繋ぎ止めるべきモノ、断ち切るべきモノ

「・・・大丈夫、ルーク?あの流れだと私達と一緒にってんじゃなく、あんただけで陛下と話すみたいな空気になってたように思うけど・・・」
「あぁ、何となくそれは分かるけど別に気にしてねぇよ。叔父上達ももう色々と決めたい事があるから話をしたいって思ったんだろうからな・・・ただなんつーか、本当ならナタリアとアッシュの二人にも直接話をしたかったんじゃねーかとは思ったけどな」
「多分そうでしょ。ルークだけじゃなく二人にも話を聞かないといけないことがあるって陛下の立場なら考えるだろうけど、肝心の二人が来なかったんじゃねぇ・・・」
・・・それでバチカルから出る道の中で話しかけてきたルーティにルークはここにいない二人について口にし、ルーティは呆れたような声を漏らす。これからの事を考えたなら二人の為にも本来なら来ておいた方が良かったのにといったように。
「・・・ま、気にすんな。どうせ必要な事だしあいつらにも話は後でいくだろ。それよりさっさとマルクトとダアトに行って話をしてこねぇとな」
「そうね、そうしましょうか」
ルークはそこは深く掘り下げずさっさと行こうと言い、ルーティもまたすぐに頷き返す。その話は終わりと。


















・・・それでバチカルを出てグランコクマとダアトに向かったルーク達だが、ピオニーにトリトハイム達からは上層部の意志はプラネットストームの停止を行う方向に固まっていて、外殻大地の降下を三日後に行う事についてはそれでいいとの答えをすぐにもらえた。この事から特に時間をかけることもなく、すぐにルーク達はバチカルへと戻った。



「・・・そうか、共に三日後に行う事に賛同をしてくれたか。なら我々もその為に準備をするとするが・・・ルーク、済まぬが少し時間をくれぬか?折り入ってそなたと話したい事があるのだが・・・」
「・・・それは、二人だけでということでしょうか?」
「うむ・・・出来ぬか?」
「いえ、そういうことでしたらお受けします」
・・・そして再びバチカルの謁見の間にて報告を行い、納得したインゴベルトが意を決したように話を切り出したことにルークは丁寧に頭を下げて了承する。
「すまぬな・・・あまり時間は取らぬからダイクロフトの者達は外にて待機していてくれ。では一緒にわしの部屋に行くぞ、ルークよ」
「はい・・・お前はこいつらと一緒にいろ。大事な話をしなきゃならねぇからな」
「はいですの」
それでインゴベルトが来るようにと言ったことにルークは頷き、ミュウにアドリビトムのメンバーと一緒にいるよう命じて一同は謁見の間を後にしていく。



・・・それでインゴベルトの私室に来た二人は向かい合う。
「さて・・・あまり長く時間をかけてほしくもないだろうから率直に話をするが、ナタリアとアッシュ・・・二人との関係はどうなっているのだ、ルーク?」
「・・・正直に答えますが、あまりいいと言えるような物ではありません。アッシュはやはりというか俺の事を認めるとまでは行かずとも表面的に態度を軟化もしてくれません。そしてそんな態度もあってでしょうが、ナタリアはアッシュを絶えず気にして動いていて近頃ではほとんど二人でいる状態で俺はナタリアと会話もほとんどしていない状態です」
「・・・むぅ・・・報告を受けてはいたが、その状況のままだと言うのか・・・」
「報告をって、セシル少将から話を聞いてたんですか・・・?」
「正確にはクリムゾンに報告をした中身をわしも知らされたのだ。申し訳なさそうにしながら報告をしていたという話だ」
「そうですか・・・(まぁこれは仕方無いか、セシル少将の立場を考えれば報告をするのが当然なんだろうし・・・)」
そして早速と二人に関しての関係はどうかと話す両者だが、その中身からセシル少将の言葉があったと察して肯定を返されたルークは仕方無いと内心で思う。セシル少将を責めるわけにはいかないと。









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