いよいよの終幕への加速
「・・・さて、まだ時間はあるっつっても決着は早目につけて後々に繋げてぇからな。さっさとやろうぜ。お前もその方がいいだろ?」
「あぁ、これでテメェとの縁も終わらせてやる・・・何もかもな!」
「待った!」
「っ・・・なんだ・・・!?」
ルークが戦いを始めようとアッシュに投げ掛け、それに意気揚々と剣に手をかけ早速と言わんばかりの様子になるが、カロルがいきなり制止をかけたことに苛立ったように早く言えと苛立ちながら口にする。
「・・・一応今から行うことについての決まりの再確認をさせてほしいんだ。僕達に当人達の間だけで決まったことだから、後でどうなるにしてもこんなことに付き合う義理はないなんて後で言われるのは僕達も望んじゃいないからさ」
「・・・フン、何だそんなことか・・・」
カロルはそんな視線と声に負けじと戦いが終わった後の事についての確認をと切り出し、アッシュは肩透かしを食らったような声を漏らす。
「その様子なら一応決めたことを破るつもりはない、んだよね?」
「あぁ、問題ねぇ・・・勝った方が負けた奴に可能な限りの命令を下すなんざ、俺からしたら願ったりかなったりだ!この屑に対して引導を渡せるんだからな!」
それでも一応の確認を取るカロルにアッシュは嬉々として勝負が決まった後の約束事についてを口にし、その言葉にナタリアとティアの体がピクリと揺れる。
(・・・ナタリアからすれば複雑でしょうね・・・アッシュが勝てば間違いなくルークを殺しにかかるだろうけれど、でもルークが勝ったらどうなるか分からないのに加えて腕は間違いなくルークの方が断然に上・・・ナタリアとして一番いい展開はアッシュが勝った上でルークと仲良くやるって風に言うことなんでしょうけど、アッシュがそんなことを言うはずがないものね・・・)
その二人の内、ティアはナタリアの様子を確認して同情から考えを深める。アッシュは間違いなくルークを殺すつもりだが、それは然程問題ではないと。
(でも・・・それならルークはどうするの?前のルークなら髪を切る前はこんな風になること自体が有り得なかったからともかくとしても、髪を切った後ならアッシュとわかりあうことを諦めないような選択をするんだろうけど・・・今のルークは・・・っ!?)
むしろ問題なのはルークが勝った場合では・・・ティアはふとその考えに行き着き、何をアッシュに求めるつもりなのかと途端に不安な気持ちが襲い掛かってくる。ルークがどういう考えか分からないという不安が。
「さて、確認とやらももうすんだ・・・行くぞ、劣化レプリカ!」
(あっ、始まった・・・ここで止めたらアッシュの怒りの矛先がこっちに来るから、もう止められない・・・!)
だがそこでルークの意志を確認する前にアッシュがもう我慢が出来ないと剣を抜いてルークに飛びかかったことに、ティアはアッシュを止めてまでどうしたいか聞くのを諦めた。いらぬ恨みを買うのを避けるためにと。
‘ギィンッ!’
(予想はしてたけど、相当に我慢してたようだな・・・現にこの数日どれだけ訓練してたのかは分からないけれど、剣の重さに動きの鋭さは増してる・・・けどこれなら十分対応は可能だ・・・!)
対してルークは然程驚いた様子もなく剣を抜いて攻撃を受けきり、一瞬でその攻撃から自分との実力差はまだ埋まりきってはいないと。
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「あぁ、これでテメェとの縁も終わらせてやる・・・何もかもな!」
「待った!」
「っ・・・なんだ・・・!?」
ルークが戦いを始めようとアッシュに投げ掛け、それに意気揚々と剣に手をかけ早速と言わんばかりの様子になるが、カロルがいきなり制止をかけたことに苛立ったように早く言えと苛立ちながら口にする。
「・・・一応今から行うことについての決まりの再確認をさせてほしいんだ。僕達に当人達の間だけで決まったことだから、後でどうなるにしてもこんなことに付き合う義理はないなんて後で言われるのは僕達も望んじゃいないからさ」
「・・・フン、何だそんなことか・・・」
カロルはそんな視線と声に負けじと戦いが終わった後の事についての確認をと切り出し、アッシュは肩透かしを食らったような声を漏らす。
「その様子なら一応決めたことを破るつもりはない、んだよね?」
「あぁ、問題ねぇ・・・勝った方が負けた奴に可能な限りの命令を下すなんざ、俺からしたら願ったりかなったりだ!この屑に対して引導を渡せるんだからな!」
それでも一応の確認を取るカロルにアッシュは嬉々として勝負が決まった後の約束事についてを口にし、その言葉にナタリアとティアの体がピクリと揺れる。
(・・・ナタリアからすれば複雑でしょうね・・・アッシュが勝てば間違いなくルークを殺しにかかるだろうけれど、でもルークが勝ったらどうなるか分からないのに加えて腕は間違いなくルークの方が断然に上・・・ナタリアとして一番いい展開はアッシュが勝った上でルークと仲良くやるって風に言うことなんでしょうけど、アッシュがそんなことを言うはずがないものね・・・)
その二人の内、ティアはナタリアの様子を確認して同情から考えを深める。アッシュは間違いなくルークを殺すつもりだが、それは然程問題ではないと。
(でも・・・それならルークはどうするの?前のルークなら髪を切る前はこんな風になること自体が有り得なかったからともかくとしても、髪を切った後ならアッシュとわかりあうことを諦めないような選択をするんだろうけど・・・今のルークは・・・っ!?)
むしろ問題なのはルークが勝った場合では・・・ティアはふとその考えに行き着き、何をアッシュに求めるつもりなのかと途端に不安な気持ちが襲い掛かってくる。ルークがどういう考えか分からないという不安が。
「さて、確認とやらももうすんだ・・・行くぞ、劣化レプリカ!」
(あっ、始まった・・・ここで止めたらアッシュの怒りの矛先がこっちに来るから、もう止められない・・・!)
だがそこでルークの意志を確認する前にアッシュがもう我慢が出来ないと剣を抜いてルークに飛びかかったことに、ティアはアッシュを止めてまでどうしたいか聞くのを諦めた。いらぬ恨みを買うのを避けるためにと。
‘ギィンッ!’
(予想はしてたけど、相当に我慢してたようだな・・・現にこの数日どれだけ訓練してたのかは分からないけれど、剣の重さに動きの鋭さは増してる・・・けどこれなら十分対応は可能だ・・・!)
対してルークは然程驚いた様子もなく剣を抜いて攻撃を受けきり、一瞬でその攻撃から自分との実力差はまだ埋まりきってはいないと。
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