれだけこもっていたのかを感じたことから嫌でも信じざるを得ないとも感じていた。
「・・・横から失礼しますが、貴女はルークさんだけに諦めるなと強く言っています・・・ですがならば何故、貴女はアッシュさんには考えを変えろと言わないのですか?」
「・・・え?」
そんな時にヒューバートが眼鏡に手を当てつつも質問をしてきたことに、ティアは呆けた声を上げた。何故そんな質問が自分に向けられるのかと。
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