いよいよの終幕への加速

「ルークっ!貴方、なんでそんなことを言うのよ!?貴方がキムラスカからどうあっても離れるということなんて許さない!諦めないでアッシュと共にキムラスカに戻らなければ意味なんて無いわ!」
「それを決める、そう考えるのは俺じゃねぇ・・・アッシュだ。けどもうアッシュは、俺と一緒にいることを拒否した・・・それなのに結果が伴わねぇから俺は出ていくのは止めたなんて簡単に言うのもそうだし、そうするななんて言われたから変えるってのもおかしな話だろ」
「そんなこと関係無い!貴方がそうしなければ・・・!」
「はいはい、ちょっと待ってティア。ちょっと落ち着くのよ」
「っ、何よ!?」
これにはティア はもう我慢出来ないとルークに急いで詰め寄り動揺の欠片もない様子に胸ぐらを掴むが、ルーティがそれを止めるように間に入ったことに今にも殴りかからんとするほどに敵意に満ちた目で先を促す。
「あんたはルークがどうにかしないといけない、それもアッシュとナタリアの三人で仲良く・・・と思ってるんでしょうけど、それを決めるのはアッシュだってルークが言ったでしょ?」
「そうだけれど、その考えをルークが変えなきゃ・・・!」
「あ~、もう!アッシュ、ここであんたに一つ聞くわ!ここでルークがあんたが自分とナタリアの二人と共に仲良くするって首を縦に振るまで諦めないってしつこくつきまとうのと、今こうやってナタリアとだけでも共にキムラスカに戻るか三人それぞれもう二度と顔も会わせないようになるののどっちかを選択するの・・・どっちの状況がまだマシって言える!?」
「っ・・・まだマシなのがどっちかなら、断然後者だ。前者のような状況なんか、それこそ冗談じゃねぇ・・・」
ルーティは静かにちゃんと分かってもらうようにといったように言葉を向けるが、聞く耳持たないとばかりに怒鳴り散らすティアにつられて怒りながらもアッシュに選択を求めると圧されたようになりながらもちゃんと答えはする。
「はい結構!・・・いい?話をするにはする方の気持ちも大事だけれど、話を聞く方の気持ちも大事なのよ?なのに聞く方の気持ちを考えず話をする方の気持ちだけを押し付けるなんて聞きたくないってなるのも当然だし、何より他人が勝手にその気持ちを変ようと自分の考えをそのまま受け止めて話すようにしろなんて言われたってそんな気持ちになるわけないじゃない」
「私はただ諦めるなと言ってるだけよ!」
「何回も言わせんじゃないわ!決めるのはアッシュだって言ってんでしょ!現にルークはアッシュと是が非でも離れたいなんていうような言葉は一つも使ってないのよ!」
「・・・え・・・?」
そこでピシャリとアッシュの言葉を締め切りティアに話を続けるが、まだ聞く耳持たずに怒鳴り返す様子にルークの言葉についてを大きな声で返すと途端に戸惑う声がティアからこぼれる。
「・・・呆れた。あくまでルークは一緒に戻る気がないなら仕方ないって感じに言っただけよ。アッシュにそうする気がないならせめてナタリアと一緒にいてほしい・・・ってね」
「・・・そうなの、ルーク?」
ルーティは言葉通りに呆れたように肩をすくめてその発言についてを思い返させるように口にすると、ティアはまだ疑わしいと言わんばかりにルークへ確認の問いを向ける。
「・・・あぁ、そうだよ。現に俺は自分が離れる選択肢は口にはしたけど、俺が自分から離れたいなんて言った訳じゃない。だから選択の中に口にしちゃいないが、一応はアッシュが選んでくれたなら俺も三人でキムラスカに戻るって考えこそはある・・・つっても本当にアッシュがここでどう答えるか、それで俺は決めるけどな」
「ちょっと待って!何でそこでアッシュを絶対にでも納得させるだとか、自分もキムラスカにいたいから諦めないなんて言葉がないのよ!一緒にいる気があるなら、そう言うのが普通でしょう!」
「・・・ふぅ・・・」
ルークはそんな中で仕方無いとばかりにその通りだと答えるのだが、強い気持ちが何故ないのかとまた一瞬で怒りを再点火させて詰め寄るティアに極めて面倒そうにタメ息を吐いて目を閉じる。









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