前と違う結末への序曲
「オールドラントの各地にいる技術者達の能力を疑う訳ではありませんが、それでもあの6人の老人がオールドラント内でトップクラスの能力を有している事は否定出来ません。事実あの人達でなければここまで早く成果が出たかどうか、分かりませんからね。ですが今言ったようにあの6人は高齢で十数年後に健常でいられるかどうかの保証など誰にも出来ませんし、代わりを務める人達の育成をするにしてもそれで次世代以降もうまくいく・・・と言った保証も出来ません」
「で、ですがそんなことを言ったらこれから先の事はどうなるのですか・・・まだ障気をどうすれば抑えられるかも具体的に聞いていないのに・・・」
「導師、落ち着いてください。今の話は本題に入る前の前置きですが、まだ言わねばならないことも残っているんです」
「まだあるんですか・・・!?」
それで二組の生存に加えて後継者について語るヒューバートにイオンは不安げにそんなこと言わないでほしいといったよう声を上げるが、前置きだと言われる以上に更に続きがあると言われて驚愕を隠せず問い返す。
「はい。その問題が何かと言うなら、もし今後同じような事を繰り返すのであれば以前お話ししたアルビオールという飛行譜業・・・それを使わねば生け贄を差し出すような形で障気の押し込みを行わなければならなくなることです」
「え・・・どういうこと、なんですか?」
「もし地核に向かうというのであれば、どのように地上に帰還するのか・・・それが問題点になります。今回の押し込みに関してはダイクロフトの装置を使えば危険も無くすぐに地核から出られますが、以降はその手段は使えません」
「なんで使えないんですか?貴方達が協力してくれるんじゃないんですか?」
「前にも言いましたが、我々は預言を覆した後の以降の協力及び外殻大地との接触を避ける方針を変えるつもりはありません。貴殿方からすれば何故と思われるかもしれませんが、ダイクロフトの技術は創世歴時代の結晶の賜物でありプラネットストームを用いず空高く浮かんでいられる、今の技術からすればブラックボックスと呼べる技術をこれでもかと多彩に積んだ場所です・・・今こうやって協力関係を結べたから問題ないのではと導師は考えているかもしれませんが、交流を続けていくとなれば次第にその関係に心は変わっていく可能性の方が高くなるでしょう。主に外殻大地に住まわれる方々の方が、我々に対して協力関係にあるのだからダイクロフトを使わせるなり研究なりさせろと、そう言われるだけならまだマシな物でしょう・・・ですが度々障気が大地上に噴き出しその対応に追われる事を面倒と思った方々がダイクロフトを制圧して我々が使えばいい、そうすれば障気が出てきたとしてもダイクロフトにいるならその危険に一々怯える必要もなくなる・・・といった事を画策される危険性がどんどんと高まっていくんです」
「っ!?」
これ以降はダイクロフトの装置を使うわけにはいかない・・・何故なら交流を持てば持つほどダイクロフトの制圧が行われる可能性が出てくる。そう聞いてイオンはまさかの可能性に表情を青ざめさせて息を呑んだ。あまりにも外殻大地側の人間にとって都合のいい考えで身勝手で残酷な物だった為に。
「無論、それらが絶対に起こり得る事とは言えません。ですが時が経ち、障気の対応にもたついたりであったりキムラスカにマルクトにダアト間での関係が悪化したりなどすれば、ダイクロフトを手に入れて利用しようとしてくるなどの考えに行き着く事は十分に有り得ると我々は見ています。だからこそ我々は以降に交流を持たないと言ったんです」
「・・・そういうことだったんですね、貴方達がそんなことを言ったのは・・・」
だからこそ今後も大丈夫とせず慎重を貫くと言い切るヒューバートに、イオンも否定の言葉を返せずうなだれる。流石に未来の事まで確約出来ない上に、現実味が多大に伴われた言葉を否定出来なかった為に。
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「で、ですがそんなことを言ったらこれから先の事はどうなるのですか・・・まだ障気をどうすれば抑えられるかも具体的に聞いていないのに・・・」
「導師、落ち着いてください。今の話は本題に入る前の前置きですが、まだ言わねばならないことも残っているんです」
「まだあるんですか・・・!?」
それで二組の生存に加えて後継者について語るヒューバートにイオンは不安げにそんなこと言わないでほしいといったよう声を上げるが、前置きだと言われる以上に更に続きがあると言われて驚愕を隠せず問い返す。
「はい。その問題が何かと言うなら、もし今後同じような事を繰り返すのであれば以前お話ししたアルビオールという飛行譜業・・・それを使わねば生け贄を差し出すような形で障気の押し込みを行わなければならなくなることです」
「え・・・どういうこと、なんですか?」
「もし地核に向かうというのであれば、どのように地上に帰還するのか・・・それが問題点になります。今回の押し込みに関してはダイクロフトの装置を使えば危険も無くすぐに地核から出られますが、以降はその手段は使えません」
「なんで使えないんですか?貴方達が協力してくれるんじゃないんですか?」
「前にも言いましたが、我々は預言を覆した後の以降の協力及び外殻大地との接触を避ける方針を変えるつもりはありません。貴殿方からすれば何故と思われるかもしれませんが、ダイクロフトの技術は創世歴時代の結晶の賜物でありプラネットストームを用いず空高く浮かんでいられる、今の技術からすればブラックボックスと呼べる技術をこれでもかと多彩に積んだ場所です・・・今こうやって協力関係を結べたから問題ないのではと導師は考えているかもしれませんが、交流を続けていくとなれば次第にその関係に心は変わっていく可能性の方が高くなるでしょう。主に外殻大地に住まわれる方々の方が、我々に対して協力関係にあるのだからダイクロフトを使わせるなり研究なりさせろと、そう言われるだけならまだマシな物でしょう・・・ですが度々障気が大地上に噴き出しその対応に追われる事を面倒と思った方々がダイクロフトを制圧して我々が使えばいい、そうすれば障気が出てきたとしてもダイクロフトにいるならその危険に一々怯える必要もなくなる・・・といった事を画策される危険性がどんどんと高まっていくんです」
「っ!?」
これ以降はダイクロフトの装置を使うわけにはいかない・・・何故なら交流を持てば持つほどダイクロフトの制圧が行われる可能性が出てくる。そう聞いてイオンはまさかの可能性に表情を青ざめさせて息を呑んだ。あまりにも外殻大地側の人間にとって都合のいい考えで身勝手で残酷な物だった為に。
「無論、それらが絶対に起こり得る事とは言えません。ですが時が経ち、障気の対応にもたついたりであったりキムラスカにマルクトにダアト間での関係が悪化したりなどすれば、ダイクロフトを手に入れて利用しようとしてくるなどの考えに行き着く事は十分に有り得ると我々は見ています。だからこそ我々は以降に交流を持たないと言ったんです」
「・・・そういうことだったんですね、貴方達がそんなことを言ったのは・・・」
だからこそ今後も大丈夫とせず慎重を貫くと言い切るヒューバートに、イオンも否定の言葉を返せずうなだれる。流石に未来の事まで確約出来ない上に、現実味が多大に伴われた言葉を否定出来なかった為に。
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