合間の一時はいかに

「アドリビトムにいた時のナタリアちゃんの性格に行動的パターンは何となくロイド君も覚えてるだろ。アッシュ以外の事に関しちゃいつも自信満々で疑うことはなかったけど、アッシュのことにだけはそうじゃなかったのは・・・それはこっちのナタリアちゃんに関してもおんなじような物だってのは話を聞く限りは俺も感じてたけど、アッシュに強く出れないのは色々と引け目があったりだとか理由があるのは置いとくけど・・・そのアッシュについてのルーク君に対する態度を改善もしくはそれに準じた事を出来るような人物がいれば、間違いなくナタリアちゃんはその人物を頼る。そして相手がルーク君とあれば尚更だね・・・アッシュがどうにもならないならルーク君に頼ればいいし、自分じゃどうにもならないしルークなら自分でどうにかしてくれるって思った上で安心するだろ。もう自分は気を揉まなくてもいいってね」
「っ・・・何だよ、それ・・・」
「はい、ロイド君が何か気分が嫌になるのは分かるよ~?けどさ、ルーク君もそれを分かってるからこそなんだよ。あんな態度をナタリアちゃんに取って、下手に希望を与えないようにする意味と同時に・・・決別を示すためにね。そうでしょ、ルーク君?」
「えっ・・・そうなのか、ルーク・・・?」
ゼロスはナタリアのもしもの際についてを口にしていき、ロイドがワナワナし出した所にルークの意志が決別に固まっていると聞かされ視線がルークの方に向く。
「・・・まぁまだ3日後に正確にどうなるかの流れが決まった訳じゃないけど、少なくともアッシュとナタリアの二人に関しては二人をくっ付けることもそうだけど、そこに俺が近くにいる事だけはないようにする気ではいる・・・そうじゃないと、ルミナシアの経験もあるからより思うようになったけど、険悪な空気にならないようになんて出来るはずがない・・・今はあくまで仮に俺が成功したらって風に言ったけど、成功するって風には俺は思っちゃいない。だから俺はあぁ言ったんだ。二人をくっ付けるようにする代わりに、俺はナタリアの意見に耳を貸すつもりはないし二度と会うつもりもない・・・そう後で言った上で理解してもらうためにな」
「っ!・・・その結果として、ナタリアが泣くって事が分かっててもか・・・?」
「・・・何度も言うようだけど、俺はアッシュと仲良く出来る自信なんてないしもう俺はその為の準備は進めてきてる・・・例えナタリアを泣かせたとしても、アッシュをナタリアの元に居させる為に動く。それが最善じゃないにしても、次善の考えだと思うからさ」
「・・・そうか・・・」
ルークはその言葉を肯定しつつナタリアに対する考えを述べていき、ロイドはその考えを重く頷くようにただ他人事で返す。
「あ~・・・大丈夫かロイド?あんまりロイドにとって気分が良くない事を言ったってのは分かっちゃいるけどさ・・・」
「大丈夫だってロイド君なら。でもちょっと時間は必要だと思うから、ルーク君は散歩の続きなり部屋に戻るなりしていいよ。ロイド君には俺がついてるからさ」
「・・・分かった。じゃあ後は頼む、ゼロス・・・(俺が何か言うと、多分より時間がかかりそうだってのをゼロスも感じたからこう言ってるんだろうしな・・・)」
そんな姿に流石に心配になって声をかけるルークだが、ゼロスが退出をするように笑顔で勧めてきたことに内心でその理由を考えつつ素直に応じ、部屋を出る。



「・・・どうしてルークを出させたんだよ、この部屋から?」
「ちょいとルーク君がいちゃ話しにくいことをロイド君にしようと思ってね」
それで二人残った部屋の中でロイドが何故と責めるような目を向けるが、ゼロスは気にした様子もなく笑顔で訳ありだと返す。









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