繋ぎ止めるべきモノ、断ち切るべきモノ

(どうするの・・・あんなことをルークから言われたけど、私はどうすればいいの・・・正直に言うなんて有り得ないけれど、だからといってどう言えばあのルークが納得出来ることを言えるの・・・!?)
・・・その一方で相当に危険視されているティアだが、部屋のベッドに腰掛けながらどうすればいいのかと今まで以上に必死に頭を動かしていた。ルークからの拒絶の言葉の強さとその中身が、ティアを追い詰めている為に。


















・・・そんな風にルークとティアの両者が両者、複雑な感情を抱くに至った事柄があったのだがその結果としてティアは交代の時以外に顔を出すことはなく、顔を出したとしても全く喋ることもなく時間は過ぎていった。

そして5日目になり、アクゼリュス跡地へと着いた為に一同はブリッジへと集まり地核へと突入した。



(・・・結局、いい考えが何も思い浮かばなかった・・・このルーク相手に叱りつけても、言うことなんて聞くなんてとても思えない・・・)
・・・それで地核突入後、タルタロスが目的の場所についたことでルーク達はダイクロフトに戻るべく甲板に移動する中、ティアの頭の中は完全に追い込まれていた。ルークを自分の元に引き込むための説得の為の材料が一切思い付かなかった事に。
(・・・もうこうなったら、形振り構ってなんかいられない・・・前と違うからどうなるかとは思ったけど、ローレライが地核にいることに変わりはないはず・・・そのローレライならどうにかして地核から自分を出してほしいって言ってくるはず・・・そこで私は何も言えないし気に入らないけど、あの人達もローレライの解放の方へと考えをいかせるはず・・・そしてどうするかは分からないにしても、今までの事からあの人達ならローレライの解放の為の舞台も整えるはず・・・そうなれば私がローレライと接触出来る機会も訪れるだろうから、ローレライに協力さえしてもらえれば私の事をどうにかルークに説明出来るはず・・・!)
だが自分でどうにか出来ないならと考えついたのは、長期的になることを覚悟してでもローレライを解放するのを待って協力させるという方法だった。最早言葉では説得出来ないならということで、ローレライならどうにか出来るだろうし協力もしてくれる・・・そう決定していると思う形で。



・・・そんな風にティアが考えている時に一同は甲板に辿り着いた。
(前の通りなら、ここでローレライが私の体を使ってルークに話しかけて自分の解放を願ってくるはず・・・さぁ、来なさいローレライ・・・!)
そのまま障気の押し込みの為の譜陣の起動にかかるウィルの姿を見ながら、ティアはいつでも来いと意気込みを固める。
「・・・よし、これで後はダイクロフトに戻るだけだ」
「早く戻ろうぜ、ここにあんま長くいんのは良くないんだろうしよ」
(さぁ、早く来てローレライ・・・!)
それでウィルが譜陣を無事に起動させて早く戻ろうと口にするルークに他の面々が譜陣の近くにあるダイクロフトへ戻る装置に向かう中、ティアはいよいよとローレライを心の中で切望する。
(・・・・・・どうして・・・どうして来ないの、ローレライ・・・ホラ、今を逃すともう私やルークと接触する機会なんていつ来るか分からないわよ・・・!?)
・・・だが絶好にして最後かもしれない機会を前にしても自身の身にローレライが宿る兆候すら現れない事に、段々とティアは焦り心の中で早く来いと願った・・・もうとっくの昔にここでのローレライは地核を脱していることなど、知るよしもない為に。












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