「落ち着け、アッシュはただお前といたくないと言っただけだ。そして僕はどちらかでもいればいいだろうという考えでこう切り出した・・・だからそれを踏まえて聞くが、お前は今の言葉を聞いた上であえてまだアッシュと共に導師と共にいようという気はあるか？」
「っ・・・それ、は・・・っ！（せめてアッシュの態度がもう少しまともなら、そうと言えるのに・・・！）」
すかさずリオンが制止をかけた上でそれでアッシュとあえて一緒にいる気についてを聞くと、流石にティアでも内外共にそれは出来ない・・・正確にはしたくないという気持ちを盛大に滲ませる。今の言葉を聞いた後の為に。
「となれば、どちらがダアトに残るかになるかだが・・・アッシュ、お前はどうしたい？」
「・・・別にどっちでもいいが、あまりダアトに残りたくはねぇ。やることと言ったら導師の護衛につく以外では息の詰まるような時間ばかりになるだろうからな」
「・・・なら次はティアだが、どうだ？」
「・・・・・・なら、私がダアトに残るわ・・・アッシュが嫌だと言うほど、私はそうは思わないから・・・」
「・・・決まりだな」
そして二人にどうしたいかと聞くリオンにアッシュは乗り気ではないとハッキリ口にし、ティアは間を大きく開けはしつつも自分が行くと諦め気味に返す。



（ティアはダアトか・・・となると、俺はセフィロト回りかタルタロスのどっちかに行くべきだな・・・皆に言われたこともあるけど、一緒にいたら俺の神経が持ちそうに無い気がするし・・・）
リオンの納得する様子を尻目にルークはティアとは一緒にいないようにしようと、重くなる気持ちを自覚しながら内心で頷く。皆に言われたからだけでなく、確かな危険を感じているが為に。
「・・・となれば、後は誰がどこに行くかになるかだが・・・タルタロスにはナタリアが乗った方がいいだろう。国王の命令に王女殿下直々のお出ましとなれば、向こうもただ事ではないと自覚するだろう」
「分かりましたわ、私はタルタロスに乗らせていただきます」
「っ・・・」
（あっ、アッシュがピクリと反応した・・・となるとアッシュもタルタロス行きが決定ってなるだろうから、後のセフィロト回りの方に俺は行くか・・・それが一番安定してトラブルが起きない配置になるだろうし、ローレライと会うには絶好の機会だろうしな・・・）
続けてリオンがナタリアの行く先についてを話してそれを快く了承したことにアッシュが反応し、ルークはならとセフィロト回りの方に行くと決める。後々を円滑に進める為に。









・・・それから少しの間、誰がどちらに行くかについてを話し合っていてルークの方へと視線が向いた。
「・・・あ～、んじゃ俺はセフィロトの方に行くわ。俺のやることがあるかどうかは知らねぇけど、やれることがあるならそっちの方だろうしな」
「そうか・・・」
それで頭をかきながらセフィロトの方へ行くと告げるルークに、場にいた面々のほとんどが納得といった様子を浮かべる。
「ルーク・・・」
「・・・言っとくが、意見は変えねぇぞ。それにダアトでお前と何か妙な事でも起こして迷惑かけんのも今更って話になるだろうし、お前もそうなる可能性が高いって今までからでもわかる筈だろ」
「それ、は・・・」
「つー訳だ、俺はお前の方にはいかねぇぞ」
「・・・っ！」
ただ一人ティアが何か言いたげな目を向けるがルークは入る余地も無いとばかりにキッパリと断ったことに、悔しげに歯を噛む。反論が出来ない事実を突き付けられた事もあり。









．