いよいよの終幕への加速

・・・ティアがそんな返答をした後にすずはすぐに部屋を後にした。



「・・・どうも、ルークさん。結果をお伝えします」
「あぁ・・・どうだった?」
「結論を言うと、ルークさんの予想通りと言うべきかジェイドさんのみがマルクトに残ると答えたそうです」
「あ~、そうか・・・まぁ予想していたことだし別にいいか」
・・・それですずが一人自分が代表だという形でルークの元に来て、すずの希望でミュウを場から外した中で結果について報告すると納得といった様子になる。
「納得していただけたのならいいのですが、ティアさんにはくれぐれも気を付けてください。あの人、外殻大地降下が済んだら私達がいなくなると嬉々とルークさんに接触するつもりです」
「・・・そうなのか?」
「はい、話をしてきて見て分かりやすすぎるほどの様子でした。恐らくだとか多分だとかなどといった不確定な物言いなど必要ないくらいの様子だと私は見ています」
「あ~、そこまで言うのか・・・心配してくれるのはありがたいけど、とりあえず大丈夫だよ。どう転ぶにしたって俺はあのティアの思うようにする気はないし、会うような事もないようにするからさ」
「・・・ちゃんと決意は固めているんですね。ですがラジエイトゲートに一緒に行くことを考えると、もしルークさんがこちらに残ると選択した場合にいつまでも付いてくる可能性は非常に高いと思いますが・・・」
「あ~、それについては大丈夫だよ。もし俺が残るにしたってティアが神託の盾を無断で辞めてまでとかみたいなことはまずしないだろうから、ダアトに一度戻るくらいはするだろうし隙を見て逃げるくらいは十分に出来るって」
「・・・」
それですずはティアについての対応に関してを聞くのだが、ルークから想像はしているといった中身の返しを返されたことに彼女にしては分かりやすく眉を寄せる。
「・・・どうしたんだ、すず?」
「いえ・・・ルークさんの腕を疑うわけでは無いんです。実際に私達もルミナシアのジェイドさん達も、その手腕で誰にも気付かれないままにルークさんはライマを出ました。ですがその腕を持ってしても、あのティアさんであれば危険でありいずれ見付かる危険性は全くないとは言えません・・・もしそうなった場合、ルークさんはティアさんを傷付けるもしくは殺すことは出来ますか?」
「っ!・・・そこまでの事をするなんて、俺は考えて無かったんだけど・・・ティアが俺の為にそこまでするっていうのか・・・もう会うつもりもなくて、勝手にどこかに行ってしまう俺の為に・・・?」
「あのティアさんであれば可能性は低くないどころか十分有り得ると思いますが、そうなった場合ティアさんが取る行動は想像に難くありません・・・貴方を無理矢理にでも自分の思うような状態にするため、襲いかかるという行動です」
「・・・それは・・・」
「ルークさんはもしそうなった場合、ティアさんに反撃出来ますか?情や思い出に絆されることなく、自分が生きるために彼女を殺すまではいかないにしても攻撃することが」
「っ・・・」
ルークはその表情に心配げに声をかけるのだが、すずから返ってきた答えと問い掛けに逆に言葉を詰まらせる・・・自分の自由の為にティアを攻撃出来るかと問われ。









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