緩やかに向かう道

(・・・とにかく、どうにかしてルークに接触してあの強さの秘密もそうだけれど私の言うことを聞かせるようにしないと・・・最悪の瞬間の事を考えるのはまだ早いわ・・・!)
それでティアは諦めるのではなく尚も前を向いた考え・・・と言うよりもう何度目になるかも分からない逃避の思考で、ギリギリの瞬間まではどうにかアドリビトムの面々を無視した動きで行こうと考える。それで何度失敗してきたか、そしてその考えが成功した試しがないことを周囲か当人の物かを問わずに考える事なく・・・









・・・それから夕食の時間が来て、一同は各々の部屋で運ばれてきた食事に舌鼓を打った。尚、フリングス達もピオニーの指示により戻ってはきたらしいがルーク達とは別の部屋を用意された為、そこで顔合わせはしていない。



「・・・待たせたわね、ルーク。アッシュとの話をつけてきたけれど、予想通り食い付いてきたわ。決着はつけてやると、そう息巻く形で言ってきてね」
「そうか・・・なら一先ずはアッシュがどっか飛び出す可能性はこれで無くなったな・・・」
・・・それで食事の後にしばらくして、ジュディスがルーク達の部屋を訪れ話がまとまったことを告げるとルークも一先ず安心と胸を撫で下ろす。
「それで、後は障気の押し込みの為の禁書を使う算段をしないといけないからタルタロスを使わないといけないけど・・・それは明日にインゴベルト陛下に話をしてから後でピオニー陛下に話を通して、タルタロスを使わせてもらうように進言しないとな」
「うん・・・確かにアスベルの言うとおりじゃあるんだけど、肝心なこととしてそれってあくまでしばらくの一時しのぎだってこともそうだし、プラネットストームを止めないと確実に障気が復活することになるんだよな・・・師匠達は捕まえることが出来たから、何にもなければしばらくは大丈夫じゃあるだろうけど根本的な解決になるかっていうと違うし・・・」
アスベルはそれで後にタルタロスを使えるようになれば大丈夫といった笑顔を浮かべるが、ルークはその言葉にちゃんと安心出来るような状態じゃないと思い返すように漏らす。最終的にプラネットストームを止めねば遠くない内でのオールドラントの滅亡は避けられない、それは確かな事実だった為に。
「それに関しては問題はないってローレライが言ってたよ、その問題に関しては我が解決するってね」
「えっ?そうなのか?」
「うん、僕達はそう聞いたんだけど・・・ルークにはなかったのかい、そんな報せは?」
「あ~・・・それは聞いてなかったけど、ローレライが今やってることって障気の中和の準備ってことか・・・あれだけの第七音素をどうするかとかちゃんと中和する為にどうすんのかって考えると、色々結構準備しなきゃいけないだろうし・・・」
だがクレスが何でもないといったようにローレライの名を出したことに、ルークは聞いてないとは思ったが同時に納得もした。ローレライなら確かに準備は必要ではあっても、やれないことはないだろうと。
「・・・他にも色々あるけれど、とにかく貴方は心配しないでいいわよ。ルーク」
「・・・う~、何だよジュディス・・・何か意味深な事を言ってよ・・・」
「フフフ・・・」
それで優しくも何か隠していると取れる話し方をするジュディスに、ルークはどう言ったものかとモヤモヤしたように返すがただ微笑で返す。そしてよく見れば二人も似たような表情をしているために、尚更ルークはそこから先を聞けなかった・・・聞いても何かはぐらかされたり、聞けずじまいに終わるという予感がしたために。


















終末の道は整えられつつある



流れが作られつつある今を受け入れるか、逆らうか



まだ結末は決まってはいない・・・






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