繋ぎ止めるべきモノ、断ち切るべきモノ

「(まぁ終わりも近いし、変にナタリアとアッシュが離れるような展開になるよりはいいか・・・)・・・んじゃ行くなら行こうぜ。さっさと報告して、これからどうするか話し合ったり決めなきゃなんねぇんだろうしよ」
「そうだな、そろそろ行くか」
ルークは内心でそのやり取りについてを考えた後に早く行こうと言い、ユージーンが頷いたことで他のメンバーもまた同じように頷く。












・・・それでティアについて多少思うところこそあったものの、ルーク達はまずはバチカルへと向かってインゴベルト達に事の次第を説明した。



「・・・タルタロスの設置に関してはうまく済んだか・・・」
「はい、それは確かですが・・・この数日で貴族の方々との話し合いはどうなりましたか?プラネットストームを止めるか否かについての協議の結果はこちらはまだ戻ってきたばかりで、聞いていないのですが・・・」
「うむ・・・そちらに関しては惜しむ声こそ多々出てはいるが、もう既定路線としてプラネットストームを止めることに話は進んだ。現在アルビオールの所有権は我々の物ではあるがそなたらが話したような事をした場合の危惧についての話がやはり効いたようで、下手に危険を承知で利を取りに行くことの可能性を考えるよりは音素の恩恵が無くなっても困難な道を歩むことの方がキムラスカにオールドラントの為になるだろう・・・とな」
「そうですか・・・」
・・・それで話も済んでルークがキムラスカはどうなったのかと聞くと、インゴベルトからどういった声が上がったかとその結論を受けて安堵を漏らす。一先ずはキムラスカは無謀な事はしないということで。
「そういうわけだが、あまり長い時間をかけていると次第に反対する者も出てくるかもしれんし、民もまたマルクトとの関係についてどうするべきかという声が出てくる事は避けられんだろう。故にグランコクマとダアトに向かった際に外殻大地の降下について三日後に発表するようにしないかと我々が言っていたと伝えては来てくれんか?そしてその後に実際に外殻大地の降下を行うというような形にするべきだと思っているのだが、どうだ?」
「それはお伝えしますが、両方から賛同をいただいた場合はすぐに伝えに戻った方がいいでしょうか?」
「うむ、その方が助かるが・・・ナタリアにアッシュは来ていないのか?最初から気にはなっていたのだが・・・」
「・・・今はダイクロフトで一緒にいます。アッシュは俺と一緒にいることを嫌がるので、それでナタリアが気を使って・・・」
「・・・そうなのか・・・」
それで話をマルクトとダアトに通すように言った後にナタリアとアッシュの事を言いにくそうに口にするインゴベルトに、ルークも何とも言い難そうにしながらも答えると一層複雑そうに漏らす。
「・・・取りあえずマルクトとダアトの返事を聞いたらまた戻ってきてくれ。そして出来れば、そなたと話をする時間が欲しいのだが・・・よいか?」
「・・・分かりました。その時にはお付き合いさせていただきます。ではこれで一先ず失礼します」
「うむ・・・」
それでインゴベルトは気持ちを持ち直し時間を取って欲しいと願う声を向け、ルークが了承を返して退出すると言ったことに頷き退出していく一同を見送る・・・









11/20ページ
スキ