順調、そして焦燥

「・・・とりあえず俺が何人かに声をかけてこようと思うが・・・お前達は先に行っておくか?人数としては四人もいれば問題ないとは思うが・・・」
「う~ん・・・ちなみにパッセージリングまでの道に何か仕掛けとかってあったか?こいつがいないと面倒になりそうなやつとか」
「いや、それはないが・・・」
「だったらこいつは後進で連れてくか、ここに置いといてくれ。そうだってんならこいつに絶対いてもらわなきゃなんねぇ訳はねぇだろうし、ここらで休憩してもらっても構わねぇだろうしよ」
「ミュウ~・・・ご主人様~・・・」
それでウィルが先に行くかと聞いてルークはミュウを置いていくように言うと、泣きそうな表情を浮かべながらミュウはルークを見上げてくる。
「(我ながらすげぇ強引じゃあるとは理解してるけど、それでも無理にでも理由付けしないと納得しないだろうしな・・・)・・・とりあえずお前も頑張ってきたんだから、来るなら来るで少しの間ゆっくりしろ。いいな、これは命令だ」
「分かったですの~・・・」
「(申し訳無いな、本当に・・・)・・・つー訳だ。俺達は先に行くから30分もしたら後で来てくれ」
「分かった、そうさせてもらおう」
その姿に罪悪感を感じ心を痛ませつつもルークはミュウに命令と出して渋々納得させた後、ウィルに具体的な指示を出して頷かせる。時間がかかりすぎてローレライと会う時に鉢合わせ、なんて事態にならない時間を設定する形で。









・・・それでウィルと一先ず別れ、先にラジエイトゲートに降りてきたルーク達。
「・・・さて、あんな下手な言い訳までしてミュウと離れるようにしたんだ。何が狙いなのか聞かせてもらおうか」
「あ~、やっぱり気になるか・・・まぁ簡単に言うと、ローレライからミュウを連れずにラジエイトゲートに来てくれって言われたんだよ。ミュウがいるとまずい事になりかねない事態が有り得るってな」
「・・・ということはローレライはルークさんにあの事を明かすという事ですか・・・」
「あ~・・・やっぱり皆は何のことかは知ってるのか、ローレライが俺に関して何かやってるかについてを・・・」
周りに誰もいないことを確認するや声をかけてきたユーリにルークは簡単に事情を説明し、フィリアがすぐに納得した様子にアドリビトムのメンバーは承知済みの事だとまた改めて認識する。
「どうせなら何があるのかその事について確認を取りたい所なんだけど・・・実際に見た方が早いんだよな?」
「はい、それは・・・ですから先に行きましょうルークさん。パッセージリングの操作盤の下にあるプラネットストームを構成する譜陣・・・そこまで行けば、ローレライが何をしているのかが分かります」
「あぁ・・・行こう」
その上で何をしているのか聞こうとするのは無駄と察したルークにアニーが頷きつつ先を行く事を促し、気持ちを引き締め頷き返す。いよいよ来るべき時が近いと理解して。









・・・それでラジエイトゲートの先を進む一行なのだが、ルーク自身が知っている通りこのセフィロトだけは何故か他と違い仕掛けも何もないと言うかほとんどの場所が壊れていて、ろくな仕掛けもなかった。故に特に何も苦労することなくパッセージリングの操作盤の前にまで来て、全部のセフィロトが一つの操作で一斉に降下出来るようにと設定出来た。

そしてルーク達は更にその下にあるプラネットストームを構成している譜陣の元に向かった。








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