分かたれた道の再度の交錯
「・・・ったく、なんなんだっつーのいきなり・・・おら、起きろよ。なんでいきなりこんなことをしたのか、聞かせてもらうぞ(手加減はしたからジュディスならすぐに起きれるはずだけど・・・)」
だがすぐにルークは悲し気なその姿を一瞬でかき消し、苛立ちを浮かべながら仰向けに倒れたジュディスへと近付く。内心は手加減したとは言え申し訳ない気持ちを浮かべながら。
「・・・ん?・・・おい、どうしたんだよ・・・おい・・・っ・・・!?」
それでジュディスを見下ろして起き上がるのを待とうとしたルークだが、声をかけても起き上がらない姿に疑問を覚え膝立ちになってその姿を観察した時にたまらず顔を青ざめさせた。
「呼吸を、してない・・・!?」
・・・そうなった理由。それはジュディスから呼吸音が聞こえなかった上に呼吸の為に胸が上下していないのを見たからだ。
ルークはその事実に気付いた瞬間、自分の持つ袋を急いであさり出す。
「・・・くそっ、ライフボトルは・・・そうだ、戦闘の時に使うからって大体のアイテムはアニーが管理してるんだった・・・!」
探そうとしたのは戦闘不能から回復させるためのライフボトルだが、袋の中にないことに気付きたまらず苦しげな顔を浮かべる。
「どうしよう・・・ここから国境に戻るまで大分かかる・・・ジュディスを置いておく何てことしたら魔物が来たら対応出来ないし、かといって下手に動かしたら息を吹き返した時が危なくなるかもしれないし・・・!」
そこまでになる理由とはこの場から迂闊に離れられないと、ルークは理解しているからだ。ジュディスの安全を考えるとどうしても危険な上、呼吸停止という状況が更に焦りを掻き立てる為に。と、ルークは苦しそうな顔から泣きそうな顔に変わってしまった。
「・・・ごめん、ジュディス・・・俺が手加減を間違えてこんなことをしてしまったから・・・最初からちゃんと手合わせしてたら、こんなことにならなかったと思うのに・・・」
ルークの心中に去来したのは自身の不手際に対する後悔・・・それもジュディスというかつての仲間と同じ姿で名前の人物をこのような状態にさせてしまったことに、より強烈な気持ちになっていた。止めどなく溢れる気持ちに抑えなど聞かず、ルークは演技など忘れてただ悲痛に本音を漏らしていく。
「・・・本当にごめん。今のジュディスには関係無いけど前の事を引きずって変に突き放そうとして・・・今から国境に急いで戻ってライフボトルを取ってくるから、それまで待ってて「あら、ライフボトルは必要ないわよ」・・・え?」
だがいつまでも悲しんではいられないとルークは謝るのを止めて動き出そうと立ち上がりかけるが・・・呼吸停止していたはずのジュディスから声が届いた事に、たまらずその姿勢のまま静止してしまった。何が起きたのか理解出来なかった為に。
「フフ、ようやく本当の貴方の姿を見せてくれたわね・・・ここに来るまで大分苦労はしたけれど、その甲斐は十分にあったわ」
「えっ・・・えっ?・・・ど、どういうことなんだ・・・?」
そんな静止したルークに笑いかけながら立ち上がり意味深に話を続けるジュディスだが、ルークはまだ動く事が出来ずに見上げる形になりながら混乱の最中にいた。
「ごめんなさいね、ルーク?でも貴方が全く隙を見せない物だからこうやって一芝居を打たせてもらったわ・・・最も、私もこんな風に進めようなんて思っていなかったのだけれどね」
「・・・いや、何を言ってるのか本当に分からないんだけど・・・何をしたんだよ、一体・・・?」
「それは今から説明をするけれど、ちょっと待っていてちょうだい。皆を呼ぶから」
「え?・・・皆を呼ぶって・・・?」
しかしまた続けられた言葉にまだ状況が混乱で理解出来ずにいるルークは、焚き火に近付き先の方だけ火に入っている長い木の棒を取り出しそれを上に振るジュディスをただ見ていた。
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だがすぐにルークは悲し気なその姿を一瞬でかき消し、苛立ちを浮かべながら仰向けに倒れたジュディスへと近付く。内心は手加減したとは言え申し訳ない気持ちを浮かべながら。
「・・・ん?・・・おい、どうしたんだよ・・・おい・・・っ・・・!?」
それでジュディスを見下ろして起き上がるのを待とうとしたルークだが、声をかけても起き上がらない姿に疑問を覚え膝立ちになってその姿を観察した時にたまらず顔を青ざめさせた。
「呼吸を、してない・・・!?」
・・・そうなった理由。それはジュディスから呼吸音が聞こえなかった上に呼吸の為に胸が上下していないのを見たからだ。
ルークはその事実に気付いた瞬間、自分の持つ袋を急いであさり出す。
「・・・くそっ、ライフボトルは・・・そうだ、戦闘の時に使うからって大体のアイテムはアニーが管理してるんだった・・・!」
探そうとしたのは戦闘不能から回復させるためのライフボトルだが、袋の中にないことに気付きたまらず苦しげな顔を浮かべる。
「どうしよう・・・ここから国境に戻るまで大分かかる・・・ジュディスを置いておく何てことしたら魔物が来たら対応出来ないし、かといって下手に動かしたら息を吹き返した時が危なくなるかもしれないし・・・!」
そこまでになる理由とはこの場から迂闊に離れられないと、ルークは理解しているからだ。ジュディスの安全を考えるとどうしても危険な上、呼吸停止という状況が更に焦りを掻き立てる為に。と、ルークは苦しそうな顔から泣きそうな顔に変わってしまった。
「・・・ごめん、ジュディス・・・俺が手加減を間違えてこんなことをしてしまったから・・・最初からちゃんと手合わせしてたら、こんなことにならなかったと思うのに・・・」
ルークの心中に去来したのは自身の不手際に対する後悔・・・それもジュディスというかつての仲間と同じ姿で名前の人物をこのような状態にさせてしまったことに、より強烈な気持ちになっていた。止めどなく溢れる気持ちに抑えなど聞かず、ルークは演技など忘れてただ悲痛に本音を漏らしていく。
「・・・本当にごめん。今のジュディスには関係無いけど前の事を引きずって変に突き放そうとして・・・今から国境に急いで戻ってライフボトルを取ってくるから、それまで待ってて「あら、ライフボトルは必要ないわよ」・・・え?」
だがいつまでも悲しんではいられないとルークは謝るのを止めて動き出そうと立ち上がりかけるが・・・呼吸停止していたはずのジュディスから声が届いた事に、たまらずその姿勢のまま静止してしまった。何が起きたのか理解出来なかった為に。
「フフ、ようやく本当の貴方の姿を見せてくれたわね・・・ここに来るまで大分苦労はしたけれど、その甲斐は十分にあったわ」
「えっ・・・えっ?・・・ど、どういうことなんだ・・・?」
そんな静止したルークに笑いかけながら立ち上がり意味深に話を続けるジュディスだが、ルークはまだ動く事が出来ずに見上げる形になりながら混乱の最中にいた。
「ごめんなさいね、ルーク?でも貴方が全く隙を見せない物だからこうやって一芝居を打たせてもらったわ・・・最も、私もこんな風に進めようなんて思っていなかったのだけれどね」
「・・・いや、何を言ってるのか本当に分からないんだけど・・・何をしたんだよ、一体・・・?」
「それは今から説明をするけれど、ちょっと待っていてちょうだい。皆を呼ぶから」
「え?・・・皆を呼ぶって・・・?」
しかしまた続けられた言葉にまだ状況が混乱で理解出来ずにいるルークは、焚き火に近付き先の方だけ火に入っている長い木の棒を取り出しそれを上に振るジュディスをただ見ていた。
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