繋ぎ止めるべきモノ、断ち切るべきモノ

「・・・あら、戻ってきたのね」
「一体陛下と何を話したんですか?」
「あんまり叔父上からしたら聞かれたくない話だって位は分かるから、言わねぇぞ」
「そう、じゃあ仕方無いわね・・・取りあえずはダイクロフトに戻りましょうか、アッシュ達に情報を伝える必要もあるでしょうしね」
「分かった・・・んじゃ戻るか、ダイクロフトに」
・・・それでアドリビトムの面々の元に戻ったルークは話しかけてきたジュディスとヒューバートに答えつつ、ダイクロフトに戻るべく一緒に外へと向かう・・・









・・・それでダイクロフトに戻ったルーク達。
「じゃあ僕達はアッシュ達にどうなったかについて話をしてくるよ。それと・・・多分アッシュからはそろそろって言われる可能性もあるから、そこについて話をする可能性もある・・・だから一人で部屋で待っていてくれないか?」
「・・・あぁ、分かった。つー訳だからお前はラピードとでも一緒にいろ。話が終わりゃ戻るように言ってもらうからよ」
「はいですの」
「んじゃ、俺は部屋に行っとくから後でまたな(3日後にケリをつけようって言い出す可能性が高いかな、今の状況じゃ・・・)」
そこでクレスから一人で部屋にいてほしいと意味深に添えてきたことに、ルークも頷いた上でミュウにいないようにと命令を下した後に部屋の方へと一人向かう・・・内心でアッシュの決断は近いと感じつつ・・・










・・・そして部屋に入り、数十分程ゆっくりと待っていたルーク。
「・・・待たせたね。取り合えずアッシュの話と陛下とどんな話をしたか、どっちから先に話す?」
「俺の方から先に話す・・・そっちからの方が色々早そうだしな」
そこにクレス達が来て早速と話を始めようといった空気を出したことにルークもコクりと頷き、自分の方から話すと話を切り出す・・・









「・・・成程、陛下はその為にルークを・・・」
「まぁもう黙っている理由もないし、下手に希望持たせるような事は言わない方がいいと思ったからな・・・遅かれ早かれそうすることは確実だったから、今言ったような事を言ったんだけど・・・ダメだったか?」
「いえ、貴方の考えはそれでいいわ。事実もうやるべきことはあと少しなんだし、それで良かったと思うわ」
「そう言ってくれると助かるよ」
・・・それで先のインゴベルトとの話を説明し終わり、ルークの不安げな声にジュディスがフォローを入れたことによりホッとした笑顔を浮かべる。
「それではこちらからもですが、ナタリアさんに場を外してもらった上でアッシュさんは僕達の話を受けてこう言って来ました・・・外殻大地の降下が済んだらケリをつける首を洗って待ってろと伝えておけ、とのことです」
「あ~、やっぱ外殻大地降下の前にってのはタイミングがまずいって思ったからかな。そのタイミングでってことは」
「一応TPOと言うか、お前に喧嘩を売ってはならないタイミングがあるとくらいは感じる頭はあったようだな。アドリビトム内ではアッシュはそんなことなど気にした様子もなくお前に食って掛かっていたが・・・」
「そこは一応俺が前に勝ってるから勝つ可能性を少しでも増やしたいってのもあると思う。ただその反面、早く雪辱を果たしたくもあるからキリのいいところでってことも合わせてちょうどいい時を選んだんだろうな」
「成程・・・アッシュの性格ならそうなるということか」
続いてヒューバートがアッシュからの伝言を伝え、ルークが納得する中でリオンがアッシュを馬鹿にしたような響きの疑問を口にした事に、その理由を答えると納得する。ルークがアッシュの事を理解しているといった言葉に。









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