分かたれた道の再度の交錯
「い、いきなりなんなんだよ・・・!?」
「フフ・・・」
‘ブンッ’
「おわっ!?(マジか・・・本気で殺す為の一撃だったぞ、今の攻撃・・・!)」
動揺しながらもなんとか会話をしようとするルーク・・・だが聞く耳を持たぬとばかりに笑みを浮かべ首を狙い槍を振るったジュディスの一撃を驚きながらも後ろに飛んで避け、冷や汗を浮かべながら理解した。ジュディスはふざけているわけではない・・・自分を殺すつもりだと。
‘ブンッ、ブンッ’
(っ・・・まずい・・・なんでか分からないけど、ジュディスは本気で俺を殺そうとしてる・・・どうすりゃいいんだ、ここを切り抜けるのには・・・!?)
続けてジュディスから向けられる攻撃を避けながらルークはどうすればいいかと必死に考える。
「・・・ま、待てよ!いきなりなんだよ!落ち着けっつーの!」
「落ち着く?この上なく私は落ち着いているわ・・・それより剣を抜かないのかしら?でなければ・・・そろそろ、死ぬわよ」
「っ!(ヤバい!槍の速度が上がってきた!)」
その中で必死に言葉を持って制止をかけようとするが、ジュディスは全く気に止めず寧ろ槍を振るう速度を早めていく。
「・・・くそっ!」
‘ギィンッ’
「・・・ようやくやる気にやったみたいね」
「仕方なくだっつーの!つーか槍を引けよ!意味わかんねぇんだよ!いきなり斬りかかってきて!」
「・・・ここまで来てもまだそんなことを言うのね、貴方は・・・」
「は・・・?」
そこまで来てようやく剣を抜いて攻撃を受け止めるルークにジュディスは満足げな笑みを浮かべかけたが、尚も戦いをやめるよう必死に呼び掛ける声に寂しげな声と表情に変わりルークは呆気に取られる。
「・・・ふっ!」
‘ギィンッ’
「っ・・・くそっ!(なんなんだ、ジュディスのあの顔の意味は・・・でもそれを知るためにはジュディスから話を聞かなきゃならないけど、今の時点で実力をバラしたくないし今国境で寝てるすず達にどう説明すりゃいいんだよ・・・逃げ出すにしたって今のジュディスが逃がしてくれるなんて思えないし・・・っ!)」
だがそれもすぐにジュディスは表情を気を引き締めた物へと変え、ルークは再び向けられた槍を受け止めながら必死に状況を打開しようと考える。だが切迫した今の状況ですぐにいい考えが思い浮かぶはずがなかった。
(あぁもう!・・・仕方ないけど、実力を出すしかない!そしてすぐに終わらせる!ズルズル長引かせたって何にもならないからだろうし、このジュディス相手に説得が通じるとも思えないしな・・・!)
そして最終的に浮かんだ結論は実力を出し早急に終わらせる事で、ルークは意を決して一度距離を取るべく後ろに跳んで後退する。
「だーっ!お前から喧嘩ふっかけて来たんだから痛い目にあっても俺は知らねぇぞ!」
「・・・フフ、随分と自信たっぷりなのね。でもそういったセリフはもう私に勝てると言ってるように聞こえるわよ?」
「だったら試してみろよ!」
「えぇ・・・そうさせてもらうわ!」
それで威勢よく戦ってやると指を向け宣言するルークに静かに笑い、ジュディスはそのまま遠慮を見せる様子もなく槍を振りかぶりながら距離を詰める。
‘ギィンッ・・・フォンフォンフォン・・・’
「っ・・・!?」
・・・そして槍を振り下ろした瞬間、ジュディスは信じられないと目を見開く事になった。何せ先程まで逃げ腰だったルークが一撃を防ぐどころか、槍を剣で切り上げて弾き飛ばしたのだから。
「・・・烈破掌!」
‘ゴッ!’
「ぁっ・・・!」
だがルークは鋭く細めた目を浮かべながらその隙にすかさずジュディスの懐に飛び込み、剣を持たない右手で烈破掌をがら空きの腹に打ち込んだ。ジュディスはその一撃に為す術なく苦悶の声を上げ吹っ飛ばされた。
「・・・悪い、ジュディス。でも俺はここで死にたくないんだ・・・」
地面に倒れこんだジュディスを前にし、剣を納めながらルークは悲痛な顔を浮かべる。決して本意ではない戦いによりジュディスを傷付けてしまったことで。
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「フフ・・・」
‘ブンッ’
「おわっ!?(マジか・・・本気で殺す為の一撃だったぞ、今の攻撃・・・!)」
動揺しながらもなんとか会話をしようとするルーク・・・だが聞く耳を持たぬとばかりに笑みを浮かべ首を狙い槍を振るったジュディスの一撃を驚きながらも後ろに飛んで避け、冷や汗を浮かべながら理解した。ジュディスはふざけているわけではない・・・自分を殺すつもりだと。
‘ブンッ、ブンッ’
(っ・・・まずい・・・なんでか分からないけど、ジュディスは本気で俺を殺そうとしてる・・・どうすりゃいいんだ、ここを切り抜けるのには・・・!?)
続けてジュディスから向けられる攻撃を避けながらルークはどうすればいいかと必死に考える。
「・・・ま、待てよ!いきなりなんだよ!落ち着けっつーの!」
「落ち着く?この上なく私は落ち着いているわ・・・それより剣を抜かないのかしら?でなければ・・・そろそろ、死ぬわよ」
「っ!(ヤバい!槍の速度が上がってきた!)」
その中で必死に言葉を持って制止をかけようとするが、ジュディスは全く気に止めず寧ろ槍を振るう速度を早めていく。
「・・・くそっ!」
‘ギィンッ’
「・・・ようやくやる気にやったみたいね」
「仕方なくだっつーの!つーか槍を引けよ!意味わかんねぇんだよ!いきなり斬りかかってきて!」
「・・・ここまで来てもまだそんなことを言うのね、貴方は・・・」
「は・・・?」
そこまで来てようやく剣を抜いて攻撃を受け止めるルークにジュディスは満足げな笑みを浮かべかけたが、尚も戦いをやめるよう必死に呼び掛ける声に寂しげな声と表情に変わりルークは呆気に取られる。
「・・・ふっ!」
‘ギィンッ’
「っ・・・くそっ!(なんなんだ、ジュディスのあの顔の意味は・・・でもそれを知るためにはジュディスから話を聞かなきゃならないけど、今の時点で実力をバラしたくないし今国境で寝てるすず達にどう説明すりゃいいんだよ・・・逃げ出すにしたって今のジュディスが逃がしてくれるなんて思えないし・・・っ!)」
だがそれもすぐにジュディスは表情を気を引き締めた物へと変え、ルークは再び向けられた槍を受け止めながら必死に状況を打開しようと考える。だが切迫した今の状況ですぐにいい考えが思い浮かぶはずがなかった。
(あぁもう!・・・仕方ないけど、実力を出すしかない!そしてすぐに終わらせる!ズルズル長引かせたって何にもならないからだろうし、このジュディス相手に説得が通じるとも思えないしな・・・!)
そして最終的に浮かんだ結論は実力を出し早急に終わらせる事で、ルークは意を決して一度距離を取るべく後ろに跳んで後退する。
「だーっ!お前から喧嘩ふっかけて来たんだから痛い目にあっても俺は知らねぇぞ!」
「・・・フフ、随分と自信たっぷりなのね。でもそういったセリフはもう私に勝てると言ってるように聞こえるわよ?」
「だったら試してみろよ!」
「えぇ・・・そうさせてもらうわ!」
それで威勢よく戦ってやると指を向け宣言するルークに静かに笑い、ジュディスはそのまま遠慮を見せる様子もなく槍を振りかぶりながら距離を詰める。
‘ギィンッ・・・フォンフォンフォン・・・’
「っ・・・!?」
・・・そして槍を振り下ろした瞬間、ジュディスは信じられないと目を見開く事になった。何せ先程まで逃げ腰だったルークが一撃を防ぐどころか、槍を剣で切り上げて弾き飛ばしたのだから。
「・・・烈破掌!」
‘ゴッ!’
「ぁっ・・・!」
だがルークは鋭く細めた目を浮かべながらその隙にすかさずジュディスの懐に飛び込み、剣を持たない右手で烈破掌をがら空きの腹に打ち込んだ。ジュディスはその一撃に為す術なく苦悶の声を上げ吹っ飛ばされた。
「・・・悪い、ジュディス。でも俺はここで死にたくないんだ・・・」
地面に倒れこんだジュディスを前にし、剣を納めながらルークは悲痛な顔を浮かべる。決して本意ではない戦いによりジュディスを傷付けてしまったことで。
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